辺野古 大浦湾で杭打ち強行 基地建設今すぐやめろ

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週刊『前進』04頁(3382号02面02)(2025/02/10)


辺野古 大浦湾で杭打ち強行
 基地建設今すぐやめろ

(写真 杭を打ち込む作業船【1月29日 沖縄県名護市】)

 新たな米軍基地建設のために、防衛省沖縄防衛局は1月29日、沖縄県名護市辺野古北側の大浦湾の軟弱地盤改良に伴う砂杭の打ち込み作業を開始した。工事完了の展望もない無謀な計画であり、沖縄県民を始めとする人民の反戦・反基地の意思をくじき、中国侵略戦争態勢づくりを目的とした大反動攻撃だ。トランプとの2・7日米首脳会談に向けての日帝・石破の意思表示でもある。
 石破は杭打ち開始の29日、国会で「辺野古移設が唯一の解決策との方針に基づき、着実に工事を進めることが普天間(基地)の全面返還と危険性除去につながる」との決まり文句を繰り返した。政府の計画ですら新基地の完成と米軍への供用開始は11年先だ。「普天間返還のため」と言っていればいつまでも辺野古の工事を続けて普天間基地の永久化を図れるというもくろみだ。基地の脅威にさらされ、日々被害を受けている人々のことなど全く考えていないのだ。
 しかし、新基地建設は全く展望のない計画である。軟弱地盤はマヨネーズに例えられ、最深部は90㍍に達する。海面下最大70㍍まで杭約7万本を打ち込む。政府は70㍍より下は「非常に硬い粘土層」と言うが、それは最深部を実際に調査した結果ではなく、根拠がない。66㌶という広範囲、かつ水深70㍍の海域でこれから4年で7万本の杭を打てる見通しなどない。
 大浦湾側の海域に投入した土砂は昨年11月末時点で3万立方㍍で、事業全体で必要な土量の約0・15%だ。すでに陸地化した辺野古側と合わせても全体の16%にとどまるという。しかも9300億円の予算の8割を25年度までの支出が占めており、今後どこまで膨れ上がるか分からない。
 巨額の税金を注ぎ込んで海を汚し、山を削り、しかも完成がおぼつかない。日帝はそれらのことを分かっていて、なすすべがない。いやむしろ、「いくら反対してもダメ」という無力感を人民に与え、屈服させることだけが目的なのだ。
 米軍基地強化、自衛隊の南西諸島ミサイル基地化、普天間基地永久化のための辺野古新基地建設に怒りを爆発させて闘い抜こう。
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