法大暴処法裁判 無罪確定させる 市東さん控訴審へ号砲 全学連三里塚現地行動隊長
週刊『三里塚』02頁(0891号02面01)(2014/03/10)
法大暴処法裁判 無罪確定させる
市東さん控訴審へ号砲
全学連三里塚現地行動隊長
(写真 控訴審無罪の勝利をかちとって、総括集会を行った【2月12日 弁護士会館】)
すでにご存じの方も多いと思いますが、2月12日、法大「暴処法」(暴力行為等処罰ニ関スル法律)弾圧裁判控訴審で一審に続き被告人全員無罪をかちとりました。さらに、上告期限である26日、検察が上告を断念して完全無罪が確定しました。「反動・逆転有罪の牙城」である東京高裁で無罪をかちとり、確定させた地平はとてつもなく大きいものがあります。国家権力と真正面から闘い、組織破壊・運動破壊を本質とする暴処法を無力化させた闘いは、労働運動・学生運動の前進はもとより市東さん農地決戦勝利への号砲となる決定的な地平を切り開いています。
今回は、いかにして無罪はかちとられたのか、かちとった地平について報告します。
第1に、支配階級の破綻的危機と階級的労働運動・国際連帯の闘いの前進です。昨年の動労千葉への9・25高裁判決は民営化・外注化・非正規化の先駆けであった国鉄分割・民営化における首切りが国家的不当労働行為であったことを認めさせ新自由主義の一切をひっくり返す展望を切り開きました。韓国民主労総は、「今や法の枠を越えて闘う時が来た」と民営化絶対反対のゼネストに決起しています。さらに、鈴木達夫氏を立てた都知事選への決起は労働組合運動の無限の可能性を開示しました。階級的力関係の転換が無罪を確定させた根底的力です。
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第2に、全国学生運動の不屈の前進です。一昨年の法大10・19集会では、1千名の学生が規制や処分に反対し学内から決起しました。恐怖した法大当局は武田雄飛丸君に対して、原発御用学者を弾劾し、集会を呼びかけたことをもって無期停学処分にしました。この処分に対して、昨年の4・25集会では6人の不当逮捕をはねのけ闘いが爆発しました。闘いの前進が、反動を生み出し、それを打ち破ったときに革命が現実化するというドラスティックな展開をとおして、新たな指導部層が生み出されたことが決定的です。
こうした法大闘争の不屈の継続・発展と並んで、法大闘争を全国に拡大しようと自治会建設への踏み込みがかちとられました。京都大学同学会再建、広島大学学生自治会の再建、東北大新執行部樹立。「一人の仲間も見捨てない」団結を基礎とする学生運動の不屈の継続・発展が、検察側の証人として法廷に立たされたI君の証言拒否を生み出し、立証を破綻に追い込んだのです。
第3に、この勝利は「3・11」後の社会の中で、政府や資本の言うことはウソだということに気づきながらも、体制内指導部によって「あきらめ」を強制されている福島をはじめとした現実をひっくり返す力を持っています。
弾圧は指導部を屈服させることによって人民に闘っても勝てないという意識を植え付けることを目的としています。今回の無罪確定は、指導部が屈服しなければ弾圧に勝てるということであり、「弾圧恐るに足らず」ということを全人民の前に明らかにしました。三里塚闘争の歴史も証明するように、指導部が階級的正義を貫く意志を固め、体制内指導部の腐敗を許さず、仲間との団結に依拠して闘うことで勝利できるのです。
全学連は、無罪確定の地平を「処分撤回」―「責任追及」へと発展させ、全国大学に三里塚を闘う学生自治会を生み出し、市東さん農地決戦に勝利する決意です。共に闘いましょう。