石川一雄さんの逝去を悼み狭山勝利・部落解放を誓う 革命的共産主義者同盟
石川一雄さんの逝去を悼み狭山勝利・部落解放を誓う
革命的共産主義者同盟

3月11日、無実の部落民・石川一雄さんが入院先で逝去された。享年86。狭山差別裁判を徹底糾弾し、不屈に闘い続けた石川さんと共にあったわれわれは、敵権力への怒り、無念さで胸が張り裂けんばかりである。
部落大衆、労働者人民の怒りと悔しさは計りしれない。だからこそわれわれは厳粛な決意を込めてその死を悼み、石川一雄さんの遺志を継いで勝利するまで闘い続けることを固く誓う。
(1)
「狭山事件」(1963年5月1日、埼玉県狭山市での女子高校生誘拐殺人事件)で、国家権力は被差別部落の石川一雄さんを、無実を百も承知で「殺人犯」にでっち上げ逮捕した。マスコミは差別記事を書き連ねた。石川さんは孤立を強いられつつ1カ月も闘ったが、国家権力はあらゆる拷問的取り調べ、うそと甘言・脅迫を行い、「証拠」をねつ造し、「やったと言えば10年で出してやる」などと言いなしてウソの自白を強制した。捜査、逮捕から起訴、その後の裁判の全過程が部落差別に貫かれた権力犯罪そのものである。
石川さんは86年の生涯をかけて、狭山事件での5・23不当逮捕から62年間、殺人罪でっち上げという部落差別に基づく未曽有の権力犯罪と真っ向から闘い続けた。獄中31年、仮出獄後31年の人生全てを、日帝国家権力の差別・抑圧、戦争に絶対反対する革命的な部落解放闘争の先頭に立ち、階級闘争全体を牽引(けんいん)した。権力と差別主義者らを震撼(しんかん)させ、労働者人民に熱い連帯と団結を呼びかけ続けた。狭山差別裁判こそ今、中国侵略戦争情勢下で強まる日帝国家権力の部落差別攻撃の核心であり、狭山闘争は部落差別の階級的本質と差別イデオロギーを粉砕する階級闘争そのものである。
(2)
石川さんと革共同は闘いの精神において常に同志であった。64年の二審冒頭、「俺はやっていない」と血叫びをあげ獄中で文字と階級性を奪い返した石川さんの闘いは、革共同を先頭にかちとった70年安保・沖縄闘争、「連帯し、侵略を内乱へ」「沖縄奪還、安保粉砕・日帝打倒」の総路線、7・7自己批判と血債の思想を血を流して闘い取った歴史と固く一体である。
69年11月の部落青年ら5人による浦和地裁占拠闘争は、全学連・反戦青年委員会を先頭とした安保・沖縄闘争と一体の、一審死刑判決実力糾弾、部落解放・日帝打倒の実力決起であった。この闘いをも契機に、狭山闘争が部落解放運動全体の階級的転換の推進軸となった。
その頂点に74年10・31東京高裁・寺尾「無期」判決直前の部落大衆・労働者学生の9・26日比谷11万人決起があった。石川さんは革共同への絶大な信頼と支持を表明して闘った。70年決戦の爆発に恐怖した国家権力の革共同に対する破防法弾圧と反革命カクマルの襲撃という権力・反革命との非和解の激突は、日本帝国主義打倒の貫徹であり、石川さんと共に不屈・非妥協に闘う狭山闘争はその重要な環であった。
(3)
今日、帝国主義の戦後世界体制は最後的な崩壊・大没落に陥り、米帝・トランプと日帝・石破は崩壊的危機を増幅させながら中国侵略戦争へ突進している。労働者を食わせることもできず、民族排外主義と移民排斥、女性差別を始め社会的差別を極限的に強めている。しかし同時に、既成勢力をのりこえる学生・労働者の反戦闘争・革命闘争が韓米を始め全世界的に爆発し、日本でも全学連と女性の決起が階級闘争を激しく牽引し、革共同は革命に勝利できる党への根底的変革を求められている。今こそわれわれは、中国侵略戦争阻止・日帝打倒の闘いを爆発させ、狭山差別裁判徹底糾弾、部落解放・日帝打倒を実力で貫く決意である。
(4)
半世紀を超える狭山闘争の歴史は、日帝打倒のプロレタリア革命路線のもと、革共同と労働者・学生・人民が不退転に闘ってきた歴史である。わが革共同は、日本共産党スターリン主義の裏切り、反革命カクマルの差別的敵対を粉砕して、狭山闘争を階級的・大衆的に前進させる主導的役割を果たしてきた。だが同時に、20年間の第3次再審闘争の過程で闘いの責任を貫徹しきれていないことを、痛切にとらえ返さなければならない。石川一雄さんとの血盟を果たすため、われわれ自身の非力さを克服し、先頭で闘う同志たちがこじ開けてきたこれまでの地平をさらに大きく発展させる決意である。
革共同は石破政権と翼賛国会への融和主義的屈服、公正裁判要求路線の破産・帰結としての「再審法改正」に狭山闘争を切り縮める反動的動きを打破し、新たな世代の狭山闘争の爆発的発展を全力で切り開く。
「石川一雄さんの遺志を引き継ぐ」とは、再審を絶対に貫徹して勝利すること、解放歌にある「涙は憂いのためならず、決然立って武装せよ」の精神を貫き侵略阻止・日帝打倒、差別犯罪を主導した日帝国家の全権力者を階級の怒りの業火で焼き尽くすまで闘うことである。以上を革共同の石川一雄さん追悼と新たな闘いの決意とし、党内外の全労働者人民に明らかにする。ともに闘わん!
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石川一雄さん追悼
狭山差別裁判糾弾!
3・29狭山集会
3月29日(土)午後6時30分開場 7時開会 杉並区産業商工会館(阿佐谷南)
呼びかけ 部落解放東日本共闘会議 全国水平同盟杉並支部
