市東さんの農地死守! 成田空港の軍事使用許すな! 〝2015年、三里塚は安倍戦争政治と闘う〟 団結旗開き 3・4高裁包囲へ 労農連帯で結審策動粉砕

週刊『三里塚』02頁(0911号01面01)(2015/01/12)


市東さんの農地死守! 成田空港の軍事使用許すな!
 〝2015年、三里塚は安倍戦争政治と闘う〟
 団結旗開き 3・4高裁包囲へ
 労農連帯で結審策動粉砕

(写真 旗開きの最初に、市東孝雄さんの音頭で2015年の勝利に向け乾杯を行った【1月11日 成田市】)

 世界恐慌が世界危機・戦争へと転化し始めた2015年、三里塚芝山連合空港反対同盟は1月11日、成田市天神峰で新年デモを行い、市内のレストランで140人の参加を得て、恒例の団結旗開きを行った。発表された闘争宣言ではあらためて「市東孝雄さんの農地死守へ、勝負をかける決戦の年」と労働者人民の奮起を促した。また3・29全国集会を47年ぶりに成田市中心部の栗山公園(旧成田市営グラウンド)で開催することが発表されると、参加者から歓声が上がった。さらに戦争と改憲の安倍政権との対決を鮮明に打ち出した。2・15国鉄集会〜3・11反原発郡山集会そして3月4日の農地裁判控訴審、3・29三里塚全国集会へ、全力で闘おう。

第3滑走路計画を阻もう

 三里塚農民の決意を映したかのような新年の快晴の中、1月11日、反対同盟と結集した労働者、農民、学生、市民は、団結旗開きを中心とする一日闘争に決起した。
 まず午前10時、東峰神社前に集まって、しめ縄の架け替えを行った。北原事務局長がマイクを取り、「50年になろうとする三里塚は正しかった。今の腐った政治を正すために、さらに闘おう。私は身を挺して決意を新たにして闘う」と集まった人びとに訴えた。
 場所を市東さん宅南側の開拓組合道路に移して、新年デモにむけた集会を行った。最初に萩原富夫さんが「昨年の勝利を基礎に今年、市東さんの農地を守る決戦に勝利しよう」と呼びかけ、太郎良陽一さんが「闘争宣言」を読み上げた。そして、北原事務局長、動労千葉の繁沢敬一副委員長、顧問弁護団事務局長の葉山岳夫さんの発言を受けて、天神峰南台までのデモ行進を例年にも増して、力強いコールとともに展開さした。
 午後1時より、旗開きが開始された。司会の伊藤信晴さんが「今年1年の闘いへの決意を固めよう」と呼びかけて、開会した。この後、改めて「闘争宣言」読み上げがなされ、北原事務局長がマイクを握った。「3月4日に大きな闘いが待っている。市東さんの農地を守る裁判の控訴審だ。三里塚は足かけ50年。ここで勝って、労働者、農民、学生、市民の未来のために今の政治を変えよう」と訴えた。
 続いて市東さんがあいさつに立った。市東さんは「まず三里塚で勝ちましょう。そして安倍政権を倒しましょう」と呼びかけた。その後、市東さんの音頭で乾杯。(反対同盟発言要旨別掲)
 連帯の発言の最初に、動労千葉・田中康宏委員長が発言に立った。「先ほど三里塚闘争が足かけ、50年という話を聞き、それは日本の階級闘争の金字塔のような存在なんだということを確信した」「私たちは、三里塚反対同盟が50年間貫いてきたこと、動労千葉も40年間、国鉄分割・民営化に立ち向かい続けてきたことが、すべてこの時代に生きてくると感じています」「私たちの1047名の解雇撤回の裁判も、最高裁判所は去年、結局判決をおろすことはできませんでした。すべてが2015年になだれ込んで、本当に勝負の時を迎えています。僕らは、三里塚反対同盟とともに固くもう一度団結をつくり直して、この30年間のすべてを覆し、階級的な労働運動を甦らせるそういう新しい出発点を2015年につくりたい」「そして3月14日ダイ改・ローカル線の切り捨てと新たな第2の国鉄分割民営化とも言うべき労働運動解体攻撃ともいうべき攻撃を粉砕するストライキに立ち上がる」とのべた。
 つづいて顧問弁護団の葉山岳夫弁護士が「空港会社・千葉県は、2013年7月のおそまつな多見谷反動判決どおり、ということを押し通して、1発結審を狙ったが粉砕した」「10・8の裁判で貝阿彌裁判長から代わった小林裁判長は、弁護団の出した書面に空港会社・千葉県は回答するよう申し渡し、NAA・千葉県は12月1日、反論的な準備書面を提出しました。多見谷反動判決を押し通す路線はついに粉砕されたのです。これから本格的な裁判の対決です。弁護団は、3・4裁判を前にしてNAA・千葉県の反論を粉砕する準備作業を開始しています。その上で、市東さん本人尋問はもち論のこと証人申請を勝ちとらなければなりません。これらの裁判闘争は、安倍改憲政権打倒・侵略戦争のための集団的な自衛権の法律整備に関する反対闘争、戦争するために改憲を阻止するための闘いと不可分一体です。弁護団は、反対同盟・支援の皆さんと固く団結して勝利するため、農地を守り勝利するために全力を尽くして闘う」と表明した。
 つづいて関西実行委員会、市東さんの農地取り上げに反対する会および群馬・市東さんの農地を守る会が発言した。さらに、革命的共産主義者同盟の鎌田正志同志、都政を革新する会の長谷川英憲さん、全学連・斎藤郁真委員長が2015年の闘いの重大性を強調した。そして、全国農民会議、動労水戸、婦人民主クラブ全国協議会、全国水平同盟などがアピールを行い、三里塚2015年決戦の決意を固めあった。
 この日、昨年1月に市東さんの署名を郵送してくれた韓国のソウル大生が発言に立ち、三里塚闘争の偉大さについて感想を語った。
 最後に事務局員の萩原富夫さんが行動方針を提起して、3・4〜3・29へ全力で闘うことを確認。野平聰一さんの音頭で団結ガンバローを行った。

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反対同盟の発言

身を挺した闘い
 北原鉱治事務局長

 三里塚闘争も50年、よく国家権力と闘ってきた。3月4日は、市東孝雄さんの住居・田地田畑を守る控訴審の日だ。この闘いを身を挺して行おう。日本の国はどこに向かっていくのかという時に、三里塚闘争が先頭で政治を変える。全国には230万の農家がある。三里塚は農民、労働者と心を合わせて前進する。(東峰神社前での発言)

三里塚で勝とう
 敷地内 市東孝雄さん

 1年間、「霞が関に攻め上る」と言うことを合言葉に闘い切った。そして現地では一斉行動をやりぬいた。12月のシンポでは騒音が大きな健康被害をもたらすことを突き出した。住民に何の利益もない空港をなぜ造るのか。航空需要が落ちているのに造るのか。その先には軍事空港ということがある。第3滑走路を許さない。労働者も農民も生きていけない状態にする安倍政権を許さない。まず三里塚で勝とう。力を貸してください。

改めて3万署名を
 行動方針 萩原富夫さん

 みなさんのおかげで昨年勝利した。それを基礎に闘いを拡げ市東さんの農地を守るために勝負する。3万人署名実現のために、もうひと踏ん張りの尽力をお願いします。

激励胸に刻み
 司会 伊藤信晴さん

 反対同盟は、早朝より新年のデモをやった、今年多くの皆さんから年賀状を頂きその激励の言葉を胸に刻み、今年1年間を闘い抜きたい。この場を借りて感謝する。

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