市東さんの南台農地守れ 反対同盟、怒りの反撃に立つ
市東さんの南台農地守れ
反対同盟、怒りの反撃に立つ


三里塚芝山連合空港反対同盟が主催する三里塚現地闘争が、3月30日に行われた。天神峰・市東孝雄さんに出された農地強奪判決に怒りを燃やし、全国から395人の労働者・農民・学生・市民が係争地である南台農地に結集し、この地を絶対に守り抜く覚悟でともに闘いぬいた。(関連記事4面)
千葉地裁民事第2部・齊藤顕裁判長は24日の判決で、成田空港会社(NAA)の訴えをそのまま認め、市東さんに南台農地の明け渡しを命じた。断じて認められない。
デモ出発前の打ち合わせで、最初に司会の反対同盟事務局の伊藤信晴さんが「許すことができない反動判決だ。この司法の腐敗は日本帝国主義の中国侵略戦争策動と無縁ではない。成田軍事空港粉砕、農地死守、実力闘争の原則を打ち固めて闘う」と発言した。続いて、婦人行動隊の宮本麻子さんが反対同盟の「弾劾声明」を読み上げた。
主催者あいさつとして東峰の萩原富夫さんがマイクを握った。「位置特定はどうでもいいとする判決に本当に腹が立つ。芝山、多古などで山が削られ造成が進み、ふるさとが破壊されている。許せない。成田を軍事空港にさせないために農地を守って闘い続ける」
動労千葉書記長の渡辺剛史さんが連帯のあいさつに立ち、3・14―15ストライキの貫徹を報告した。反対同盟顧問弁護団が判決の矛盾を突き出し、控訴審闘争に臨むと表明した。
大きな拍手に迎えられて市東孝雄さんがあいさつに立った。「判決は、うちのじいさんの時代に契約がなされてないと決めつけるとか、裁判所の作文でした。私たちは農地は命だと訴えてきたが、南台はどこを耕しても権利がお前にはないんだとされた。絶対に許すわけにはいかない。控訴して高裁にいっても皆さんとの絆を大事にして、この畑で作ったおいしい安全な野菜をこれからも作り続けます」。市東さんの固い信念と覚悟に、共感の拍手が続いた。
市東さんの農地取り上げに反対する会、婦人行動隊の木内敦子さん、全国農民会議共同代表の小川浩さん、3・11反原発福島行動実行委の椎名千恵子さんの発言に続き、全学連委員長の矢嶋尋さんが「仮執行宣言を付けられなかったのは、三里塚59年の闘い、19年の裁判闘争、一昨年の強制執行との実力闘争が裁判所を追いつめた結果だ。新歓闘争で三里塚戦士を組織していく。南台農地収用を絶対に阻止しよう!」と鮮烈にアピールした。
さらに成田の夜間飛行差し止め裁判の前進が報告され、最後に事務局の太郎良陽一さんが「7月農楽祭り、10月全国集会へ向けて、全国から三里塚への結集を呼びかけよう。強制執行に立ち向かおう!」と行動提起を行った。「3・24不当判決弾劾!」のシュプレヒコールで締めくくり、デモに出発し、NAA本社ビルを直撃するデモをやりぬいた。
