反対同盟一斉行動 東京高裁・小林判決を弾劾 農地法裁判 最高裁決戦を訴え 安保法制強行採決粉砕・安倍打倒の7・15国会闘争爆発へ

週刊『三里塚』02頁(0923号01面01)(2015/07/13)


反対同盟一斉行動
 東京高裁・小林判決を弾劾
 農地法裁判 最高裁決戦を訴え
 安保法制強行採決粉砕・安倍打倒の7・15国会闘争爆発へ

(写真 石毛博道らによる第3滑走路推進策動と対決する一斉行動へ、打ち合わせを行う反対同盟と支援連【6月20日 成田市天神峰】)

(写真 伊藤信晴さんは芝山町の住民に訴えた)


 6・15安保国会闘争を軸に、国会前と全国で、戦争法と安倍に対する怒りが爆発している。追いつめられた安倍政権は国会会期を9月27日まで95日間延長し、7月中旬の衆院通過を狙っている。7月決戦こそ日帝・安倍政権との最大の闘いだ。6・28民主労総ゼネスト連帯集会の大成功で切り開いた地平をさらに前進させて、戦争法阻止の7・5大集会と7・15国会闘争を全力で闘いぬこう。この一環として三里塚闘争は、6・12農地法裁判不当判決をはねのけ、最高裁・上告審闘争で必ず高裁・小林判決をくつがえす熱気に燃えて前進している。6月20日には第26回目の周辺一斉行動を行い、高裁判決弾劾、最高裁決戦勝利、第3滑走路策動粉砕を訴えた。9・14耕作権裁判再開第2回弁論に結集しよう。

石毛らの「第3滑走路誘致」を暴露

 6月20日、反対同盟と三里塚闘争支援連絡会議は、第26回目の周辺一斉行動に決起した。午前8時30分、成田市天神峰の市東さん宅離れに全員が集合した。
 刷り上がったばかりの「反対同盟ニュース第21号」を折りながら、打ち合わせが始まった。事務局の萩原富夫さんが、6月12日の農地法裁判控訴審の判決闘争に触れた。「東京高裁による不当な判決だったが、それは織り込みずみ」「緊急闘争にも拘わらず170人もの人がよくかけつけてくれた。市東さんの農地を守る闘いは、安倍政権による農業破壊と対決する最前線の闘い。安保国会での戦争法案との対決点でもある。みなさん居ても立っても居られないということで結集してくれたと思う」と労をねぎらった。その上で、この日の一斉行動について「元反対同盟の石毛博道らによる第3滑走路の推進について、周辺の声を集めてほしい」と提起した。 市東孝雄さんは「ひどい判決だったけれど、裁判はまだまだ途中。6月15日の耕作権裁判も相手を押し込む闘いができた。これは農地法裁判の最高裁・上告審での闘いにつながる」と檄を発した。
 9時すぎ、全員が担当地域へ出発して行った。事務局員の伊藤信晴さんは、芝山町を回って「第3滑走路実現を目指す有志の会」の動きを聞いた。同町のある部落で、「有志の会」の呼びかけ人になっている農民に問いただした。この農民は「この部落はもう農業後継者も少なくて展望がない。第3滑走路を誘致して、土地を買ってもらいたい」と、露骨な補償金狙いの意図を語った。強制移転や騒音拡大をもたらす第3滑走路でどれほどの被害が出るのかについてはまったく無関心。自分だけ補償金が入ればいい、という自己中心主義を「考え直して欲しい」と伊藤さんは指摘した。
 また別の農家は「石毛らが騒ぎまわったって絵に描いたモチ。成田空港会社や自民党から金をもらってただ騒いでいるだけだよ」と痛烈に利権あさりを批判した。
 支援が回った旧下総町の騒音直下地域で、初めて面会できたおばあさんがいた。「今さら空港に反対したってしょうがあんめえよ」と空港反対運動を批判してきたのに対して担当の支援は「おばあさん、それは違うよ。今の暫定B滑走路だって黙っていたら1000㍍北側に再び延ばすつもりだよ。それより前に空港の24時間化を狙っている。真夜中もこの上を飛ぶことになる。3本目も狙っている。声は上げ続けなけりゃ」と話すと、「そりゃそうだ。あんたの言うとおりだ。がんばってくれ」と激励してくれた。
 午後5時、再び市東さんの離れに集合してそれぞれの成果を報告し合った。この日は、丸一日を使っての久しぶりの行動となり、各支援から充実した報告がなされた。旧大栄町、多古町などで、市東さん農地法裁判での不当判決に怒りを表明する声があがった。安倍政権の安保法制に対しても「あれは憲法違反だ。とんでもない暴挙だ」と憤慨する住民がいたことが報告された。7〜8月と一斉行動を断固継続し、闘いを強めることを確認して締めくくった。今、国会情勢が緊迫している。安倍政権は7月中旬の強行採決をにおわせている。7・15国会包囲闘争の爆発をかちとろう。

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徐々に訴えが浸透
 婦人行動隊 宮本麻子さん

 反対同盟の一斉行動も26回目になる。やっぱり継続は力なりで、反対同盟の訴えが徐々に浸透してきているのを実感する。周辺地域が反対同盟の農家のすぐ隣だとはいっても、最初は市東さんの問題を知らない人も多かった。でも地道に反対同盟ニュースを配る中で、「市東さんは農道を封鎖されたんだって」「3倍も遠回りさせられているなんてひどいね」と言ってくれる人も出てきている。
 私が回っている成田市(旧大栄町)川上地区は第3滑走路の影響をもろに受ける場所だから、話になる家も多いんだけど、同じ人になかなか継続して会えないのが課題かな。同じ家でも毎回出てくる人が違ったりしてね。でもニュースを他に配りたいからと求めてくる人も出ている。これからもがんばらなきゃね。

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