3・8闘争の歴史的成功引き継ぎ革命的女性解放闘争の大発展を 革共同女性解放組織委員会
3・8闘争の歴史的成功引き継ぎ革命的女性解放闘争の大発展を
革共同女性解放組織委員会

3月9日、東京・杉並区で開催された「女性の力で革命を!中国への侵略戦争を止めよう 3・8国際婦人デー中央闘争」は、これまでの3・8闘争とは画然と異なる内容で開催され、歴史的な大成功をかちとった(本紙3387号で既報)。この地平を引き継ぎ、全党の飛躍をかけて、中国侵略戦争阻止の反戦闘争と一体の革命的女性解放闘争のさらなる大発展、そして青年・学生・女性の巨万の決起を今こそ実現しよう。
運動内の差別事件と対決
3・8闘争は第一に、帝国主義の最末期の絶望的危機と、その突破をかけて中国侵略戦争に突き進む第2次トランプ政権の登場に真正面から立ち向かい、日本における石破打倒の反戦闘争の爆発、女性とセクシュアル・マイノリティーへの差別・抑圧の根源である資本主義・帝国主義打倒を鮮明に訴え、3・8闘争史上かつてない女性の自己解放的決起と革命的展望に満ちてかちとられた。
この地平はただちに3・11福島闘争へと発展し、さらに全学連女子学生座談会(本紙3389号に掲載)の内容へと結実している。
第二に、昨年の4・28闘争の際に発生した、飛び入りのパレスチナ人男性による全学連女子学生への性暴力(4・28事件)、さらに関西における女性差別・性暴力事件とその組織的隠蔽(いんぺい)について、いずれも3・8集会のメインテーマに据え、被害を受けた当該の女性を先頭に全力でそれに立ち向かうことを確認した。自国政府打倒の反戦闘争を闘うために絶対に避けては通れない普遍的課題として、これらの運動内で発生した女性差別事件を取り上げ、これに怒りを爆発させ、当該の女性と共に闘う大衆的な団結をつくりだしたのである。
4・28事件について、当該の松本彩乃さんは全学連女子学生座談会で「事件の直後は、被害をどう考えたらいいのかわからず、『誰にも言わずに忘れてしまおう』とも思いました。しかし、自分が活動し続けるためには必要だと感じて何人かの信頼できる仲間と議論を開始しました。今ここにいるみなさんのような、新しく立ち上がった女性たちを絶対に同じ目に遭わせたくないと思い、そのために私たち自身が運動体全体として変わっていくことを訴える内容ができていきました」と語っている。事件の被害当該として顔と名前を出して登場することを決断した松本さんと全学連の闘いの決定的意義について断固確認したい。顔と名前を出すことでさらなる女性差別が襲いかかる恐れがあろうとも、女性差別・性被害に対して自らの経験と存在そのものを土台において闘うという決定的な決起である。伊藤詩織さんや五ノ井里奈さんのように、その存在は女性差別に苦悩するすべての女性に闘いの展望を示すものだ。矢嶋尋全学連委員長、池之端紗衣書記次長らとともに、反動・反革命勢力の攻撃も受けながら断固として闘い抜くという松本さんと全学連の決意に断固応え、その決起を支え、共に闘い抜くことを確認しよう。
女性解放貫く思想と路線
第三に、3・8闘争を最先頭で切り開いた力は、とりわけ集会基調の第2報告で提起された革命的女性解放闘争の思想と路線、そのもとで決起した当該女性と全学連の仲間たち、そしてこの間新たに運動に結集した女性たちの団結である。それは、いま全社会的に巻き起こる女性差別への怒りと完全に一体だ。だからこそ、運動内で発生する女性差別を女性差別と認識すること、さらに女性差別を克服して運動を変革する(そのために自らを変革する)ことの困難さや過酷さから身をそらさずに闘い抜くことが求められている。
3・8集会では、初参加の女性たちが当該をはじめ発言者の訴えに涙を流し、「性暴力を受けた被害当該が前面に立っていること、それを可能としている運動の団結の強さ」に感動し、獲得されている。すべての女性大衆を獲得する力を持った集会だったことの証明だ。労働者階級は、見ず知らずの女性が受けた攻撃とその苦しみを共有し、共に怒り立ち上がることができる存在である。それがプロレタリアの階級性だ。生まれてからずっと女性差別イデオロギーを洪水のように浴び、「社会は変わらない」「悪いのは自分だ」とあきらめさせられ、絶望しているすべての女性たちに根底的な解放の道を指し示す闘いとして、3・8闘争はかちとられたのである。
