京大7学生即時奪還へ 全学連の訴え 戦時型治安弾圧うち破り 反戦闘争の大衆的爆発を

週刊『前進』04頁(3384号01面02)(2025/02/24)


京大7学生即時奪還へ 全学連の訴え
 戦時型治安弾圧うち破り
 反戦闘争の大衆的爆発を

(写真 三条商店街で7学生即時奪還を訴える矢嶋尋全学連委員長【京都市】)

 全学連中央執行委員会から「前進」読者の皆さんに呼びかけます。2・8京大弾圧を総力で粉砕しよう!7人の学友は完全黙秘・非転向を貫いて闘っている。絶対に不起訴でただちに奪還しよう!
 2月8日から13日にかけて、京都府警は「威力業務妨害」をでっち上げて全学連執行部を含む京都大学生ら7人を不当逮捕した。19日には京都地裁が6学生への勾留延長を決定した。2年以上前の闘争を口実とした政治弾圧を絶対に許すことはできない。
 この弾圧は、中国侵略戦争体制構築に向けた学生運動と革命運動つぶしの戦時型弾圧に他ならない。今回の弾圧の口実とされたのは2022年の熊野寮祭企画「総長室突入」だ。マスコミは「約250人で本部棟に侵入」「警備員や大学職員など約30人ともみあい」「(被逮捕者は)首謀者的立場を果たした」と報道している。京都地裁の発行した勾留状にも「学生運動を催し……集団を扇動し」とある通り、7人は日本学生運動の不抜の拠点である京大において学生を率いた誇るべきリーダーである。まさに学生運動自体が「罪」とされているのだ。
 しかしマスコミは「なぜ250人もの学生が総長室に突入したのか」という最も核心的な点は何一つ報じない。「総長室突入」は、学生の管理強化や自治寮の敵視、タテカン・ビラまきなどあらゆる表現手段の弾圧、そして学生に対する停学・放学(退学)などの重処分を連発するという当局の許しがたい学生弾圧に抗議した100%正義の闘いだ。これに対して京大当局は14日付の声明で「一般社会では到底許されない行為」と悪罵(あくば)を投げつけ、「到底看過できるものではないとの判断に至ったことから、令和5年2月に本学が告訴しておりました」などと学生を警察権力に売り渡したことを自白している。24年9月には今回逮捕された学生を含む5学生に停学処分を強行してキャンパスへの立ち入りを禁止した。「到底許されない」犯罪行為に繰り返し手を染めてきたのは京大当局の側だ!
 このかん東京大学の学費値上げ反対集会に警察官が介入するなど、全国で声を上げる全ての学生にとって処分・弾圧との闘いが死活的課題になっている。京大当局に示される学生弾圧の激化、警察権力との一体化は今や「スタンダード」であり、今回の弾圧との闘いは全国学生の共通課題だ。
 だが24年9月の5学生処分は、被処分者が連日キャンパスに立ち入って戦争反対を訴え続け、同年12・13全国学生反戦集会を打ち抜いて、完全に粉砕された。今回の逮捕は追い詰められた当局・権力のあがきだ。学生の反撃で必ず粉砕できる。「1人の仲間も見捨てない」という法大闘争の精神を引き継いで京大生を先頭に闘われてきた京大闘争の真価を今こそ発揮し、戦時下の学生運動弾圧に全力で反撃しよう。
 今一つ重要なのは、2・8弾圧は米日帝国主義がトランプ―石破体制の下で中国侵略戦争へと決定的に踏み込んだ日米首脳会談のさなかに強行された反戦闘争への弾圧だということだ。これは「米国によるガザ所有」をぶち上げてパレスチナ・全世界の人民に猛然と弾劾された2・4米イスラエル首脳会談に続く、第2次トランプ政権の2番目の首脳会談だ。日帝・石破はイスラエルと並ぶ米帝の「戦争同盟国」として、トランプの軍事費増や米国製武器の購入といった対日要求・争闘戦のエスカレーションに全面的に応え、帝国主義としての延命をかけてますます凶暴に中国侵略戦争に突進している。
 共同声明では2027年度までに「日本の防衛力を抜本的に強化する」という従来の確認に加え、「27年度より後も防衛力を抜本的に強化すること」が新たに確認された。石破政権は27年度までに防衛費を国内総生産(GDP)比2%に引き上げる方針のもと、今国会で8兆7005億円もの巨額の軍事予算を通過させようとしている。日米首脳会談はこの空前の大軍拡を「27年度以降」も継続し、軍事費が「今後の協議によって、さらにかなり増える」(共同記者会見でのトランプの発言)ことを確認したのだ。
 中国侵略戦争へのすさまじい大軍拡のエスカレーションが日米政府によって合意されたまさにそのときに、戦争絶対反対で闘う学生に対する狙い撃ちの弾圧が加えられたのだ(被逮捕者の1人は京都反戦デモの集合地点で逮捕されている!)。
 今から100年前の1925年に治安維持法が制定され、初めての国内発動である京都学連事件で京大生ら38人が逮捕・起訴された。治安維持法100年・戦後80年となる今、日帝国家権力はかつての「大日本帝国」と全く変わらぬ帝国主義としての姿をむき出しにして中国侵略戦争のための戦時弾圧に踏み込んできたのだ。当時の京大学生運動と日本共産党は治安維持法に大打撃を受け、1933年の滝川事件を経て京大は戦争協力への道を進んだ。京大から2千人を超える学生が学徒出陣によってアジア侵略の銃を握らされ、殺し殺される戦争を強制された。この歴史を絶対に繰り返してはいけない。獄内外団結し、戦時弾圧を打ち破り、反戦闘争の大衆的=内乱的発展を生み出そう。2・23新宿反戦デモは学生・青年のスクラムデモを先頭に戦闘的に勝ちとられた。この力で7学生を今すぐ奪還しよう。
 全日本学生自治会総連合中央執行委員会
このエントリーをはてなブックマークに追加