戦争阻止へ 日韓米独が国際連帯で 11・2日比谷 5700人が安倍打倒へ決起 民営化・非正規化と闘う動労総連合の旗全国に

週刊『三里塚』02頁(0907号01面01)(2014/11/10)


戦争阻止へ 日韓米独が国際連帯で
 11・2日比谷 5700人が安倍打倒へ決起
 民営化・非正規化と闘う動労総連合の旗全国に

(写真 日米韓、ドイツの労働者が安倍の「戦争政治許さない」「国際連帯で戦争を止める」と宣言した全国労働者総決起集会【11月2日 東京・日比谷野外音楽堂】)

(写真 反対同盟・三里塚現闘は全員が登壇し市東さんがあいさつした)

 11・2全国労働者総決起集会には、全国および韓国、アメリカ、ドイツからの労働者を含め5700人が大結集し、成功した。三里塚芝山連合空港反対同盟からは市東孝雄さんを先頭に多数が参加、市東さんが「国策には屈しない。世界の労働者・農民の力で戦争を阻止しよう」と決意を明らかにした。集会では意気高い青年労働者を先頭とした闘いの勝利の報告が相次ぎ、「11月集会」が新段階に入ったことを刻み付けた。
 11月2日、深紅の労働組合旗と色とりどりのノボリとゼッケンが会場をうめた東京・日比谷野外音楽堂に、韓国、アメリカ、ドイツの労働者を迎えた。11・2全国労働者総決起集会は5700人を結集し、労働者の団結と国際連帯こそが世界戦争を阻止することを宣言した。
 また、1047名解雇撤回と民営化・外注化・非正規職化攻撃に国鉄決戦を軸に勝利し、全国に動労総連合をつくることを決意した。反対同盟は、10月全国総決起集会の高揚を引き継ぎ、11・2集会に先だって10月31日に民主労総と交流会を開いて団結を強め、日比谷集会に臨んだ。三里塚からは、市東孝雄さんを先頭に、伊藤信晴さん、宮本麻子さん、木内敦子さん、そして三里塚現闘が参加した。
 集会は、最初に呼びかけ3労組から全国金属機械労組港合同・中村吉政委員長、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部・西山直洋執行委員、動労千葉の田中康宏委員長が発言した。田中委員長は「国鉄1047名解雇撤回闘争に勝利し、安倍政権に対し労働者の団結力を見せつけ、安倍を打倒し戦争への道を止める」とあいさつした。
 連帯のあいさつのトップは三里塚芝山連合空港反対同盟。市東孝雄さんが壇上でマイクの前に立つ。その後ろ左右に反対同盟と現地闘争本部、北総農民と全国農民会議のメンバー約20人がノボリや同盟旗を持ち並んだ。
 市東さんは、「戦争のための第3滑走路と農地取り上げを許さない」と力強く発言した(要旨別掲)。市東さんの反戦の訴えに、会場いっぱいの労働者が拍手で応えた。
 さらに連帯あいさつを「許すな改憲大行動」代表呼びかけ人の鈴木達夫弁護士と「星野さんをとり戻そう全国再審連絡会議」の星野暁子さんが行い、次に「国鉄1047名解雇撤回へ、10万筆署名国鉄闘争全国運動」として、動労千葉争議団の中村仁さん、国労小倉闘争団の羽廣憲さんが決意を述べた。さらに動労千葉弁護団の葉山岳夫弁護士と国鉄闘争全国運動呼びかけ人の伊藤晃さんが支援を強く訴えた。
 「JR業務外注化阻止・動労総連合を全国へ」と動労千葉・長田敏之書記長、動労水戸の石井真一委員長、国労郡山工場支部の橋本光一書記長が訴え、満場の拍手で動労総連合の青年組合員の登壇を迎えた。動労千葉の北嶋琢磨青年部長、動労水戸の照沼靖功さん、動労西日本の山田和広書記長が発言に立ち、「全国に動労総連合を組織しよう」と訴えた。
 カンパアピールと韓国社会保険庁労組律動隊の迫力ある律動をはさんで、いよいよ国際連帯アピールだ。

ロサンゼルス統一教組から

 民主労総の27人の労働者が壇上に上がり、民主労総ソウル地域本部のイヒョンチョル副本部長が発言。彼は、セウォル号惨事を弾劾し遺族をも弾圧するパククネ政権への怒りをあらわにした。米ロサンゼルス統一教組のセシリー・マイアトクルス副委員長は、執行部を握った闘いと教育民営化との闘いを訴えた。在日・滞日外国人労働者が勢ぞろいし、クルドの人びとが支援を熱烈に訴えた。続いて、「とめよう戦争への道!百万人署名運動」の西川重則事務局長、長崎被爆者・NAZENナガサキの城臺美禰子さん、福島診療所建設委員会の佐藤幸子さんがそれぞれ反戦・反原発を発言した。
 「民営化・非正規職化粉砕の闘い・現場から闘いの報告」では、東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会の吉本伸幸書記長、大阪・高槻の植木団地労組を始め、各労働者が勝利感あふれる報告をし、斎藤郁真全学連委員長が各大学の自治会運動の発展を報告、インターナショナル斉唱で終了した。
 その後、銀座・東京駅にむけたデモに出発。安倍打倒を訴え権力の学生3人不当逮捕や右翼の妨害をはね退け貫徹した。

あくまで農地死守! 反対同盟 市東孝雄さん

 三里塚闘争は48年にわたって空港絶対反対を貫き、問答無用の国策と闘って今なお成田空港の完成を阻止しています。いま私は、農地取り上げ攻撃と闘っています。親子3代100年近くにわたって耕作してきた農地です。成田空港会社は、私の農地を取り上げるため裁判を起こし、一審の千葉地裁は、不当きわまりない反動判決を強行しました。現在、東京高裁でこの一審判決をくつがえすため控訴審闘争を闘っています。農地は農民にとって命そのものです。農業は私の生き甲斐です。だから国策といえども私の信念を曲げることはできません。正義を貫くために闘いぬきます。裁判闘争に絶対に勝利して、これからも農民としての誇りをもって農業を続けていきたいと願っています。いま農地取り上げ反対の3万人署名運動を行っています。あらためて全国の皆さんにご協力をお願い致します。
 安倍政権は、7・1集団的自衛権行使の閣議決定により戦争のできる国へと歴史的な大転換を強行しました。戦争放棄の憲法が危機に瀕しています。すでに成田空港を有事の際には、米軍が兵站基地として使用する約束が政府と交わされています。反対同盟はこんにちまで48年にわたって反戦反核を貫いてきました。いまこそ三里塚闘争の底力を発揮し、安倍政権打倒を訴えるものです。そして世界中の反戦闘争を闘う人々との国際連帯の絆を打ち固めたいと思います。
 成田においても決戦の時が来ています。国交省とNAAは、オリンピックを口実にして、大騒音をまきちらす24時間空港化や、滑走路の延長、さらに新たな3本目の滑走路建設など安全を無視した空港拡張を強行しようとしています。約半世紀かかっても未だ完成できないのに、それでもなお空港拡張を強行しようとするのは、有事のための巨大空港化を目指しているからです。私たち反対同盟は周辺住民と連携して、絶対に第3滑走路を造らせません。国策とあくまで闘う労農学市民と固く連帯して闘おう。

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