全米で移民摘発と対決 教育労働者が闘いの先頭に

週刊『前進』04頁(3381号04面02)(2025/02/03)


全米で移民摘発と対決
 教育労働者が闘いの先頭に

(写真 「強制送還・襲撃をやめろ!」。ICEと対決し、尊厳と権利を求めて移民と共に闘う教育労働者たち【1月25日 シカゴ】)

 就任初日から国家非常事態宣言を発して「不法移民」排除に乗り出したトランプ政権は1月26日、アメリカ労働運動・階級闘争の一大拠点であり、移民が多いシカゴなどを狙って1200人近くを逮捕した。今後も連日、1200~1500人の大規模拘束が計画されている。移民関税執行局(ICE)は同日の声明で、摘発は「公共の安全と国家安全保障を守るため、潜在的に危険な外国人犯罪者をコミュニティーから締め出す」ものだと主張した。今この瞬間にも、多くの移民が恐怖で家から一歩も外へ出られないような生活を強制されている。
 トランプは就任直後にこれまでの政策を廃止し、捜査官が学校や病院、保育所、教会などで移民を逮捕することを許可した。学校や病院が排外主義をあおるトランプとの激突点となる中、攻防の最先頭には教育労働者が立っている。
 闘いを通じて学校へのICE立ち入り阻止をかちとってきたシカゴ教職員組合(CTU)は1月21日付の声明で、強制送還は「ホワイトハウスの権力を利用して家族を引き裂き、コミュニティーを混乱させ、最も安全な場所である公立学校を侵害しようとする試みだ」と弾劾。24日には令状もなしに学校に侵入しようとした当局者を追い返した。
 CTUは難民支援団体と提携して生徒や家族向けに当局から身を守るための注意書きや相談窓口を多言語で記した「権利カード」を配布するなどし「生徒と家族を脅威から守るために、これからも団結して立ち向かう」と宣言している。
 また、この間シオニスト団体が、大学キャンパスでパレスチナ連帯闘争に参加した留学生のリストを作成したことも判明した。政府に提出し、「テロ組織ハマスの支援者」として国外に追放させようとしているのだ。絶対に許せない。トランプ打倒へ共に闘おう。
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