3・11反原発福島行動発言 反戦・反核貫く実力闘争を
3・11反原発福島行動発言
反戦・反核貫く実力闘争を

主催者あいさつ
私たちは絶対に屈せず闘いぬく
3・11反原発福島行動実行委員会共同代表 椎名千恵子さん

広島暴処法弾圧ヒロシマ5(ファイブ)の皆さん! そして戦時弾圧を粉砕した京都大の皆さん! お帰りなさい。昨年の8・6広島は原爆ドーム前の反戦集会締め出しを阻止し、京大闘争は学生運動壊滅攻撃を跳ね返しました。正義は私たちにあると確信し一歩も引かずに果敢にやりぬいてかちとった勝利に、フクシマは鼓舞されております。
3月9日、東京で開催された国際婦人デー闘争は、1917年ロシア帝国主義政権を打倒しロシア革命を切り開いた闘いを彷彿(ほうふつ)とさせる一日でした。今日もこの会場に3・9闘争の参加者が3桁の数で結集されております。なんと力強い女性、青年労働者の決起でしょう。
さて、中国侵略戦争に向かってアメリカ帝国主義・トランプと軍事同盟を結び、核武装路線を猛進する石破は今、福島市での震災追悼復興祈念式に来ています。2011年3月11日の福島第一原発事故をなかったことにするためです。あり得ない! 激しい怒りがこみ上げます。
事故当時、石破は自民党政調会長として「日本は核を持ち得る」「原発の技術とロケットの技術を組み合わせれば短期間で核保有を現実化できる」と述べ、原発推進と核武装を画策していました。その石破が今年の第7次エネルギー基本計画で原発の最大限活用に転換しました。石破は福島の地を踏むな! 直ちに帰れ!
福島の核惨事は14年経っても多層多重に存在します。帰還困難区域や期限の枠組みを勝手に決めるな。放射能汚染土を全国にばらまくな! 私たち3・11反原発福島行動は決して屈せず、これからも絶対反対の立場で国家と対峙し闘い続けます。共に頑張りましょう!
福島からの訴え
「原発の時代」を終わらせ命守る
浪江町・希望の牧場よしざわ 吉沢正巳さん

14年前の3・11は震度7の激震で、15㍍の津波が請戸漁港周辺に来ました。夜には福島第一原発のメルトダウンが始まり、1号機は地震から24時間後に爆発しました。浪江町は小高・浪江原発計画を反対運動で止めた町です。しかし猛烈な放射能が降ってきました。弱い人からどんどん死んでしまった。何人もの自殺者が出ています。刃物で腹を切って抗議の自殺をした人がいたんです。この無念の気持ちをわかってほしい。
避難解除したって、もう帰ってこない。浪江町は2万1500人の町だったが2万人はもういない。10分の1だ。隣の小高(南相馬市)は1万人いなくなった。双葉町は170人しか住んでない。「復興予算」で無駄づかいのような工事が延々とやられている。しかし人が帰ってこないところに復興なんてないと思います。
原発の時代を終わりにする闘いをあきらめてはいけない。沖縄の米軍基地反対運動と共に、それが問われております。原発逆戻りが進もうとしています。国が汚染土を全国にばらまくのは放射能への国民の拒否、拒絶をなくす作戦だ。人の命、あらゆる命を守っていく心を持っていきたい。
原発と国の仕打ちは許せない!
