ユン打倒へ100万人決起 連帯し日帝倒そう

週刊『前進』04頁(3375号02面01)(2024/12/16)


ユン打倒へ100万人決起
 連帯し日帝倒そう

(写真 鉄道民営化反対・ユンソンニョル弾劾を掲げて無期限ゼネストに突入した鉄道労組がソウル駅前で開催したスト突入集会【12月5日】)

 ユンソンニョルによる反革命クーデター策動を一夜のうちに粉砕した韓国労働者階級は、無期限ゼネストに突入した民主労総を先頭として新たな闘いに入った。情勢を決するのは労働者人民であり検察、警察や野党ではない。韓国労働者人民と固く連帯し、日米韓軍事同盟粉砕・中国侵略戦争阻止へ闘いを進めよう。

民主労総が先頭に

 民主労総は12月3日夜の非常戒厳宣布直後に緊急指針を出し、組合員に国会正門前への集結を要請。国会上空をヘリコプターが旋回し、ソウル市内を戦車や装甲車が走る中で特殊部隊と対峙(たいじ)し、緊急中央執行委員会を開いて「内乱犯ユンソンニョルの退陣まで無期限ゼネストに突入する」と決定した。
 その後ただちに5日から鉄道労組がストに突入し、全国で学校非正規職労組6万人、金属労組傘下の現代自動車支部など7万人もスト。7日に開催された「ユンソンニョル政権退陣第3次総決起汎国民大会」では、主催者発表で約100万人が国会前を埋めた。
 とりわけ、鉄道民営化阻止を掲げてゼネスト闘争の先頭に立つ鉄道労組への支持は拡大している。9日には公共運輸労組がソウル駅広場で市民団体とともに「がんばれ!鉄道 弾劾しろ!ユンソンニョル」を掲げて文化祭を開催した。公共運輸労組のオムギリョン委員長は「鉄道は公共性の代名詞だ」と強調。「鉄道公社の後ろには大統領がいる。闘いに必ず勝利する」と決意を語った。
 ユンソンニョルは2022年の大統領就任以来、労働組合・労組活動を徹底的に弾圧してきた。パククネ政権を打倒した16~17年ろうそく革命の地平を覆すのみならず、1987年労働者大闘争と民主化の実現、95年の民主労総結成以来、労働者階級が命がけでかちとってきた権利の一切を奪い取ろうとしたのだ。これに対して民主労総は、昨年のメーデー以来ユンソンニョル退陣を公然と掲げて運動を展開し、この闘いが今年4月の総選挙で与党を歴史的大敗に追い込んだ。11月9日には10万人の労働者大会をかちとり、学生や農民など社会のあらゆる階層をまとめ上げてユン打倒に攻め上ろうとしていた。
 ユンソンニョルはこの闘いに追いつめられ、絶望的なクーデター策動に打って出た。ユンが国家情報院の第1次長に逮捕を指示した人物のリストに「労総委員長」が含まれていたことも明らかになった。戒厳宣布の目的は単なる国会内での窮状突破や政敵排除ではなく、労働者階級の闘いをたたきつぶすことにあった。

軍事同盟粉砕へ

 ユンソンニョルを突き動かしたのは日米帝国主義の中国侵略戦争策動だ。米帝バイデンは、日米韓軍事同盟の構築・強化を外交上の最優先事項としてきた。
 就任以降、ユン政権は日本との「関係改善」に乗り出した。2023年3月には徴用工(強制連行・強制労働)問題をめぐり、韓国政府が日本企業に代わって被害者に賠償金を支払うという「解決案」を発表。これはパククネ政権が15年に安倍政権との間でとりつけた「慰安婦合意」同様、日帝の侵略と植民地支配を免罪することを意味した。
 これを機に日韓首脳のシャトル外交は復活し、日米同盟・米韓同盟を日米韓軍事同盟へと押し上げる動きが一挙に進んだ。23年8月にはバイデンがキャンプ・デービッドに岸田とユンを招待。日米韓首脳会談や3カ国共同軍事訓練の定例化を取り決め、「米日韓協力の新時代」を宣言した。
 だからこそ米日帝は、ユンソンニョルによるクーデター策動と、これを鮮やかに粉砕した韓国労働者人民の闘いに誰よりも打撃を受けている。「朝鮮半島では韓国は安定していると考えられてきたが、すべてが変わってしまった」(元米国家安全保障会議〔NSC〕アジア部長ビクター・チャ)、「日米韓の安保協力打撃」(12月5日付日経新聞)の語が示すように、韓国労働者人民の闘いは、中国侵略戦争の鍵を握る日米韓軍事同盟の一角を打ち砕くものとしてある。日帝の植民地支配下で育成された「親日」勢力を支配階級の中枢に据えることで反共軍事基地国家として形成されてきた韓国の戦後体制そのものを内部から覆す、歴史的な闘いが始まったのだ。
 韓国労働者人民が何よりも求めているのは、ユン政権を必死で支える米日帝を打倒する闘いを爆発させることだ。11月集会運動を柱に日韓連帯を発展させてきたわれわれがその先頭に立とう。ユン政権以上の危機にある石破政権を打倒し、中国侵略戦争を実力で阻止する反戦闘争の爆発・党建設の前進を実現しよう。
このエントリーをはてなブックマークに追加