関生支部 完全無罪の画期的勝利 戦時司法への転換うち砕く

週刊『前進』04頁(3386号02面02)(2025/03/10)


関生支部
 完全無罪の画期的勝利
 戦時司法への転換うち砕く

(写真 判決報告集会で「ここからがスタート」とさらなる反撃を宣言する湯川委員長【2月26日 京都市】)

 京都地裁第2刑事部(川上宏裁判長)は2月26日、「京都3事件」について全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の湯川裕司委員長に完全無罪判決を言い渡した(前号既報)。昨年6月、検察は湯川委員長に懲役10年の超重刑を求刑した。その攻撃が根本から打ち破られた。関生支部の必死の反撃とそれを支える全国の支援が、力でもぎり取った画期的な勝利だ。
 同日に京都弁護士会館で開かれた判決報告集会で、湯川委員長は「ここからがスタート。大阪広域生コン協同組合のやり得を許さない。労働組合としてしっかり反撃する」と、さらなる反転攻勢を宣言した。

ストライキは正当犯罪の証明はない

 「京都3事件」のうちのベストライナー事件は、「(経営者には)本来何ら支払い義務がない」解決金を関生支部が脅し取ったとして、「恐喝」がでっち上げられたものだ。検察は論告で、「ストライキと称する違法な実力行使」に経営側は「畏怖(いふ)の念を抱いて」いて、関生支部は「そのような畏怖に乗じて、ストライキや威力を背景に自らの要求に応じさせるスキームを確立していた」と強弁した。
 だが判決は、関生支部が産業別労働組合として所属企業の枠を超えて行動していることを認定した上で、次のように判示した。「そもそも、ストライキをはじめとする争議行為は、その性質上、労働組合が使用者に一定の圧力をかけ、その主張を貫徹することを目的とする行為であって、業務の正常な運営を阻害することはもともと当然に予定されていることである」。検察の主張を退け、ストライキの正当性を認めたのだ。
 このストライキは、ベストライナー社の廃業により雇用を失う組合員の雇用保障を定めた労使協定の履行を求めて行われた。協定を結んだのに履行を拒む資本に対し、労働組合がストに立つのは当然のことだ。
 判決はさらに、解決金の支払いが経営側から提案された可能性があることにも言及して、「恐喝罪の実行行為があったとは認められない」と断じた。
 解決金の受け取りが「恐喝」にされた近畿生コン事件、廃業の意向を示した経営者に設備の解体とミキサー車の譲渡を求めたことなどが「恐喝未遂」「強要未遂」にされた加茂生コン事件についても、判決は、起きた事実やそこに至る経過を詳細に認定して、犯罪の成立そのものを否定した。
 労働組合の行為だから刑事免責があるというにとどまらず、判決が「本件公訴事実については、犯罪の証明がない」と言い切ったことは重要だ。「犯罪」ではないことを起訴に持ち込んだ検察が問責されたのだ。

戦時体制づくりの攻撃に風穴あける

 「関生支部はストライキや威力を背景に自らの要求に応じさせるスキームを確立していた」という検察の主張がまかり通れば、関生支部の一切の行動は犯罪にされる。この枠組みの下では、事実認定などどうでもよく、国家権力が「犯罪」と決めつけたことが「犯罪」になる。それは治安維持法下の裁判と同じだ。国家権力は関生支部への弾圧によって、戦時司法への全面転換を狙ったのだ。
 判決は、検察の言う「スキーム」論を真っ向から否定した。裁判所にこの判決を出させた意義は大きい。関生支部と支援の不屈の闘いは、中国侵略戦争に向けた戦時体制づくりの攻撃の一角を打ち砕いたのだ。
 今回の判決で、2018年以来の弾圧での無罪判決は累計7件・延べ19人に達した。この判決を武器に、残る刑事裁判で全員の無罪を勝ち取ろう。
 関生支部への最大の支援は、同支部に続いてストライキを闘う労働組合をつくり出すことだ。「産業別労働運動の拡大で戦争を阻止する」という同支部の決意に応え、中国侵略戦争を絶対に止めることだ。25反戦春闘に立ち、階級的労働運動をよみがえらせよう。
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