団結街道

投稿日:

週刊『三里塚』02頁(0889号01面05)(2014/02/10)


 団結街道


 ユニクロやワタミをはじめ、長時間労働や使い捨てなどの過酷な労働実態は「ブラック企業」として暴かれ、衆目の認めるところとなっている。だが、グローバル企業のブランド品や廉価商品のために搾取される海外の実態は、さらにひどい▼1月29日、NHKの「クローズアップ現代」で長時間・低賃金に加え、全く安全をかえりみない劣悪な労働現場が紹介された。靴皮の加工を素足で行い、薬品で皮膚がただれるバングラデシュの労働者。やすりがけに手袋も支給されず、多発する事故に怒るミャンマーの労働者。撮影したNGOは「現代の奴隷労働」だと言う▼こうした問題が急速に顕在化し、国連は「状況改善の責任はグローバル企業の側にある」という指針を策定した。海外委託先の労働問題を、経営を揺るがしかねない「人権リスク」として対応に追われるグローバル企業▼だが、労働者の人権問題をリスクととらえるこの感性はなんだ! こうした発想は2003年頃からCSR(企業の社会的責任)として浮上してきた。新自由主義による極限的破壊が社会問題化したら、今度はそれを逆手にとって対策をウリにする。環境対策の喧伝にも通じる腐りきった姿ではないか▼人権問題として世界的に対応が迫られるほど労働者の怒りが爆発しているということだ。新自由主義の破綻はここまで来ている。都知事選で切り開いた階級的労働運動の前進で、新自由主義打倒へ突き進もう!
このエントリーをはてなブックマークに追加