北総の空の下で 突然の大雪 命つなぐ産直野菜
週刊『三里塚』02頁(0891号02面05)(2014/03/10)
北総の空の下で
突然の大雪 命つなぐ産直野菜
2月中旬、関東甲信越は断続的な大雪で、被害が続出しました。 東京都知事選最終日の8日、鈴木達夫さんの街宣に駆けつけた現闘6人が、千葉駅まで帰ったところで帰宅難民になりました。吹雪で成田までの交通は全面ストップ。幸い動労千葉の事務所で一夜の宿を拝借できました。 ささやかな酒宴になったところへ、雪で帰れなくなった山田護・幕張支部長等が合流し、気がつけば午前3時…。現場で闘う人たちとの交流は、温かくて気持ちいい時間でした。
前の雪が残る14日、またも大雪が降って、集落の孤立や農業ハウスの倒壊など被害が拡大しました。三里塚は雨だったため被害は最小で済みましたが、全国農民会議の山梨の農家は、ぶどう棚の除雪に追われて帰宅できず、車中で夜明かししたとか。産直野菜は11日の宅急便が全面休止、14日は一部休止で全体が大幅に遅れました。全国規模のトラック輸送で成り立つ首都圏の物流のもろさが、浮き彫りになりました。一方、遅れはありましたが車で直配している地域には野菜を届けることができました。3年前の震災時にも、「直後はスーパーに野菜がなくなったのに、産直で命がつながっている」と、喜んでもらいました。私たちは地域に根ざして、生きるために必要な食料を生産する農業を守ります。大規模化して、利益率の高い作物に特化する安倍政権の「攻めの農業」は、労働者から食料を奪う政策です。
(北里一枝)