団結街道

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週刊『三里塚』02頁(0902号01面06)(2014/08/25)


団結街道


 少し前になるが、袴田事件の再審をめぐる攻防で、検察が「存在しない」としていた着衣の写真ネガを、実は警察が保管していたことが明らかになった。再審決定後に「発見された」と言うが、誰が信じるだろうか。成田空港会社の文書隠し(耕作権裁判)と同じだ▼この袴田事件再審決定について「再審決定につながる証拠開示の流れができたのは、裁判員制度ができたため」というコメントがあった。裁判員制度の「公判前整理手続」では、「弁護側が要求する証拠物件を検察側はすべて開示しなければならない」からだという。とんでもない論理のすり替えだ▼裁判員裁判は、わずかな審理で判決に至る拙速裁判が大前提にあり、その中での論点整理・証拠開示でしかない。「自白強要」「証拠ねつ造」から、今度は「国民参加」の拙速審理でえん罪が生み出されることになりかねない▼証拠開示をかちとるのは、まぎれもなく闘いの力、運動の力である。数々のえん罪との闘い、星野再審闘争の全証拠開示運動の前進がそれを示している。裁判員制度は「裁判参加」という形で国家の秩序維持に人民を参加させる、最悪の階級支配装置なのだ▼この裁判員制度の制定に深く関わったのが、今度農地裁判の控訴審を担当する小林昭彦裁判長だ。これまで以上に力を入れて3万人署名を推進し、「農地取り上げの国策裁判は許さない!」の声を上げよう。
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