飯舘村 安齋徹さん
事故前は「原発は安全・安心・クリーン」とうたって見学会をやっていたんです。ところが事故は起き避難を余儀なくされましたが原発事故に対し政府は「前例がないからわからない」という話をしたんです。
5月末まで遺体の捜索をやりましたが、飯舘村では大気が赤さびて見え、金属臭がしていました。脱毛と体調不良で病院に行くと、心臓が肥大し肝機能不良、胃の中にボツボツができていました。事故2年目には小児甲状腺がんの疑いや石灰化した子も出ました。翌年は全員が「要観察・注意」です。
仮設住宅にいる時に、国から「要望どおり避難指示を解除した。帰る帰らないは皆さんの判断で自己責任だ」と言われました。オリンピックをやるために避難者を追い出そうとしたのです。国は自分たち住民を燃え盛る炎の中に放り投げるようなことをしたんです。許すことはできません。
痛みと悔しさを胸に刻んで闘う
福島の青年労働者
私が高校生の時に東日本大震災、原発事故が起きました。自主避難区域で私は家族と残りました。原発事故後は、避難した人への偏見やいやがらせも多くありました。甲状腺検査を勧める通知が届きましたが、怒りで破り捨て、事故から目を背けるようになりました。「原発事故をなかったことにしたくない。するものか」という思いと、「放射線にいつまでおびえなきゃいけないのか。なかったことにしたほうが幸せなんじゃないか」という思いがせめぎあい、向き合えませんでした。
しかし、当事者である福島の人が「事故をなかったこと」にしてくれることほど国や東電に好都合なことはない、国家権力の策略にはまり加担していたも同然だと気付きました。この痛みと悔しさを胸に刻み、反戦・反核・反原発を闘い抜く決意を新たにしました。子どもたちのためにも闘っていきたいと思います。
原発のトリチウムを海に流すな
新地町漁民 小野春雄さん
新地町で50年近く漁師をしています。トリチウムを海に放出することに反対し、原告団にもなって裁判で意見を言いました。海は皆のものです。人間が作った核のごみをこの海に投棄するのは、人間として絶対にやってはいけません。止めるべきです。
トリチウムを流して本当に害はないのか。海に生きているのは魚で、その魚を人間は食べるんですから。ごみを海に投げるのは法律でダメだけど、トリチウムだけまかり通るのは考えられない。30年後、50年後、100年後に害が出る可能性もあるから、トリチウムを海に放出することには皆反対してほしい。
戦争もその通り。人間を殺すことをやってはダメなんです。止めるべきです。
福島に原発はいらない。一番求めているのは廃炉です。福島は何にも復興していない。廃炉の道筋を聞きたい。いつ終わるのか。
日本が戦争でどれだけ苦労したか。今の人も苦労しているのに戦争が終わらない。日本は原爆に反対すべきです。
(ビデオメッセージ)
●舟山直美さん(3・11反原発福島行動実行委員会)
大震災と原発事故から14年経ちました。県や国は復興したと言いますが、汚染水を垂れ流し、今度は汚染土をばらまこうとしています。曲がりなりにも「原発を可能な限り低減する」と言っていた政府は原発の再稼働、増設を打ち出しました。これでは復興どころか第二、第三の被害をもたらす政策です。核武装のための原発を阻止することが避難者や亡くなった方のためにできることです。黙祷。
●鈴木光一郎さん(3・11福島行動実行委共同代表)
原発によって限りなく蹂躙(じゅうりん)され、根底的な怒りと社会変革、反戦を決意している福島を代表して、団結ガンバローを行います。
今福島では山菜などの食べ物も食べられそうにありません。食べれば必ず未来をくじくような将来が待っています。それを突破するために闘いましょう!
どうか皆さん、これから大いなる前進をかちとるために、団結ガンバロー!
