総特集 反原発闘争の勝利の展望 原発再稼働と核戦争を阻止し安倍を打倒しよう はじめに
総特集 反原発闘争の勝利の展望
原発再稼働と核戦争を阻止し安倍を打倒しよう
はじめに
ゼネストと国際連帯で全原発廃炉・核廃絶へ
ついに、原発再稼働阻止闘争の勝負時が到来した。日本帝国主義(日帝)・安倍政権は今夏~今秋にも、川内原発、伊方原発、高浜原発などの再稼働を次々に強行しようとしている。
「3・11」福島第一原発事故以来の積もりに積もった怒りを爆発させ、安倍政権を打倒して再稼働を絶対に阻止しよう。反原発闘争の大衆的高揚と革命的発展を切り開く中から、社会を根本から変え、労働者が主人公となる社会を作りだそう。当面する8・6広島―8・9長崎闘争に総決起しよう。
3・11を繰り返さない人生かけた誓いを貫く
私たちは、「3・11」で〝二度とこのような原発事故は起こさせない〟と誓った。この人生をかけた誓いは、強まりこそすれ弱まることはない。
福島第一原発事故に一言の謝罪も反省もしない同じ連中が、他の原発の再稼働を強行することなど、どんなことがあっても許されない。福島第一原発は収束できないどころか再臨界の恐れがある状況なのに、どうして他の原発を再稼働できるのか。福島で小児甲状腺がんが疑い含めて127人にも上っているのに、再稼働によってまたも何百万人もの放射能汚染事故を引き起こすのか。何よりも、福島第一の収束作業ができないほど原発労働者が被曝している現状なのに、次の原発大事故が起きれば誰も収束作業ができず日本壊滅にすらなりかねないではないか。
どれをとっても人間のなせる業ではない。「命より金」の新自由主義の極致、人類史上の大罪にほかならない。
戦争・改憲の新情勢下での反原発闘争の課題
反原発闘争を闘ってきた多くの人たちが、安倍政権が原発再稼働を急ぐ理由を見抜いている。皆が異口同音に「戦争のための再稼働だ」と言う。その通りだ。日帝・安倍政権が狙っているのは、7月中旬に衆院で戦争法案を強行採決し、9月末国会で成立させることだ。その上で、次は明文改憲と核武装である。歴代自民党幹部は原発が核武装のためのものであることを公言してきたが、今や公然たる核武装に突っ込みはじめた。「戦後レジームからの脱却」とはそういうことだ。原発―核燃料サイクルを進め、原爆用の軍事用プルトニウムを確保する狙いである。核武装のための原発再稼働そのものだ。
そこには大きな時代の転換がある。すでに大恐慌は「恐慌の中の恐慌」に入っている。相互の生死をかけた帝国主義間・大国間争闘戦は戦争に転化し、中東・ウクライナ・東アジアの3正面で戦争が始まっている。日帝は海外権益を確保しなければ帝国主義として滅びかねない危機感にかられ、改憲・戦争、そして核武装・核戦争へと突っ込みつつある。その最大の焦点が朝鮮半島である。だから核武装のための再稼働に躍起になっているのだ。こうした時代認識を鮮明にして、反原発闘争を発展させよう。
原発・非正規職・戦争への怒りを一つにして
このなかで、安倍政権に対する怒りがあらゆる形で爆発しつつある。新自由主義で青年を非正規職に落としこめ生きていけなくさせておいて、そのうえ戦争に引きずりこもうというのか。大恐慌で労働者を大失業におとしいれたうえに、今度は戦争に協力せよというのか。原発事故ですでに何百万人を放射能に汚染させておきながら、さらにまた何十・何百万人の青年を戦場に駆り立てようというのか。労働者人民の命をこれほど軽んじる圧政に対し、その転覆のために決起することは、人間として当然の義務であり権利ではないのか。
かつて日帝は第2次大戦敗北に至るまでの数々の侵略戦争を正当化するため、「自立自存」とか「国民を守る」とか「家族のため」とか、あらゆるデマゴギーを振りまいた。しかし、そんなことが今さら言えるのか。新自由主義で青年を非正規職化させ、大恐慌・大失業に投げ入れ、あげくのはては原発大事故で平然と放射能汚染にさらす。そんな連中が口にする侵略戦争正当化のデマやたわ言は、もはや通用しない。
7月決戦で戦争法案を粉砕しよう。労働者人民が戦争絶対反対を貫くかぎり、必ず戦争・核戦争を阻止することができる。韓国の民主労総が壮絶なゼネストに決起しているように、日本の労働者人民も階級的労働運動と国際連帯闘争で勝利を切り開こう。いま生きているすべての労働者人民に問われているのは、現実的課題としてのプロレタリア革命だ。
闘って勝利するための時代認識・路線・方針
この総特集号は、反原発闘争に立ち上がってきた仲間たちに、そして今から立ち上がる人たちに、〝こう闘えば勝利できる〟ということを共に確認するために作られた。以下の内容を紹介しておく。
第Ⅰ章は、新たな時代認識のもとでの反原発闘争の路線・方針を提起した。再稼働をめぐる現情勢、核燃料サイクルの狙いと惨状。その上で、日帝の核武装のための再稼働を許さないことが、核戦争を止め核を廃絶させる道であること、そのためにゼネストへ向け階級的労働運動と国際連帯闘争を発展させることが勝利の道であることを明らかにした。
第Ⅱ章は、福島第一原発の現状、放射能汚染の経緯と現実、甲状腺がんなどの健康被害の実態、国・県による帰還強制の非道さ、などを暴いた。フクシマの怒りで闘おう。
第Ⅲ章は、動労水戸の被曝労働拒否のストライキの意義、常磐線開通攻撃との闘い、全国での被曝労働拒否の闘いの課題、労働運動をよみがえらせる国鉄闘争、そして労働者の社会を作る時代の到来を提起した。
第Ⅳ章は、内部被曝の隠蔽の歴史を許さず、「ふくしま共同診療所」とともに避難・保養・医療の原則で運動を発展させることを訴える。