日米首脳会談による TPP決着策動弾劾
週刊『三里塚』02頁(0894号02面03)(2014/04/28)
日米首脳会談による
TPP決着策動弾劾
(写真 TPPに反対して1000人のデモが闘われた【4月19日 長野県松本市】)
4月24日の日米首脳会談を目前にして、TPP交渉で日米の利害が激突している。妥結に向けた両者の思惑は明らかだが、決着するかどうかは予断を許さない。
16日から18日までアメリカで3日間行われた甘利明TPP担当相とUSTRのフロマン代表の閣僚会談は、農産物関税や自動車分野の対立を打開できずに終わった、とされる。
21日には大江博首席交渉官代理らとUSTRのカトラー次席代表代行らとの実務者協議を開始、日米首脳会談での決着にむけたすり合わせに入った模様だ。他方、岸田文雄外相は21日、東京都内で開かれた内外情勢調査会で講演し、TPP交渉について「最後は大きな決断もありうる」と述べた。これとは別に、「TPP決着に向けた安倍首相の決意は固い」との報道も行われている。さらに4月20日付けの読売新聞は、農業分野着地点について舞台裏で合意ができており、日米共同声明に盛り込まれる」と報じ、〝決着のムード作り〟に懸命だ。
しかし依然として牛肉など農産物の関税撤廃を求めるアメリカとの対立は深刻なのが実態だ。双方が国内での階級支配の危機を抱え、妥協しようにもできないのだ。
農業にととまらず、医療、保険、雇用、知的財産権、「毒素条項」など社会そのものを破壊する究極の新自由主義攻撃がTPP協定だ。巨大輸出企業の利益にために99㌫の人びとの生活と命を犠牲にするTPPを断じて許してはらない。
4月19日には長野、福岡、宮崎でそれぞれ1000人から3000人規模の労農市民が集会とデモで怒りの声をあげて反撃した。21日には都心でJA全中主催の反対集会が行われ、22日には「TPPに反対する人々の運動」などの市民がデモを展開した。
三里塚・全国農民会議を先頭に、全人民の総力で反TPP闘争を強化しよう。