3万人署名達成へ確信つかむ 1・26 周辺一斉行動で170筆 「署名したい」と電話 “3本目滑走路”に怒り
週刊『三里塚』02頁(0889号01面01)(2014/02/10)
3万人署名達成へ確信つかむ
1・26 周辺一斉行動で170筆
「署名したい」と電話
“3本目滑走路”に怒り
(写真 新年第1回の周辺一斉行動に先立って打ち合わせを行う反対同盟と支援連【1月26日 成田市天神峰】)
(写真 署名集めの先頭に立つ伊藤信晴さん【右=芝山町川津場】)
(写真 宮本麻子さんは宣伝カーのボイスを担当して、成田市、多古町、芝山町の騒音地域をくまなく回った【1月26日】)
鈴木たつお候補を押し立てた東京都知事選は、革命情勢をたぐり寄せる決定的な地平を切り開いた。1000万東京都民に直接、「戦争、過労死、被曝、オリンピック」反対を訴え、国鉄決戦を軸とした4大決戦をアピールし、大きな旋風を巻き起こした。この前進の中に三里塚闘争の勝利もある。その一環として、市東さん農地裁判控訴審に向けた新3万人署名に反対同盟が決起した。1月26日、新年第1回目の周辺一斉行動を闘い170筆の署名を獲得した。「これならやれる」の確信を深めている。3・23全国集会(東京・芝公園)~3・26第1回弁論へ。
1月26日、反対同盟による新年第1回目の周辺地域一斉行動が行われた。午前9時に約30人が市東孝雄さん宅に集まって意志一致を行った。
集まった面々に反対同盟ニュース第4号が配られた。周辺住民を対象にしたこの反対同盟ニュースでは、「新3万人署名を」の訴えとともに、千葉県経済利権団体による「3本目の滑走路要求」に対する批判が強調された。
伊藤信晴さんの司会で、打ち合わせ開始。北原鉱治事務局長が「新年第1回の一斉行動だ。署名集めを全力でがんばろう。宣伝カーは支援の人たちが回っている地域を中心にアピールし、署名の訴えを支えよう」と呼びかけた。
市東孝雄さんは「去年、千葉地裁に仮執行宣言をつけさせなかったのは、何と言っても1万2千人の署名の力。3万人の署名を集めて、東京高裁に突きつけよう」と訴えた。そして「3本目の滑走路の要望書のことが報道されていた。この点について住民の感想はどのようなものか、聞いてきてほしい」と要望した。
地域の担当を再確認して、新たに作成されたパンフレット、リーフレットそして反対同盟ニュース、署名用紙を抱えて飛び出していった。
伊藤信晴さんは今回も芝山町川津場地区を支援のメンバーと一緒に回った。ある家で年配の男性と議論になった。「私は空港がここまでできた以上、やむをえないと思う。だけど、市東さんの農地問題は別だから反対する」として署名してくれたという。宮本麻子さんは、騒音下全域を北から南へ網羅して宣伝カーで「市東さんの農地取り上げに反対する署名を」とアピールした。
午後には気温が下がるなど、厳しい気候の中、署名活動を貫徹。午後5時、再び集まって一日の活動の集約を行った。署名の合計が発表された。「170筆です!」という伊藤さんの発表に歓声が上がった。昨年5月19日の第1回一斉行動の時が、成田駅頭街宣での署名数を含めて124筆だった。これと比べてもすばらしい成果だ。
30人規模で毎月決起 昨年5月から連続9回
全員から一日の闘いの成果と感想が報告された。口々に出されていたのは、継続した取り組みの効果についてだった。一斉行動は去年の5月から9回目だ。「住民との距離が縮まった」「いつもビラ入ってますね、などの声が多かった」。さらに3本目の滑走路について怒りの声が湧き上がっている事実が報告された。そして成田空港の今後について「沈下する一方だ」などの指摘も住民からあったと報告された。
「30人規模の人間が月に1度とは言え、地域全域を一日かけずり回り制圧することは、権力側にとって脅威だ」との感想も語られた。萩原富夫さんは「去年の第1回目は自分が一番多くて、それでも12筆だった。今日は27筆とか26筆とかすごい数を集めている。これならやれる」と語った。
継続した取り組みの成果も報告された。旧大栄地区のある男性から年末に反対同盟に電話があった。「ぜひ署名したいから家に来てくれ」とのこと。その男性は署名した上で「反対同盟ニュースの『地域住民の声』」欄の取材にも応じてくれた。
「市東さんの農地を守れ」の声が確実に地域を制圧しつつある。最後に市東さんが「2月、3月と続けていこう」と一日の闘いを締めくくった。 萩原進事務局次長が亡くなった後の最初の一斉行動。上々の滑り出しに「3万人署名は達成できる」「萩原さんに報告できる」と自信を深めた。3・23全国集会、3・26控訴審第1回弁論闘争へ闘おう。