全学連三里塚現地行動隊日誌 市東農地決戦の先頭に立つ

週刊『三里塚』02頁(0903号02面01)(2014/09/08)


全学連三里塚現地行動隊日誌
 市東農地決戦の先頭に立つ

(写真 行動隊案内の現地調査で東峰神社を訪れた沖大生【9月1日】)

 9月1日、沖縄大学の仲間が三里塚全学連行動隊の案内で現地調査を行った。感想文を紹介する。

辺野古の攻撃と同じ 沖縄大学 赤嶺知晃

 9月1日、沖縄大学学生自治会執行部で三里塚の現地調査をさせてもらいました。私自身は3度目でしたが、自治会を再建し辺野古基地建設阻止の闘いがはじまる中で見る三里塚の闘いは学ぶことが多くありました。
 市東さんや萩原さんの農地を取り囲む空港の壁や封鎖された団結街道を見ても、空港建設のために農民に容赦なく暴力をふるう国家権力の醜悪な本質を再確認しました。辺野古で起きている海保や防衛局を使った暴力的な基地建設も一体であると思います。
 執行部の仲間は三里塚の激しい闘いの歴史に驚いていましたが、三里塚闘争の核心は農地取り上げに対し、農民が誇りを持って立ち上がり国家権力と絶対非和解で闘いを貫いてきたことにあります。そこから労農学連帯をつくりだし、今でも空港建設反対で農業を続け、成田空港を破綻に追い込んでいます。
 沖縄においては今の辺野古闘争の体制内指導部が、基地建設阻止の闘いを11月の県知事選に流し込もうとしています。三里塚のように絶対反対の実力闘争で闘わないということは、資本家に屈服し闘いを敗北に導くことです。労働者・農民・学生から力を奪おうとする連中から、階級的労働運動・戦闘的学生運動が辺野古闘争・沖縄闘争のヘゲモニーを取り戻すことが必要です。
 現地調査のなかで反対同盟事務局長の北原鉱治さんとお会いすることができました。北原さんは「他力本願の時代は終わった。社会をかえるために君たち自身が立ち上がるときだ」と私たちに語ってくれました。
 全学連は10月21日の国際反戦デーで「戦争協力拒否」の大闘争を行います。怒りは漫然と広がっていくものではありません。三里塚闘争の教訓を胸に執行部が一致団結して、9月24日から始まるキャンパスで団結を拡大するために闘います。

国家権力の正体見た 沖縄大学・M

 私は、今回が初めての三里塚の訪問となりました。いろんな学生運動や社会運動の中の一つの運動としての「三里塚」というワードを聞いただけであって、本当のところは、あまり知りませんでした。「成田空港」というワードも社会科の授業で東京=羽田、千葉=成田という空港の場所を暗記するぐらいにとどまるほどでした。
 そして、三里塚の現地を訪れ、そこに生きる農家の人びとに話を聞いたり、当時の学生たちや農民たちが激しく国家権力による弾圧と闘っているビデオを見たりしました。その上で再度成田空港をみると、今まで自分が思っていた成田空港とは違う構造が見えてきました。ただ単に、成田空港は、田舎や郊外にある空港ではなくて、そこに住んでいる農家の土地を奪って強制的に国策や国益のために作られたという、つまり常軌を逸した国家の暴力によって作られた空港なんだと思いました。今もなお残っている東峰神社や市東さんの農地は、ゲートに囲まれかなり圧迫的なものであると感じました。
 現地を案内してもらっているときにも、ずっと公安警察が追いかけてきました。かなり制限的に、圧迫的に、静的に圧力をかけてきていました。そこまでして運動や闘争をつぶすという国家権力の本性が垣間見えました。
 最後に、今回の三里塚訪問で強く印象に残ったのは、きれいな将来性を感じさせるような成田空港には、同時に汚く、悲しい過去があり、国策の利害関係によって、当たり前の権利と生活を奪われている農家の人たちが今も闘っているという姿です。今後の三里塚の闘いに注目していかなければならないと思いました。1%を許してしまうと、支配者は必ずといってよいほど100%まで奪えるものを奪い、完全に吸い尽くすであろうことは目に見えています。 8月23日、キャンプ・シュワブ第1ゲート前で行われた辺野古基地建設に反対する県民集会に、沖縄大学学生自治会の執行部メンバーが沖大旗を押し立てて参加した。  集団的自衛権行使容認と同時に基地建設工事に着手した安倍政権は、全土で怒りが高まる中、18日に辺野古沖の海底を掘削するボーリング調査を開始した。海上保安庁のボートを大量に動員し、むき出しの国家暴力で阻止行動を抑え込んでの強行だ。埋め立てを承認した仲井真県知事もすべてを黙認し、加担している。集会は、こうした状況に怒りを爆発させた人びとが大結集し、基地建設阻止を決意する大集会となった。
 集会には、バスを出した那覇市職労など多くの労働組合が組合旗を立てて参加した。参加者の数は主催者予想の2千人を大きく超え3600人。 現場は怒りで満ちあふれた。基地建設反対のプラカードとともに、安倍弾劾のプラカードも多く、ゲート前で自治会が掲げた沖大旗にも注目が集まった。シュプレヒコールでは、参加者全員が怒りをひとつにし、「辺野古基地建設絶対反対」の声を上げた。
 労働者人民の力強さの一方、集会主催者は、集まった人びとの力を闘争主体と位置づけず、11月の県知事選の応援団に押しとどめる姿勢があからさまだった。
 沖大自治会は、「学生を抑圧し分断する処分・学則改悪と闘い、沖大から戦争反対・辺野古基地建設阻止の総決起をつくり出すために闘う」「IJBS労組など闘う労働組合と連帯する」と決意している。また、保育所民営化反対・非正規職撤廃を掲げて当選した宮城盛光さんの北中城村議選を闘い勝利に貢献した。
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