基調報告
3・11福島行動実行委事務局長 長沢宏さん
戦争・核武装狙う石破倒せ
京大の闘う学生7人への不当弾圧を粉砕し奪還しました。この勝利に続いて戦前を乗り越える勝利の歴史をつくっていきましょう。
(1)14年目の3・11―トランプ登場と中国侵略戦争
アメリカ帝国主義・トランプの登場で世界戦争・核戦争の危機は急加速しています。トランプがロシア・プーチンとの「停戦」協議を急ぐのは、「最大の敵」=中国をたたきつぶすことに総力を挙げる必要があるからです。一連の動きは欧州や日本など他帝国主義に対しても容赦なく争闘戦を貫徹するものとして進行しています。米国防次官候補のコルビーは、日本は防衛費をGDP比3%にすべきとの考えを示しました。フランスのマクロン大統領は「自国の核抑止力を欧州に広げる」考えを明らかにしました。石破政権は中国侵略戦争に参戦することに帝国主義としての存亡をかけ8兆7005億円もの大軍拡予算を狙っています。
中国侵略戦争情勢の深まりは福島第一原発事故から14年の3・11福島闘争を歴史的決戦へ押し上げています。ヒロシマ・ナガサキとともにフクシマは、帝国主義戦争と核・原子力の反人民性、反階級性、犯罪性を永遠に刻印する地であり、日本と世界の絶対反対の闘いの拠点なのです。本日の行動を中国侵略戦争阻止、トランプ・石破打倒の内乱的爆発を切り開く反戦・反核・反原発の実力闘争として闘い抜きましょう。
(2)戦争・核武装に向かう日帝・石破政権打倒を
14年目の3・11福島行動は日帝の原子力政策の大転換との闘いです。石破は「原子力の最大限活用」を掲げた第7次エネルギー基本計画を決定し、原発再稼働・新増設はもとより核・原子力政策推進を打ち出しました。ウクライナ・中東情勢に触れ、「エネルギー安全保障に重点を置いた政策の再構築」「再生可能エネルギーか原発かといった二項対立的な議論ではなく」原子力の最大限活用こそが必要だと結論付けました。核武装のために、3・11福島原発事故を「なかったこと」「終わったこと」としてフクシマの怒りを踏みにじるものです。
避難生活を送る住民は3万人を超え、小児甲状腺がんなど被曝被害は継続・拡大しています。放射能汚染水はたれ流されています。石破は「原発を維持することは、核兵器を作ろうと思えば一定期間のうちに作れるという『核の潜在的抑止力』になっている」(「SAPIO」2011年10月5日号)と3・11直後に平然と語っています。国家・資本と非和解で闘う決意こそ3・11の原点です。戦争・核武装に向かう日帝・石破政権を打倒しよう。石破の3・11追悼復興祈念式出席を徹底弾劾します。
(3)25年前半決戦の大勝利に向かって突き進もう
三里塚耕作権裁判、星野国賠裁判に勝利し、4・28─5・15沖縄闘争、6・14集会、8月広島・長崎闘争をかちとりましょう。全てを中国侵略戦争阻止・石破打倒の一大反戦闘争として大爆発させましょう。

連帯アピール
福島原発事故は終わっていない
国分寺本町クリニック院長 杉井吉彦さん
福島第一原発事故で甲状腺がんが多発したことを端緒に、12年12月に「避難・保養・医療」を掲げてふくしま共同診療所を開設し、13年間医療と医療運動に従事していました。昨年1月に共同診療所を辞めましたが、この1年間の状況について話します。共同診療所は現在、臨時休止になっています。
福島の現状は、命と健康の過酷な状態が続いています。一般公衆の認容年間追加被曝線量は、原発事故後のチェルノブイリの基準で1㍉シーベルト以下とされていますが、福島だけは20㍉シーベルト以下です。その基準で、今も70~80万人が住んでいるのです。
民医連は「100㍉までは問題ない」と主張し、「笑っていれば大丈夫」と言う者もいました。しかし今も約3万人が避難し、自主避難を含めたらもっと上がります。福島原発事故は終わっていないのです。
核廃絶、戦争反対の闘いが重要です。原発労働者、除染労働者、汚染地域に帰還した県民、汚染地域で従事させられている労働者、被曝し避難を続けている全ての人々の命と健康を守らなければなりません。それが、核戦争の時代のわれわれの責務だと思います。
全国から闘うアピール
ストライキを武器に反戦を闘う
国鉄千葉動力車労働組合委員長 関道利さん
