全学連三里塚現地行動隊日誌 福島分断の現実に怒り 保養企画に参加して 東北大学・I
週刊『三里塚』02頁(0901号02面01)(2014/08/11)
全学連三里塚現地行動隊日誌
福島分断の現実に怒り
保養企画に参加して
東北大学・I
(写真 保養プロジェクトで行われた流しソーメン【7月20日 千葉県勝浦市】)
全国の仲間のみなさん、とりわけ夏休みを迎えた学生のみなさんに三里塚の夏の援農・現地調査への決起を訴えます!
現地は今、夏真っ盛りです。さんさんと照りつける日差しの下、キュウリ、ナス、ピーマン、とうもろこしなどの色とりどりの夏野菜が畑を賑わせています。
援農・現地調査は三里塚闘争を肌で感じるために最も有効な方法だと思います。三里塚闘争では、日々の生活が闘争の現場です。援農に参加することで、三里塚に「生きる」ということがどういうことなのか、そして当たり前の生活を奪う「国策」の犯罪性が実感できます。
そして現地調査では、現地行動隊の案内で様々な戦跡や畑、成田空港の周辺地域を回ります。農家の頭上40㍍を、朝の6時から夜中の12時までジェット機が飛び続けるという現実がどのようなものであるのか。
現地調査を通して、成田空港を取り巻く状況、空港の破綻しきった実態、そしてそれを48年間強制し続けている三里塚闘争の大きさが明らかになってくることと思います。 これまで全国・全世界から多くの青年・学生が現地を訪れ、原則を曲げない絶対反対で闘う三里塚闘争を学んできました。そしてそれを職場やキャンパスで実践することを通して、闘う労働組合の復権、学生自治会の建設、国際連帯の発展がかちとられてきました。
すべての仲間は現地を訪れ、援農・現地調査に決起しよう!
福島から7家族
現地行動隊は、「もう黙ってられない! 原発なくせ! ちばアクション」が主催する「保養プロジェクトin勝浦」(7月19日〜23日)に参加しました。福島に住む家族を千葉県に招き、少しでも日々の不安やストレスを和らげてもらうこと、そして交流会などを通して福島の現状を共有するための企画として毎年夏と冬に行われ、今回が5回目の開催です。僕は20、21日にスタッフとして参加しました。福島からも7家族、全体で50人近くが参加する中、流しそうめん体験(写真)や海水浴、スイカ割りにバーベキュー、花火など盛りだくさんの内容で交流を深めました。
20日の夜には「福島の今を話してください」と題した交流会が開かれ、各家族から生活の現状や心境が率直に話されました。子供の通学路にホットスポットがあり除染も追いつかない状況、水を始めとする多くの食べ物の産地に気を遣って生活するストレス、政府が推し進める「安心・安全キャンペーン」によって地域や親戚の間でもいさかいが起きるような分断の中で、保養に参加することすら高いハードルとなっていることが大きな衝撃でした。
遊びたい盛りの子供たちが海ではしゃぐ姿に「あの子がこんな顔をするんだ」と話す母親の姿に海や川で泳ぐ、山で遊ぶ、そういう当然のものが奪われている現状に大きな怒りを覚えます。すべての原発を廃炉にするまでやむことのない怒りです。そして僕たちが「子供たちの未来を守ろう」と言ったときに、この子供たちを守るんだということが具体的に見えてくる企画でした。
次回は来年1月に開催予定です。紙面でもお知らせしますので、積極的に参加しましょう。