■羅針盤 「命より金」の新自由主義

月刊『国際労働運動』48頁(0455号01面01)(2014/07/01)


■羅針盤
 「命より金」の新自由主義

(表紙の写真  竜田延伸阻止へ動労水戸がスト【5月31日 いわき】)


▼パリバ・リーマンから始まった世界大恐慌は、今や本格的な激化の過程に突入している。過剰資本・過剰生産力の矛盾と世界経済の分裂化・ブロック化の進行が交差・結合して、危機はいよいよ本格的に爆発していく。今、社会で進行していることは、徹底的に労働者からの搾取・収奪を強め、民営化・外注化・総非正規職化し、賃下げと貧困化、団結破壊を極限まで進めるしか、資本主義・帝国主義が存立できない現実だ。もはや労働者階級が生きるためには団結して闘い、革命をやるしかない。
▼こうした中で起こった4月16日の韓国セウォル号沈没事故は、新自由主義と朴槿恵政権によってもたらされた大量殺人である。追いつめられた朴槿恵は、殺人罪で逮捕した船長や航海士に責任をなすりつけているが、原因は韓国政府の規制緩和・非正規職化と安全破壊にある。新自由主義の市場原理は、労働者の生存、安全とは絶対に相いれない。「子どもたちをこのまま胸にしまうことはできません」という闘争宣言を発した全国教職員労組を先頭に、韓国の労働者民衆は新自由主義と朴槿恵への根底的怒りを爆発させて立ち上がっている。5月17日には、ソウル都心を5万人のキャンドルデモが埋めた。新自由主義粉砕・朴槿恵打倒のこの闘いは、韓国鉄道労組の民営化阻止のスト決起と一体である。
▼6・8集会は日韓連帯の闘いそのものでもあり、さらに大きく発展させていく出発点だ。6・8集会の核心をなすものこそ、階級的労働運動の全面的発展であり、それは2010年代中期階級決戦へ向け、国鉄闘争を最先端に、階級的労働運動派がいよいよ労働運動の主流派、権力党派へと躍り出ることである。