1・25反対同盟、新年最初の一斉行動 3・4高裁結審策動粉砕へ立つ 安倍戦争政治を弾劾 200筆の市東さん署名集める

週刊『三里塚』02頁(0913号01面01)(2015/02/09)


1・25反対同盟、新年最初の一斉行動
 3・4高裁結審策動粉砕へ立つ
 安倍戦争政治を弾劾
 200筆の市東さん署名集める

(写真 空港周辺のお宅を訪ね、3・29集会会場の栗山公園について語り合う北原事務局長【1月25日】)

(写真 午後は千葉市富士見で市東さん署名に取り組んだ【1月25日】)

(写真 朝、市東さん宅離れに集まって打ち合わせ。市東さんが行動の心構えを提起した【1月25日】)


 「イスラム国」によって人質とされていた日本人殺害の責任は安倍政権による中東への参戦踏み切りにある。安倍政権は昨年9月に「空爆で『イスラム国』壊滅を」と訴え戦費約30億円を拠出した。そして今回、イスラエルなどを訪問し約236億円を出すと表明した。その結果起きたのが今回の事態だ。ところが安倍政権は、自らの責任を居直り逆にこの事態をも利用して、戦争法への攻撃を強めている。今こそこの戦争策動と対決しよう。反戦・反権力の砦として50年間、日帝国家権力と闘いぬいてきた三里塚闘争がこの闘いの先頭に立つ。最大の焦点である市東孝雄さんの農地死守の闘いを貫くために、3・4農地裁判の高裁での弁論に向けて、三里塚反対同盟は全人民の奮闘を呼びかけている。1月25日、反対同盟は、第21回目の周辺一斉行動と千葉市署名街宣を行った。さらに成田市栗山公園で開く3・29全国総決起集会への闘いを推し進めている。2・15国鉄集会、3・11福島集会の成功をかちとり、3月三里塚闘争の勝利へ前進しよう。

 3月4日の市東さん農地裁判控訴審まで40日を切った中で、1月25日、反対同盟は第21回目の周辺地域一斉行動を行った。一昨年から月1回、休まず続けている一斉行動が深々と地域住民の心を捉えつつある。
 冬晴れの厳しい寒さの中、いつもどおり、午前8時30分、成田市天神峰の市東孝雄さん宅離れに約30人が続々と集まった。萩原富夫さんの司会で打ち合わせを行った。
 まず市東さんが、この日の行動の心構えを提起した。「今日の反対同盟ニュースの見出しにもなっていますけど今年は勝負の年です。その覚悟で新年1発目の一斉行動に取り組みたい。私の農地をめぐる裁判も煮詰まってきていて、権力やNAAの動きが出てくると思う。これに反撃する意味も込めて今日一日の行動をがんばろう」と訴えた。
 萩原富夫さんから「午前中は周辺地域を回り、午後は千葉にうって出て市東さん署名を集めよう」との行動提起がなされた。
 『反対同盟ニュース』は今号が第16号。1面で1月11日の反対同盟団結旗開きを報道し、2面で、3・29全国集会が成田市栗山公園(旧成田市営グラウンド)で開催されることを報道している。同じ面で安倍政権の「積極的平和主義」なるものが、シリアでの日本人人質事件の引き金を引いたことを弾劾した。
 このニュースと3・4控訴審にむけたリーフレットをそれぞれが受け取り、担当地域へと出発していった。
 北原鉱治事務局長はこの日、旧下総町と空港周辺の支持者宅3軒を回って交流を深めた。
 旧下総町のお宅では、北原さんが名刺を差し出して自己紹介し、3・29集会を成田市のど真ん中で開催することを告げると、「私も参加するようにしたい。80歳を過ぎているので、なかなか体が言う事を聞かないが、できるだけ都合をつけたい」と答えてくれた。
 空港近くの2軒の家でも話題は栗山公園の話。「1968年の2、3月闘争は、みんなで行ったよ」となつかしそうに昔話に花を咲かせた。別のお宅では「自分は当時まだ小学生だったけど、やじ馬でいった。機動隊がひどいことをするので、思わず石を投げていた」と話してくれた。
 どちらのお宅でも北原さんのことはよく知っていて「今年3月で93歳になります。今の戦争に向かった政治に黙っていられない。若者や幼子たちに戦争のない社会を引きつぎたい」という気迫のこもった話にうなずいていた。
 伊藤信晴さんは、独自に市東さんの3万人署名に取り組み30筆を集めた。宮本麻子さんは、成田市川上地区を回って6筆の署名をえた。
 三里塚現地支援連絡会議のメンバーも北は旧下総町から旧大栄町、多古町、芝山町と周辺地域に広く展開した。三里塚現闘員が訪問した多古町のあるお宅では「いつも反対同盟ニュースを配ってもらってありがたい」として5000円のカンパが寄せられた。

千葉市で署名行動

 午後は千葉市富士見に移動して、3月4日の提出に向けた市東さん署名に全面的に取り組んだ。反対同盟の太郎良陽一さん、宮本麻子さんがマイクを握って行きかう市民に署名を訴えた。
 「三里塚空港反対同盟です。私たちの仲間である市東さんという農民が空港の拡張政策によって農地を奪われ、生活を破壊されようとしています。空港会社の暴挙にともに反対して下さい」と太郎良さん。宮本さんも金と暴力による50年の空港建設の国家犯罪を弾劾し、市東さんへの農地強奪攻撃が農地法にも違反する不法・不当なものであることを強調し、署名への協力を訴えた。
 高校生の反応がすばらしい。ある女子高校生は「私は佐倉市に住んでいる。成田空港周辺は騒音がひどい。これ以上拡張なんかしないで、全部羽田にもっていけばいい」と進んで署名してくれた。料理研究家という都内に住む中年の女性は、「私は農業を守ろうとする人びとを命がけで守りたい」と自分から太郎良さんの所にかけ寄って協力してくれた。
 この日市東さん署名は合計199筆。反対同盟と現地支援は今後、東京高裁前でのビラまき、都内での署名集めに全力で取り組む予定だ。次回は2月15日に行うことを決めた。

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