団結街道

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週刊『三里塚』02頁(0891号01面06)(2014/03/10)


団結街道


 農地転用をめぐる袖ケ浦市の農業委員と残土処理会社との贈収賄事件で、元農業委員らが先月有罪判決を受けた。裁判の中で、複数の委員が接待を受けていたことも明らかにされている▼生前の萩原進さんも「農地転用機関だ」と農業委員会の現状を弾劾した。確かに農業委員会が堕落していることは事実だ▼しかしこの問題を逆手にとって、農業委員の選挙制を廃止して、首長に任命権を与えようとする安倍政権の攻撃を見た時、農業委員会の重要性を改めて確認することが必要だ▼農業委員会は戦後農地改革の産物だ。1951年に始まる農業委員会制度は、農地法と並んで戦後改革の柱と言える。地主から小作人へと農地が移転される時、重要な役割を果たしたのが農地委員会だったが、この農地委員会の役割を引き継いだのが農業委員会だ。だから委員の約4分の3が地元農家による選挙で選ばれる直接選挙制となっている▼ところが農民保護政策を「岩盤」と位置づける安倍政権は、「ドリルで穴をあける」と称して、この農民自治を破壊し、農家の声を押しつぶし、企業の農業への参入⇒農地の所有の自由化⇒農地の自由な強奪に道を開こうとしている。この政策は、戦後憲法体制の破壊という点で安倍政権の改憲・戦争への動きと連動する▼市東さんの農地取り上げを阻む闘いは、安倍政権の戦争政治に真っ向から抗するものだ。
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