団結街道

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週刊『三里塚』02頁(0921号01面07)(2015/06/08)


団結街道


 6月7日、首都圏中央自動車連絡道(圏央道)の神崎―大栄間が開通し、東関東自動車道と常磐自動車道が結ばれる。時折目にしてきた工事の様子は、数カ月前でさえ開通はまだまだ先と思える状況だった。突貫工事であることは想像にかたくない▼圏央道建設と成田空港は密接に関連している。空港会社は「物流の常識が変わる!」と開通に向けたポスターを作成し、夏目誠社長も「空港の利便性が上がる」と期待を表している。新たな金もうけを画策し、成田の生き残りをかけて必死にあがいているのだ▼しかし、目的は単に「経済」だけなのか。国交省が掲げる建設目的の中に「災害時の代替路としての機能」という言葉がある。「災害時」の裏にあるのは「有事」だ▼1999年、当時の石原慎太郎東京都知事が提唱した「新首都構想」について、都政を革新する会の長谷川英憲氏は「石原は、成田平行滑走路早期完成と羽田の国際化、横田基地の日米軍民共用を新首都構想の中に位置づけ、その要に広域環状道路の完成をあげている」「東京を軍都に、首都圏全体を基地にする攻撃だ」と喝破した▼今日、日米安保ガイドラインで「民間の空港及び港湾施設使用の協力強化」がうたわれていることと重なり合う。構想から28年。遅々としていた圏央道建設が、ここにきて急ピッチで進んでいることに「軍事」の意図を感じざるを得ない。
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