石破は福島原発事故を「なかったこと」にして原発の最大限活用を掲げました。「エネルギー安全保障」という言葉通り、戦争国家化であり核武装の攻撃です。先日の日米首脳会談で石破は「日米同盟を新たな高みに」と宣言しました。日米が中国への侵略戦争に突き進んでいます。その中で原発再稼働と核武装を進めようとしているのが石破です。全原発の廃炉、石破打倒へ闘いましょう。
労働組合がストライキを構える闘いが重要です。15日のJRダイヤ改悪で、鴨川の検査派出廃止、JR貨物の千葉機関区から隅田川機関区の派出化、仕業合理化が提案されています。久留里線の廃線化撤回を求め、12日には千葉鉄道サービス(CTS)の交渉もあります。それによってはストに入ります。15日に総決起集会を行います。1047名解雇撤回の高裁署名もお願いします。国鉄闘争勝利に向けて頑張ります。
社会を変えるのは労働者の力だ
動労総連合水戸委員長 照沼靖功さん
石破は中国侵略戦争に突進しようとしています。大軍事演習を繰り広げ、8兆7千億円もの大軍拡を狙っています。その石破が福島に来て何を話すのか。原発再稼働を進める石破が福島の地を踏むこと自体が許されません。
中国侵略戦争に対し労働組合が反戦反核を闘わないで何を闘うんですか。JRでは昨年9月に続いて新幹線の列車分離事故が起きました。一番起こしちゃいけない事故を2回も起こしている。JRがやろうとしているのは「労組なき社会」化です。社友会を組織し労働組合を徹底的に軽視する。私たちは少数ですが、声を上げれば絶対に職場に届く。職場の労働者を信頼して、声を上げ続けることが重要だと思っています。
中国侵略戦争を止め、社会を変えるのは労働者。職場を変えるのも労働者の力です。元気よく反戦反核を闘いましょう。
能登を見捨てる石破政権に怒り
動労総連合北陸委員長 出口威さん
能登半島地震から435日が経ちましたが、いまだ水道やトイレさえ使えない集落があります。犠牲者は228人、行方不明2人で災害関連死は321人。直接の死者より災害関連死が多いのは人災である証左です。被災者は能登を見捨てる国と県に憤っています。
志賀(しか)原発は半島ゆえに避難できないのに、県は「地震は発生を防ぐことはできないが、防災対策は自助、共助、公助で可能」と述べ、再稼働をたくらんでいます。国はどさくさにまぎれて金沢港を「特定利用港湾」に指定して中国侵略戦争体制に組み込み、能登半島の軍事化を進めようとしています。馳知事は昨年3月の復旧・復興本部会議で「災害と国防を一体的に考える必要がある」「輪島分屯地や能登空港は重要」と言って、特定利用港湾指定を正当化しようとしています。災害を軍事化に結び付けていく攻撃を打ち砕く決意です。
柏崎刈羽原発の再稼働を阻もう
すべての原発いますぐなくそう!全国会議(NAZEN)にいがた 山口元子さん
私は福島で生まれ育ちました。原発大惨事で破壊された福島の姿が悔しくてなりません。新潟を福島の二の舞いにしてはならないとの思いで全原発廃炉、中国侵略戦争阻止を闘います。
政府は原発推進・再稼働に踏み切りました。中国侵略戦争と核武装のための原発なのです。反原発は反戦反核と一体の、帝国主義を打倒する闘いです。
今年は、柏崎刈羽原発再稼働との大決戦になります。新潟では「再稼働の是非を県民投票で決める」署名は15万筆を超えました。再稼働反対の意志を示すものです。
昨日、6月に核燃料を入れる計画の柏崎刈羽原発6号機の非常用ディーゼル発電機の制御室で火災が起きました。国家権力と全面対決し「原発絶対反対」で闘いましょう。労働者人民のエネルギーを解き放ち再稼働を必ず阻止しましょう。
行動提起
反戦反核を闘い社会の変革を!
すべての原発いますぐなくそう!全国会議 事務局長 織田陽介さん
中国侵略戦争阻止、原発・核燃サイクル再稼働に向かう石破政権打倒に立ち上がりましょう。
駅前の街頭宣伝ではビラの受け取りが良く、原発事故当時2歳だった高校生が再稼働はおかしいと声をかけてくれました。石破の第7次エネルギー基本計画への怒りが福島の意識を変えています。私たちは今日、石破にデモで怒りをたたきつけたいと思います。
そして沖縄、広島・長崎へと石破打倒の闘いを進めましょう。石破は天皇を動員して広島・長崎の闘いを潰そうとしてくる。これを真正面から粉砕して新しい情勢を切り開いていく、こういう闘いになると思います。柏崎刈羽原発再稼働阻止の闘いに立ち上がりましょう。
動労千葉のストを先頭に反戦春闘を闘いましょう。被曝と健康被害をめぐる新たな実践に踏み出し、社会を変革しましょう。