第四に、戦時下で激化する国家権力の反戦運動つぶしの弾圧をうち破り、仲間を奪還して共に3・8闘争をかちとったことの意義である。2・8京大弾圧に怒り、当該女性も奪還闘争に立ち上がり、青年・学生・女性の決起をたたきつぶすという敵の狙いを完全に粉砕した。奪還闘争(獄中闘争)は青年・学生の主体を強固にうち鍛え、団結をつちかうのだ。それは戦前の日本共産党の敗北を乗り越え、国家権力への幻想や敗北意識をうち破り、革命に勝利するための歴史的で価値創造的な闘いである。
第五に、女性解放闘争を闘うことで女性の決起を次々に生み出すと同時に、男性活動家の自覚と変革をも意識的に闘いとってきた全学連の到達地平が参加者全員に共有された。女性解放闘争の前進における重大な契機の一つは、とりわけ男性が女性差別の実態について実体的・具体的に認識することにある。その地平は亀井陽慧副委員長の次の発言に凝縮されている。
「一番身近な女性の叫びも聞けないで、どうしてパレスチナ人民の血叫びが聞こえるのか。どうして中国・アジア人民への血債をかけて、体を張って中国侵略戦争を止めると言うことができるのか。革命なき女性解放がありえないのと同じように、女性解放なき革命はありえない。全学連は立ち上がった女性たちと団結して先頭で闘います」
青年・学生・女性の獲得へ
総じて、3・8闘争で開始された帝国主義打倒の反戦闘争の先頭に立つ青年・学生・女性の「蜂起」(女性解放の決起の爆発力)を全面的に発展させることが、4〜6月決戦の核心である。われわれが「3・8国際婦人デー」をロシア革命継承の立場で断固闘い抜き、「資本主義の枠内での男女平等」路線の欺瞞(ぎまん)を暴きながら、資本主義打倒の革命に向けてぶれずに闘ってきたこの全蓄積を、今こそ青年・学生・女性の獲得へ! そのために、①「女性解放」の名で女性の決起を抑圧する一切のイデオロギーを最後的に一掃すること(「共に闘う」の内実は救済主義でも乗っかりでもなく、女性の決起と苦闘をわがものとする自己変革を伴うものでなければならない)、②7・7路線の現代的再確立の闘いを、内実を持って推し進め、「連帯し、侵略を内乱へ」を実現する運動を建設すること、③中国侵略戦争阻止の反戦闘争の爆発で青年・学生・女性を獲得する闘いに総決起すること----これこそが3・8闘争の最大の総括点である。
集会基調の第2報告で提起された次の一文をあらためて確認したい。
「自己解放の主体としての女性の層としての決起、ひいては女性活動家を層として獲得・建設することです。女性が歴史上奪われてきた力を、運動全体の主体的課題として強烈な意識性のもとで取り戻し、現実の困難の中で女性の決起を支え、革命の主体として共に闘うために、性や世代をも超えた組織、運動、階級全体の変革と飛躍をかちとらなくてはなりません。3・8の闘いが口火を切ったロシア革命のように、女性たちの力を引き出し爆発させていくことが『戦争か、革命か』の時代を決するものとしてあります」
われわれは、運動の内部で発生した性暴力事件をメインテーマに据え、社会にあふれている女性差別の現実そのものとしてこれに立ち向かい、自国政府の戦争突入と一体でますます激化する女性差別・抑圧をうち破る闘いとして3・8闘争をかちとることを決断し、極めて目的意識的に闘いとった。現状維持(という名の後退)を断固拒否し、何よりも当該と団結して、青年・学生・女性の決起をつくりだす運動に大胆に生まれ変わることを選んだのだ。革命をめざす女性解放闘争、国家権力と激突し「連帯し、侵略を内乱へ」を実現する反戦闘争(=反帝国主義闘争)は生半可ではなく、そこに決起する人々の思想や生き方の「変更」や「決断」を迫るものだからこそ、運動の側の一致と団結、自己変革と飛躍が決定的に問われるのだ。そして、新たな仲間を不断に獲得し続けることで初めて、運動としての生命力と求心力が生み出されるのではないか。
資本・権力との闘争も既成野党勢力との闘争も、本質的には青年・女性の獲得をめぐる死闘である。私たち一人ひとりが、ボリシェビキの女性労働者の精神を引き継ぎ、革命家として反戦闘争に決起すること、そして反戦闘争に青年・学生・女性を組織することで勝利できる。私たちが青年・学生・女性の求める変革に断固応えた時、反戦闘争の先頭に立つ青年・学生・女性の大隊列をつくることは絶対に可能だ。それを示したことが3・8闘争のいま一つの総括点だ。
ここに確信をもって4・28沖縄デー闘争、5月沖縄闘争、6・14反戦闘争の組織化に全力で決起しよう。
