第3滑走路 攻撃強める国交省 外郭団体が3案を提示

週刊『三里塚』02頁(0897号02面02)(2014/06/09)


第3滑走路 攻撃強める国交省
 外郭団体が3案を提示

(写真 「第3滑走路」攻撃を強める国土交通省 )


 日帝・安倍政権による「成田空港の第3滑走路」にむけた攻撃が強まっている。5月27日の航空業界紙「日刊航空」は、国交省の外郭団体である運輸政策研究機構の研究会で、成田の第3滑走路について、具体的な報告があったと報道した(国交省内の「首都圏空港機能強化技術検討小委員会」とは別組織)。
 それによると第3滑走路案は「3つ」。
 ① 第1案は、B滑走路の南東側に平行滑走路として整備する。この場合、A滑走路は着陸に使い、B滑走路を離陸専用、新設滑走路を着陸専用として使う。B滑走路は3500㍍に千㍍延長し、新滑走路は2700㍍とする。
 ②第2案は、1案と同様に南東側に平行滑走路として、新滑走路を建設する。しかし、1案よりもB滑走路との間隔は狭める。この場合は、B滑走路とC滑走路を風向きによって、一方を離陸専用,他方を着陸専用として使用する。このため、両滑走路とも3500㍍とする。

膨大な強制移転

 ③第3案は、A滑走路とB滑走路の間で、B滑走路寄りに平行滑走路として、新滑走路を建設する。運用は第2案と同様、風向きによってどちらかを離陸専用、他を着陸専用とする。この場合は、第2ターミナルなどがある関係でB滑走路から南に、より離して建設する。北側に建設すると、ターミナルと滑走路が遠くなって移動に約20分かかることになるので、南側にする。両滑走路とも3500㍍とする、というものだ。
 ①と②は現在の暫定滑走路の東側すなわち吉岡、新田、川上、多良貝などの部落にまたがり、200軒から300軒の農家・民家を強制移転させて、滑走路とする計画。③は4000㍍滑走路と暫定滑走路間の南側すなわち芝山町菱田、千代田、坂志岡、白桝部落などを敷地として、住民を強制移転させる案。こちらも多数の農家・民家を移転させることが前提だ。
 これは、近々正式に発表される「首都圏空港機能強化技術検討小委員会」報告のベースになる考え方だ。
 ①、②案にせよ③案にせよ、すさまじい数の住民の強制移転を前提にし、かつ直接空港の敷地にかからない地域には現在以上の騒音地獄を強制しようという、とんでもない住民無視の「新たな空港計画」だ。
 帝国主義間の争闘戦生き残りに必死となる安倍政権は「戦後レジームからの脱却」=戦争と改憲の政治を〝異次元〟的に強行しているが、三里塚闘争破壊という点でも従来の枠を越えたやり方を強行しようとしているのだ。
 48年間、国策を阻止し続けてきた三里塚闘争は再び日帝の暴力的な空港拡張攻撃と全面対決する決戦に突入する。周辺住民の決起と連帯し、第3滑走路攻撃を粉みじんに粉砕しよう。そのための切っ先が市東さんの農地裁判闘争勝利だ。3万人署名を必ず達成しよう。

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