4・30 反対同盟・支援連 弾劾行動に立つ 経済利権団体を先兵にした 「第3滑走路」推進攻撃許すな 6・25闘争の爆発で反撃を
4・30 反対同盟・支援連 弾劾行動に立つ
経済利権団体を先兵にした
「第3滑走路」推進攻撃許すな
6・25闘争の爆発で反撃を
ウクライナ情勢に見られる帝国主義間・大国間争闘戦の軍事化・戦争化の中で、三里塚闘争は、日帝・安倍政権のアジア勢力圏化の拠点作り=空港容量の拡大政策と真っ向から対決して白熱化している。4月30日、安倍政権の意を体した地元経済界の空港利権屋どもが、「成田第3滑走路実現する会」の設立を画策した。これに対して、反対同盟と三里塚闘争支援連絡会議は、断固たる反撃の闘いに立ち上がった。そして記者会見を行い、反対同盟の正当性を明らかにした。この攻撃は市東孝雄さんへの追い出し攻撃でもある。3万人署名を集め、6・25農地裁判控訴審第2回弁論闘争の爆発をかちとることこそ最大の反撃だ。全力で闘おう。
3万人署名を貫徹しよう
4月30日、反対同盟と支援連は、成田商工会議所ら空港利権団体と成田市による「成田第3滑走路実現する会」の設立総会に対して、怒りの弾劾闘争に立ち上がった。
地元空港利権団体である成田、富里、多古などの各商工会議所は4月24日、発起人会を作り、その呼びかけで、この日午前10時30分より、成田市で「実現する会」を設立しようとしていた。
これに対して、反対同盟と支援連は大反撃に立ったのだ。支援連は朝7時30分からまず、成田市役所前でビラまきを開始した。成田市当局がこの「実現する会」のお先棒を担いでいるからだ。市役所へ出勤してくる職員に4カ所で「空港利権屋と癒着する成田市弾劾」と書かれたビラを大量にまいた。
つづいて8時30分から、京成成田駅、JR成田駅に移動してビラまき開始。反対同盟宣伝カーが市役所、駅などに展開して、第3滑走路建設策動を徹底弾劾した。
さらに支援連の仲間約20人が、会場の成田商工会議所前に結集した。「新たな農地強奪・騒音拡大の第3滑走路粉砕!」と大書された反対同盟の横断幕を広げ、会場入りする参加者にビラを突きつけ、シュプレヒコールを浴びせた。
入り口付近には「第3滑走路を早期実現しよう」「30万人の署名を集めよう」というのぼりが掲げられている。利権屋どもも成田駅や空港内で「署名集め」をやろうというのだ。怒りが倍加する。
成田空港はもともと3本の滑走路建設が予定され、横風用のC滑走路は頓挫したままだ。今回の「第3滑走路」策動はこれとはまったく別もので、現在の暫定滑走路に平行する滑走路を「もう1本造る」という話だ。そんなものをどこに造るというのか。何百㌶という規模での用地買収=農地強奪が不可欠だが、現状では予定地の見込みすら明らかにできていない。
安倍政権の意を体し
帝国主義観争闘戦の激化の中で空港と航空会社の生き残りをかけた競争もますますはげしくなっている。その中で敗勢を強いられている成田は、国際空港失格となる。あせりにかられた地元の利権団体が寄り集まって、展望もないまま巻き返しの「運動」を開始したのだ。まさに絶望的あがきだが、結局こうしたあがきを24時間化、発着枠の拡大などの「空港機能強化」実現へとつなげたいのだ。午後1時、弾劾行動をやりぬいた支援連と反対同盟が天神峰の市東孝雄さん宅離れに戻って、反対同盟が記者会見を開いた。テレビ局を含む10社を超える報道機関が出席した。最初に事務局の萩原富夫さんが、反対同盟の弾劾声明を読み上げた。(全文別掲)
「48年前から今日まで繰り返してきた強権的な土地取り上げと住民追い出しをまたしても行おうというのか。騒音下で苦しむ人々の怒りの声を聞いたことがあるのか。『第3滑走路計画』は、ただ単に地元資本を始めとした空港利権にむらがる者どもの私的利益を満たすことが主たる目的ではないか」「われわれは、市東さんの農地取り上げ攻撃を許さず、北総そして全国の農民の未来をかけて、計画自体を粉砕することを宣言する」
続いて北原鉱治事務局長が「住民の生活を無視してこのような計画を持ち出すとは、どういう了見だ。反対同盟はこれまでどおり空港絶対反対で闘う」と、語気鋭く弾劾した。
さらに萩原さんと市東孝雄さんが、でたらめで無謀な「第3滑走路」計画に怒りを表し、空港周辺住民との連帯を一層強めながら、6・25農地裁判控訴審第2回弁論へ向けて署名、情宣など積極的攻勢的に闘っていく決意を述べた。記者たちは反対同盟の発言の一言ひとことに、正義への確信と不動の姿勢を感じ取りながら、聞き入っていた。
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第3滑走路計画の攻撃は、荒唐無稽な反面、日帝・安倍政権の意を体した空港利権屋連中による成田の危機挽回のための絶望的な策動だ。危機から来る彼らの凶暴な企みを断固粉砕しなければならない。
さらに、市東孝雄さんはじめ反対同盟の闘争陣形破壊策動であることを断固として見すえ反撃しなければならない。最大の焦点は市東さん農地裁判における6・25控訴審第2回弁論を圧倒的な勢いで打ち抜くことだ。そのためにも3万人署名の前進が必須だ。全力で集めよう。