動労千葉が反戦春闘スト 廃線阻止、大幅賃上げへ
週刊『前進』04頁(3388号01面02)(2025/03/24)
動労千葉が反戦春闘スト
廃線阻止、大幅賃上げへ

(写真 JR千葉支社門前での抗議行動に立った動労千葉と支援は、久留里線の廃線と鴨川検査派出廃止に示される安全解体を許さない決意をJRに突き付けた【3月15日 千葉市】)
動労千葉は3月14日の始業時から15日の終業時(泊まり勤務は16日勤務明け)までの25春闘第1波ストライキを貫徹した。(関連記事2面)
ストに突入したのはJR東日本所属の本線運転士と車両の検査・修繕業務に携わる組合員、CTS(千葉鉄道サービス)に出向中の組合員だ。
JRの3・15ダイヤ改定を直撃したこのストは、久留里線廃線計画の撤回と鴨川検査派出の廃止阻止、JR貨物による千葉機関区廃止―派出化粉砕、大幅賃上げと抜本的な安全対策の確立などを掲げて闘われた。
JR東日本は久留里線の久留里―上総亀山間の廃線を全国に先駆けて強行し、ローカル線の大規模な廃止へ道を開こうとしている。地方を破壊するこの攻撃は、一切を中国侵略戦争に集中するための国家改造攻撃でもある。動労千葉は廃線阻止を現時点で闘いの焦点に押し上げると決断。久留里―上総亀山間は午前8時台から午後1時台まで5時間も列車が走らないダイヤを改めることも要求して、ストは打ち抜かれた。
鴨川検査派出の廃止は、組合員が現に働いている職場をなくすとともに、安全を解体する攻撃だ。これと対決してストは闘われた。
JRの安全崩壊は深刻だ。3月6日には東北新幹線の車両が走行中に切り離される重大事故が昨年9月に続いて再び起きた。JRは事故の詳細な原因は不明としつつ、連結機器を金具で固定させる対策をとったとして、14日から東北新幹線の連結運転を再開した。恐るべき安全無視の暴挙だ。これに対して動労千葉は、安全崩壊の元凶である外注化・合理化の撤回を求めて闘いを貫いた。
25春闘は労働運動を歴史の岐路に立たせている。連合会長の芳野友子は3月9日の自民党大会に出席し、戦争に突進する石破とまさに一体化した。12日の賃金集中回答日には「満額回答」が続出したと報じられるが、それは大企業の正社員に限られ、賃上げ率もインフレ率には到底及ばない。経団連は徹底した雇用流動化を叫び、賃上げのできない中小企業は淘汰(とうた)すべきだと唱えている。その狙いは軍需中心の経済への産業の大再編だ。連合はその手先となることで賃上げにありつくという姿勢を隠さない。この状況下、労働者が実力で闘い大幅賃上げを獲得する本来のあり方を取り戻すために、動労千葉はストに立った。
動労千葉のストは、中国侵略戦争絶対阻止の反戦春闘として闘われた。石破はトランプとの首脳会談で日米同盟を対中国の軍事同盟に強化すると確認し、自衛隊の侵略軍隊化を進めている。中国侵略戦争にとって最大の出撃拠点になる日本で戦争阻止の闘いに立つことは、今日最大の労働組合の課題だ。動労千葉は労働者の階級的責務をかけて反戦春闘ストを貫徹した。
動労千葉はさらに4月に向けて千葉機関区廃止―派出化阻止の第2波闘争、CTSでの大幅賃上げ獲得へ4月冒頭の第3波闘争を構えて闘い続けている。
