操縦士不足が深刻 LCCが破綻の危機
週刊『三里塚』02頁(0920号02面03)(2015/05/25)
操縦士不足が深刻
LCCが破綻の危機
新自由主義の典型とも言える格安航空会社(LCC)養成政策に「人材問題」が発生している。「交通新聞」4月1日号によれば、現在の操縦士の養成数は年間で200人ほどであるのに対して、ここ数年、年間250人が必要であり、2030年には400人にまで増加するという。
さらに整備士も不足している。2014年9月にはエアドゥー航空が、整備の実施期限を超過し、先送りにして国交省から処分された。15年1月にスカイマーク社は、運航開始前に必要とされる整備を実施しないまま出発させるという信じがたい不正を行った。
国交省は、操縦士の年齢制限を引き上げたり、私立大学に操縦士の養成コースを認めたりという場当たり政策に走っているが、授業料が高すぎて学生が集まらない事態となっている。そもそも一人の操縦士養成には5000万円もかかるとされている。
民営化・外注化によって現場が崩壊しているJR危機と同じだ。