日機で秋闘スト 一時金低額回答を粉砕

週刊『前進』04頁(3375号02面02)(2024/12/16)


日機で秋闘スト
 一時金低額回答を粉砕

(写真 2年連続の秋闘ストライキを会社にたたきつけ、組合旗を先頭に構内デモを敢行【11月22日 東京都八王子市】)

 JAM日本機械工業労組は11・3労働者集会に昨年を上回る結集をかちとり、続く秋闘では、昨年に続くストライキに立った。
 24秋闘も昨年に続く組合と会社との激突となった。会社が黒字に転じる中、組合は一時金2カ月を要求した。ところが社長は「一時金は年間2・4カ月で予算をつくったから、冬は1・2カ月だ」と驚くべき考えを示し、初回回答でも「黒字を考慮」と言いつつ「1・38カ月」を出してきたのである。
 組合は猛然と反発して、交渉のテーブルを蹴った。拡大闘争委員会では怒りが噴出し、会社回答の拒否と争議行為通告を決定した。争議通告を受けて会社は回答を「1・4カ月」に変えたが、前年と同じ月数であり、とても納得のいくものではなかった。その後の交渉を経て会社が示した回答も「1・5カ月」に過ぎず、拡大闘争委員会での激しい議論の末、「1・8カ月」を要求し会社回答が変わらなければ11月22日にスト突入という方針を決め、会社に団交を申し込んだ。しかし、社長は回答を変えなかったため、拡大闘争委員会でスト突入の議決を行い、スト指令が発せられたのである。

組合の団結固め2年連続ストへ

 22日の午後3時10分に全組合員が職場旗を先頭に隊列を組み、役員室前でシュプレヒコールを行い、執行部・職場委員が決意表明で怒りの声を上げた。そして、構内デモを敢行した。組合員の激しい怒りは、秋闘での2年連続ストライキという異例の事態に発展したのだった。
 しかし、ストライキを打っても社長の考えは変わらなかった。これに対して執行部は、「ここまできたのは、みんなの努力の成果だ」とこの間の闘いを評価した上で、出張・残業拒否を背景にした再度の闘争を提起し、「何としても回答を前進させる」ことを決定した。

2週間の闘いで壁を打ち破った

 勝負の27日は拡大闘争委員が全員で朝ビラをまき、「短冊」闘争を実行した。組合員一人一人が社長への怒りをつづった短冊を正門にくくりつける「短冊」闘争は社長の逆鱗(げきりん)に触れ、「施設管理権の侵害だ。撤去しろ」「弁護士に相談する」と組合を脅してきた。しかし、不退転の決意で闘う執行部は「争議行為の一環であり、正当だ」と突っぱね、昼休み抗議集会での全組合員による「短冊」闘争を貫徹したのだった。
 最後は1・6カ月をめぐる攻防となったが、組合は「ふざけるな!」「このままなら出張・残業拒否だ」と攻めまくり、かたくなな会社も、出張・残業拒否を決定する寸前にようやく1・6カ月回答を出すこととなった。2週間に及ぶ闘争で、ついに壁を打ち破ったのである。
(三多摩労組交流センター・N)
このエントリーをはてなブックマークに追加