団結街道
週刊『三里塚』02頁(0918号01面06)(2015/04/27)
団結街道
宮沢賢治のファンという訳ではないが、「雨ニモマケズ…」に感銘を受けて以来、小生はいつも「尊敬する人物」に彼の名前を挙げていた。子どもの頃に読む本、とりわけ教科書の影響は大きい▼その教科書が今、大きく変えられようとしている。文部科学省は検定基準を改定し、社会科では領土に関する内容をより詳細にすることや、近現代史で政府の統一的見解があれば、これに基づく記述をするよう事実上指示した▼4月6日、2016年度から使用する中学校教科書の検定結果が発表され、これまでとの記述の違いが数多く明らかになっている。沖縄の「集団自決」は、「強いられた」から「追い込まれた」に変更され、アイヌの人々の土地は「取り上げて」が「与えて」と逆の表現になっている。日本軍「慰安婦」問題は大幅削除された▼これと軌を一にするものこそ、三原じゅん子参議院議員による国会での「八紘一宇」発言だろう。「八紘=八つの方角=全世界」「宇=家」を意味し、「全世界を一つの家にする」という皇国史観の侵略イデオロギーそのものだ▼戦争ができるイデオロギー形成をねらった安倍政権の教育改悪をうち破る最大のカギは、教育現場の闘いだ。だからこそ、学校統廃合や、小中一貫校、コミュニティ・スクールといった学校の民営化・労組破壊と対決しなければならない。教組拠点建設で、階級的団結を拡大して闘おう。