9・14耕作権裁判闘争へ 市東さんの耕作地守りぬこう
9・14耕作権裁判闘争へ
市東さんの耕作地守りぬこう
市東さんの耕作権裁判・再開第2回の弁論が9月14日、千葉地裁で開かれる。前回6月15日の第1回弁論で市東さん側は決定的な勝利をかちとった。
文書提出を命じる最高裁決定をも無視してかたくなに提出を拒否し続ける成田空港会社(NAA)の違法・不当性を徹底的に追及・弾劾した。
同時に、文書を出せないということは被告・市東さん側の主張を認めたに等しいことであり、NAAは謝罪してただちに本件の提訴を取り下げ、裁判長はNAAの明け渡し請求を棄却せよと鋭く迫った。本件裁判の核心的問題が全面的に鮮明に展開された中で、裁判長も明け渡し対象地の畑の特定等を無視できなくなったのだ。
とりわけNAAが明け渡し請求の唯一の根拠としている土地の「境界確認書」「合意書」および手書きの添付図面等に関する問題にも注目せざるをえなくなった。
また、裁判長が「無いものは出せない、ということになるでしょうけど」などと言ってNAAに助け船を出すような発言をしたことを激しく弾劾し、結局NAAに対して民事訴訟法224条の適用もありうる、と言わざるを得ないところに追いつめた。民訴法224条とは、文書提出命令があるのに提出しなかった場合には、制裁を科すか相手方の主張を採用することができる、との規定だ。これによって、市東さん側主張を裁判長が採用せざるをえなくなる展開もあり得るのだ。
今回の弁論では文書提出命令問題を引き継ぎ、その文書によって何を証明しようとするのかを全面的に明らかにする。 NAAによる本件農地取得は、農地法に違反しており無効であること、権利の濫用ないし信義則違反であること、農地法6条1項(不在地主)に違反すること、「空港公団用地事務取扱規定」に違反しており無効であること、かつ、農地法3条及び5条に違反すること(耕作者である市東さんの同意のない買収、15年以上農地転用されていない問題等)、賃借権の時効取得が成立している問題等々。
NAAによる農地取得そのものが違法・無効であり、本件明け渡し請求は棄却されねばならないことを、さらに具体的に明らかにしていく。本格的弁論はこれから始まることになる。
しかし高裁での小林昭彦裁判長による突然の農地強奪判決強行に見られるように、現在の安保・戦争法案決戦情勢下での国策裁判であることからすれば、拙速裁判として強行してくることもあり予断を許さない。
まさに本件耕作権裁判は、市東さん農地法裁判上告審闘争と一体のものであり、事実上控訴審小林判決をひっくり返すような内容として重要な裁判である。NAA、地裁を追い込んでいる有利な地平を徹底的に貫き、全力あげて9・14耕作権裁判に決起しよう。
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9・14耕作権裁判闘争
9月14日(月) 午前10時30分
千葉地裁