北総の空の下で 遺影に見守られて 団結忘年会
週刊『三里塚』02頁(0910号02面07)(2015/01/01)
北総の空の下で
遺影に見守られて
団結忘年会
12月13日、市東さんの離れで同盟と現地支援の忘年会がありました。思えば1年前、一審判決で仮執行を粉砕して今年もここで忘年会ができる喜びを享受した直後に、萩原進さんが急逝しました。遺影が見守る中、全員が1年間を振り返って発言しました。あの時の衝撃と動揺、進さんのエピソードなど現地だから語れる内輪話も含めて、涙あり笑いありのひと時でした。
市東さんの農地裁判が緊迫した局面にあることは変わりませんが、前向きな気持ちで1年を締めくくれるのは、現地一丸となって地道に署名や一斉行動を積み重ねた成果が見え始めたからです。
11月29日、市東さんの会主催のシンポジウムが、初めて成田市内で開催されました。空港騒音に焦点を当てて周辺地域に広く呼びかけ、予想を超える100名が集まりました。講演者の松井利仁教授は、命を削るリスクとして騒音を研究し、厚木騒音訴訟で深夜早朝の飛行を差し止めた実績を持つ住民サイドの研究者です。「成田のリスクは厚木の10倍」と言う事実には驚きました。騒音問題は内陸空港のアキレス腱ですが、周辺住民は、防音工事と引き換えに沈黙を強制されてきました。しかし今、飛行時間の制限緩和、24時間化圧力が強まる中、第3滑走路案まで浮上するにいたって、「約束が違う!これ以上の我慢はできない!」と声を上げるのは当然だと、シンポが示してくれました。この内容で周辺地域とつながろう。
北里一枝