北総の空の下で 国民皆保険の大切さ 飢餓と貧困

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週刊『三里塚』02頁(0912号02面05)(2015/01/26)


北総の空の下で
 国民皆保険の大切さ
 飢餓と貧困


 北風の後の星空の見事なのに驚きました。クリアな空気を通して一直線に届く強い光です。「さぶっ!」と肩をすくめて忙しく動いていた時には見過ごしていました。1月半ば、体調を崩して時間の流れがゆっくりになった時の発見です。
 強い寒波とともに明けた2015年、日本海側では吹雪と豪雪で大変な事態になっています。関東平野では、低温と乾燥でインフルエンザが蔓延、野菜の傷みもじわじわ広がっています。切り干し大根はよく乾いてたくさんできそうです。
 食欲がなくなって気付いた事があります。人の体は飢餓に対応して生き抜けるようにできているということです。人類の歴史の大半は、飢餓との闘いでした。わずかな食品と体に蓄えたものを効率よく使って、体を維持できる仕組みを、身をもって理解しました。
 ただし、21世紀の現在も、地球上にはたくさんの飢餓が存在します。戦争難民、グローバル企業のあくなき搾取の犠牲者、貧しい国の農民……。食品があふれているように見える日本国内でさえ、ワーキングプアの実情は飢餓と隣り合わせです。一度病気で寝込んだら、生活費も住居すら維持できない現実を強制されて、生きられなくなったら自己責任⁉ 病気になって、国民皆保険を守らねば!と強く思います。新薬1錠10万円、盲腸の手術で自己破産等々、製薬会社と保険会社がやりたい放題のアメリカ。日本も狙われています。生きるための砦を守ろう。
北里一枝
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