団結街道
週刊『三里塚』02頁(0894号01面05)(2014/04/28)
団結街道
袴田事件の袴田巌さんがデッチあげ逮捕された1966年といえば、三里塚闘争の始まりと同じだ。48年もの長きにわたって獄に閉じこめておきながら、静岡地裁の再審決定に対し、即時抗告した検察官に怒りがこみ上げる▼犯人に仕立て上げるために証拠をねつ造した警察・検察に責任を取らせなければ、怒りはおさまらない。だが、捜査機関のねつ造を放置し続けてきた裁判所はどうなのか。今回の再審決定も、大衆的な支援運動の広がりと、弁護団の証拠開示を求める闘いに追いつめられたのだ▼「元エリート裁判官衝撃の告発!」と銘打つ『絶望の裁判所』(瀬木比呂志氏著)という本が裁判所の内幕を暴いている。最高裁長官を頂点に細かく区切られた序列の中で、裁判官は事件処理の数とスピードだけに腐心している。閉鎖社会でセクハラ、パワハラも日常茶飯事だ▼「国策裁判」と闘い続けてきた三里塚からすれば、裁判所が「支配のための装置」だということは実感していた。だが、リアルな内実を知ると「ここまで腐り果てていたのか」と驚く▼あらためて思う。裁判の勝利は、法廷内外の団結した闘いで、裁判所を圧倒してかちとるものだと。鈴コン解雇撤回の画期的な勝利がそのことを示している。袴田事件の再審決定はさらに星野文昭さんを取り戻す闘いでの全証拠開示要求の正当性を示している。次は市東さんの農地取り上げ阻止だ。