暴処法弾圧5同志を奪還 実力でもぎりとった勝利 12・6広島地裁を包囲
暴処法弾圧5同志を奪還
実力でもぎりとった勝利
12・6広島地裁を包囲
広島地裁は12月11日、8・6広島暴処法弾圧で不当に勾留されていた5同志(冨山小太郎さん、髙田暁典さん、西納岳史さん、古郡陸さん、松木誉明さん)に対する保釈を決定し、12日に全員が奪還された。広島を先頭にした反戦・反核の怒り、8千筆を超える釈放要求署名、5同志の完黙・非転向の闘い、11月労働者集会の力、そして広島地裁を全国の仲間で包囲した12・6広島闘争の爆発で「年内奪還」を実力でもぎりとった。偉大な勝利だ。
しかし広島地裁は、1人あたり500万円もの法外な保釈金を要求し、5同志の弁護人を介さない接触禁止などの許可条件を付けてきた。許しがたいことに、検事側も準抗告で保釈取り消しを画策した。10カ月近くにわたる超長期勾留を続けてなお、不当な保釈条件で勾留を長引かせようとする日帝権力・広島地裁と検察のまさに悪あがきである。だがそれは権力の追いつめられた姿そのものだ。ただちに保釈金カンパが寄せられ、弁護団は11日、準抗告を申し立て、保釈金を300万円以下にすることなどを要求した。こうした攻防を経て、獄内外の団結で5同志を奪還した。暴処法弾圧完全粉砕へさらに前進しよう。(詳報次号)
12・6広島地裁を包囲
8・6ヒロシマ大行動が呼びかけた「12・6広島地裁包囲 怒りの大行動」には全国から300人が集まり、5同志の保釈・奪還をかちとる決定打となった。(発言要旨3面)
正午、「8・6暴処法弾圧粉砕!」「無実の5人を今すぐ返せ!」----気迫に満ちたシュプレヒコールが広島拘置所前に響き渡り、「怒りの大行動」が始まった。関西合同労組や八尾北医療センター労組、高槻医療福祉労組、改憲・戦争阻止!大行進東京、関西地区生コン支部、8・6ヒロシマ大行動、日教組香川三観地区教組、全学連と青年労働者が発言に立ち、口々に権力を弾劾、獄壁の向こうの5人へ必死に呼びかけた。被告の松木さんの地元・香川県から駆けつけた日教組香川三観地区教組は、松木さんの父親の応援メッセージを読み上げた。
その後、5人を閉じ込め続ける下手人・角谷比呂美裁判長がいる広島地裁前に移動。地裁前を制圧し、弾劾の声を上げた。関西合同労組豊中支部と八尾北医療センター労組に続き、被告の冨山さんの連れ合いで高槻医療福祉労組委員長の冨山玲子さんとその家族が発言に立った。玲子さんは「夫と私の反戦への信念をくじくようなセリフを言わせようとする弾圧に屈するわけにはいかない」と胸を張って宣言した。ジャーナリストの浅野健一さんは「これはえん罪でもなく、ねつ造事件だ」と権力犯罪への怒りをあらわにした。動労千葉、動労総連合水戸、広島大学学生自治会の怒りの発言の後に、福岡労組交流センターの仲間が長崎の被爆者・土井玞美子さんのメッセージを読み上げた。関西地区生コン支部の武谷新吾副委員長は「5人奪還とともに反戦反核運動を拡大し、弾圧は失敗だったと権力に後悔させよう」と訴えた。港合同昌一金属支部の熱烈なアピールに続き、全学連が発言した。
集会と同時に、釈放を求める署名3198筆(これまでの総計は8183筆)と529枚の申入書を裁判所に提出した。
その後、圧倒的な注目を集めながら原爆ドーム前までのデモを貫徹した。
最後は広島市役所前での抗議行動だ。ヒロシマ大行動の福井利明さんが来年の被爆80年を断固として闘う決意を表明。広島市の自治体労働者・住廣美智子さんが「松井市長は5人を弾圧し、広島を軍事拠点として復活させようとしている。絶対に阻止する。自治体労働者こそ戦争反対の声を上げよう」と訴え、東京と大阪の自治体労働者の発言が続いた。ヒロシマ大行動の宮原亮事務局長がまとめ、全体でシュプレヒコールを松井市長にたたきつけた。