団結街道

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週刊『三里塚』02頁(0922号01面05)(2015/06/22)


団結街道


 「良い土ですね」。心のこもった言葉は掛け値なしにうれしい。市東さんの農地裁判控訴審の反動判決から2日後、三里塚現地は産地交流に集まったお年寄りから子どもたちまで、多くの歓声がこだました▼福島の仮設住宅から招かれて来た人たちは、手慣れた手つきでジャガイモを掘る。子どもたちは土の中からあらわれた宝物に目を輝かせた▼かたや安倍政権の意を受け、空港会社の手先となって農地取り上げ判決を強行した裁判長・小林昭彦。市東さんが証拠として提出した土を見て、法廷で言ったあの「良い土ですね」はどうだ。結審強行―判決から振り返ると、口先だけの見え透いた言葉にあらためて怒りがわいてくる。農地、農民に対する冒とくだ▼判決直後、記者会見前の市東さんは、鬼気迫るものがあった。結果ありきの不当判決に、胸に秘めた悔しさはどれほどだったことか。「農民である私にとっては死刑判決」と語る市東さん。農民の魂からの怒りであり叫びだ▼「この無農薬有機野菜を応援していきたい」。産地交流に参加した消費者の人たちは、口々に感想を述べた。2日前とは対照的に、喜びと自信に満ちた市東さんの満面の笑み。農民としての誇りと信念は、カネでも権力でもつぶせないことを、薄っぺらな言葉を並べたてる連中に知らしめてやろう。
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