「反戦の砦」=三里塚闘争へ 市東さんの農地守り抜こう
「反戦の砦」=三里塚闘争へ
市東さんの農地守り抜こう



成田空港が今も未完成であり、空港建設に反対して農地を手放すことなく不屈に農業を続ける農民がいることをご存じだろうか。その一人である市東孝雄さんの農地を力ずくで奪おうと、成田空港会社(NAA)が機動隊を使って強制執行をかけた一昨年2月15日、三里塚芝山連合空港反対同盟は全国の学生・労働者と共に夜を徹して実力で闘った。反戦の砦(とりで)=三里塚に行ってみよう。
成田空港は千葉県成田市にある。この三里塚を中心とする地に4千㍍滑走路を擁した「新東京国際空港」を造ることが閣議決定されたのは1966年7月。地元住民には「寝耳に水」だった。「農地を奪われてなるものか!」----怒りに燃えた農民たちは空港反対同盟を結成し、以来59年間、不屈の反対運動を続けている。
成田空港は当初、ベトナム戦争に飛び立つ米軍チャーター機の利用で手狭になった羽田の代替空港として計画された。米軍の死体袋が積み込まれる羽田空港を視察した反対同盟は「軍事空港反対」を掲げ、71年の2次にわたる強制代執行などの攻撃に対し、全学連を始め多くの支援者と共に実力闘争を貫いてきた。日本階級闘争の歴史に輝く巨万の闘争を実現し、どんな国家暴力に対しても「闘えば勝てる」ことを示し続けているのが三里塚闘争だ。
軍事空港反対貫く
3月24日、天神峰で営農を続ける反対同盟・市東さんの南台農地をめぐる耕作権裁判で、千葉地裁民事第3部・齊藤顕裁判長は、NAAの請求通り市東さんに農地の明け渡しを命ずる不当判決を出した。判決確定を待たずに強制執行を行える「仮執行宣言」は付けられなかったが、許しがたい極悪判決だ。(詳報次号)
米日による中国侵略戦争準備が音を立てて進む現在、成田空港を軍事空港として使うために反対運動をたたきつぶそうという攻撃だ。判決後、市東さんは「19年の裁判すべてを否定された。これが国策裁判のやり方だ。逆にファイトがわいてくる。やられたらやり返す。これからも農地死守、戦争絶対反対を闘っていく」ときっぱりと語った。全国から三里塚現地に駆けつけ、反対同盟・市東さんと共に闘おう!
