10・12全国集会 910人の結集で戦闘的な高揚 〝農地死守〟高らかに宣言 労農学の総力あげ11・2日比谷大集会へ
週刊『三里塚』02頁(0905号01面01)(2014/10/13)
10・12全国集会
910人の結集で戦闘的な高揚
〝農地死守〟高らかに宣言
労農学の総力あげ11・2日比谷大集会へ
(写真 910人が結集して「市東さんの農地を守ろう、第3滑走路粉砕」を宣言した10・12全国集会【成田市東峰】)
10・12三里塚全国総決起集会は、成田市東峰の萩原富夫さんの畑に労農学市民910人を結集して戦闘的に高揚し、「市東さんの農地を守ろう! 第3滑走路粉砕」を高らかに宣言した。故萩原進さんの遺影に見守られる中、集会は安倍政権による集団的自衛権行使の「7・1閣議決定」を頂点とした戦争と改憲政治を弾劾し打ち砕く内容としてかちとられた。動労千葉、福島などから11・2日比谷への結集が力強く呼びかけられ、会場は歓声で呼応した。来春市東さん農地裁判3・4控訴審闘争へ。3・29全国集会へ。3万人署名を何としても達成しよう。
10・12全国総決起集会は、1年ぶりの現地全国集会となった。国鉄決戦を闘う各地の労働者が続々と結集した。
演壇上には、昨年暮れに亡くなった萩原進さんの遺影が掲げられた。故萩原進さんの遺志を引き継ぐ決意を胸に刻んだ萩原富夫さん、そして10・8市東裁判・控訴審から連続決起した市東孝雄さんが集会を牽引した。
司会は伊藤信晴さん。開会に先立って萩原進さんの闘いをそれぞれが継承する決意を込めて黙祷を行った。主催者あいさつに北原鉱治事務局長が立った。「闘いはまだ50㌫、これからの50㌫を闘わなければ未来はない」と勝利への執念を前面に出した。(反対同盟の発言要旨別掲)
続いて、反対同盟事務局からの報告を萩原富夫さんが行った。萩原さんは、「おやじを引き継ぎ、国交省・NAAの激化する攻撃に絶対反対を貫き闘おう」と訴え、来春3・4控訴審弁論〜3・29全国集会への決起をアピールした。
特別報告は、国鉄千葉動力車労働組合と関西新空港反対住民。動労千葉・田中康宏委員長は、「7・1はクーデターに等しい。この大きな歴史的転換点に、三里塚の非妥協の闘いが存在していることは大きな希望」と述べ、労働者の団結を固めて戦争を阻止することを訴えた。また、外注化・非正規職化攻撃に対する10・1ストでさらなる前進を勝ちとったことを報告し、11・2労働者集会への結集を呼びかけた。司会が関西地区生コン支部から多数の市東さん署名が寄せられたことを紹介した。
満場の拍手に迎えられて市東孝雄さんが登壇した。市東さんは、8日の控訴審闘争での勝利感をあふれさせ、「おやじの『闘魂ますます盛んなり』の決意を引き継ぐために帰ってきて15年になる」「自然体で天神峰で生き続ける」と強調した。
安倍政治と対決
10・8控訴審闘争の勝利を牽引した顧問弁護団が登壇した。葉山岳夫弁護士は、10・8控訴審で千葉県・NAAの早期結審策動をはね返した勝利の大きさを確認し、次回(来年3月4日)弁論闘争への取り組みを訴え、参加した各弁護士が続いて決意を表明した。市東さんの農地取り上げに反対する会では、群馬市東さんの農地を守る会が9・7群馬集会、9・28国鉄集会に踏まえ、労働者の力で市東さんの農地を守ることを表明した。カンパアピールは婦人行動隊の木内敦子さん。「萩原さんの気迫に近づくアピールをする。三里塚は国家に突きつけた刃。このことを確認して闘い続けよう」と訴えた。沖縄市東さんの農地を守る会、福島からは椎名千恵子さんと福島診療所建設委員会・渡辺馨さんが発言した。椎名さんと渡辺さんは、「第3滑走路は、軍事のため。戦争を許さず、福島の根源的な怒りをたたきつける」と翼賛体制での福島県知事選挙を弾劾し、来春3・11福島闘争を呼びかけた。
全国農民会議は緑ののぼりを立てて登壇。山梨の農民は「TPPで農業は壊滅」と弾劾し、匝瑳(そうさ)市の小川浩さんは、「今年の米価は4割減。安倍政権で農民は生きていけない。市東さんの農地取り上げは、全農民の問題」と市東さんの農地を守る決意を述べた。
全国水平同盟は、二人が登壇、久原正子さんが住宅追い出しの強制執行との攻防を報告した(次号に記事)。さらに婦民全国協から三浦正子代表、「星野文昭さんを取り戻そう全国再審連絡会議」の星野暁子さん、動労水戸の石井真一委員長が、闘いを報告した。
共闘団体の決意表明に移った。中核派を代表した全学連・斎藤郁真委員長と赤嶺知晃沖大自治会委員長が登壇し、10・21国際反戦デーと11・2全国労働者集会への結集を熱烈に呼びかけた。
集会宣言とスローガン採択を太郎良陽一さん、野平聰一さんのガンバロー三唱で集会を締めてデモに打って出た。
今回は取香地区を回る初めての取り組み。デモ隊は来年3月の完成へ向けて進められる格安航空専用ターミナル建設現場に迫り弾劾した。取香地区住民を追い出して敷地を拡張しようとするNAAに対し、成田空港を必ず廃港に追い込む意気込みで行進した。
10・12集会は、安倍政権による戦争政治と対決し、改憲攻撃を粉砕し、中東・アジアの侵略戦争を阻止する反戦闘争の先頭に三里塚が立つことを明らかにした。