成田空港夏ダイヤ 空しい増便宣伝 「目標30万回」ほど遠く

週刊『三里塚』02頁(0917号02面08)(2015/04/13)


成田空港夏ダイヤ
 空しい増便宣伝
 「目標30万回」ほど遠く


 成田空港の夏ダイヤが3月29日から始まるのに伴い、成田空港会社(NAA)は「増便を実現できた」と宣伝に努めている。しかし、実態を見てみるとお寒い限りだ。
 NAAは「週78回の増便が実現できた」とキャンペーンする。しかし、この3月29日は、去る2010年10月に「成田空港に関する4者協議会(国交省、NAA、千葉県、地元自治体)なるものが、住民の反対を無視して勝手に決めた発着枠の30万回化をスタートさせると決めた日だ。
 ところが実際はどうか。2014年度の発着実績は22万8千回でしかなく、前述の増便を加えても、15年度は23万回を超えるかどうかという水準でしかない。30万回はもちろんその手前の27万回化すら「問題にならない」(航空関係者)というのが現実なのだ。
 しかも「増便」はすべて格安航空会社(LCC)に頼ったもの。フランスでの事故はあらためてLCCの安全性に疑問を投げかけた。命を無視してむりやり需要を作り、金もうけのための延命に走るNAAを許してはならない。
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