団結街道
週刊『三里塚』02頁(0908号01面05)(2014/11/24)
団結街道
「こちらは空港反対同盟の宣伝カーです」。空港南北の住民で、このフレーズを知らない人はいない。騒音下駅頭などの市街地に至るまで、縦横無尽に走る反対同盟の宣伝カーは、今では日常の風景だ▼同盟の一斉行動で、その訴えが周辺住民に深く浸透し始めたが、そのベースには、長年続けてきた宣伝カーの情宣活動がある。裁判闘争など他の取り組みがない限り、各支援団体が持ち回りで、日曜日以外の毎日、周辺地域を回っている。現地攻防の激しい折には、空港会社の卑劣な攻撃を見逃さぬよう、パトロールを兼ねた▼宣伝内容は、今なら市東さんの農地問題、第3滑走路問題、空港騒音問題から安倍政権批判に及び、ともに闘うことを呼びかける。以前は各自が思い思いのフレーズで宣伝をしていたが、反対同盟から「もっと地元の人に伝わるような宣伝をしてくれ」と注文が付いた▼以来、内容を練り上げて統一した原稿で宣伝を行うようになった。だが、「わかりやすく」がむずかしい。簡潔に言葉を選んで原稿を書いても「耳で聞いたら、この言葉は伝わらないよ」と、今度はボイス担当からクレームがつく▼内容を刷新して、今日も宣伝カーが走る。48年の歴史の中で、いったい何台の宣伝カーが同盟の闘いを支えたのだろうか。代を重ねるたびにクルマは代わっても横っ腹に書かれた「空港絶対反対」の鮮やかな文字が変わる事はない。