昌一闘争 那須本社に抗議 大株主の三井住友銀行にも

週刊『前進』04頁(3374号02面02)(2024/12/09)


昌一闘争
 那須本社に抗議
 大株主の三井住友銀行にも

(写真 那須電機鉄工本社に対し「選別解雇を撤回せよ。不当労働行為を謝罪せよ」とこぶしを突き上げた【11月28日 東京都新宿区】)

 全国金属機械労組港合同昌一金属支部は11月28日、東京の那須電機鉄工本社と同社の大株主の三井住友銀行本店に対する抗議・申し入れ行動を展開した。
 大阪からは同支部とともに全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部、全港湾大阪支部が駆けつけ、東京・関東の労働者や全学連が行動を共にした。午前10時、新宿区にある那須電機鉄工本社への行動が、関西生コン支部の武谷新吾副委員長の司会で始まった。昌一金属支部の木下浩平委員長は、組合役員を選別解雇し、職場をめちゃくちゃにしておきながら、民事再生のスポンサーから撤退したことで「自分はもう関係ない」と居直りを決め込む那須電機鉄工を徹底弾劾。「那須電機鉄工は解雇を撤回し、不当労働行為を謝罪して、労働者が安心して働ける職場を確保せよ」「勝利するまで何度でもここに来る」と突きつけた。
 木下委員長と全港湾大阪支部の佐久原智彦書記次長が、那須電機鉄工本社への申入書の提出行動に向かった。これまで何度か行われた本社抗議行動で、那須電機鉄工は直接会うことも申入書を受け取ることも拒否し、「書類はポストに投函しておけ」という不誠実な対応を取ってきた。だが、今回は粘り強い交渉の結果、階下に降りてきた事務員に申入書を受け取らせた。数波にわたる本社抗議行動に、那須電機鉄工は音を上げ始めたのだ。
 門前集会で動労千葉の関道利委員長をはじめ東京・神奈川の労働組合・労働者や婦人民主クラブ全国協議会、全学連、森川文人弁護士らが闘う決意を表した。
 正午からは丸の内の三井住友銀行本店前で抗議行動を行い、「解雇を撤回し労働組合に謝罪するよう、大株主として那須電機鉄工を強く指導せよ」と声を響かせた。昌一金属支部の木下委員長と全港湾大阪支部の佐久原書記次長が同銀行に申入書を受け取らせた。
 全国労組交流センターの田中康宏代表は、「昌一金属支部への攻撃は労組交流センター、11月労働者集会呼びかけ3労組への攻撃だ」と怒りをたぎらせた。また、「民事再生法は国鉄分割・民営化をモデルに労働組合をつぶす観点で作られた。それを使って中小企業を倒産させ労働者を解雇することは国力のすべてを戦争に集中する国家改造攻撃だ」と弾劾し、「勝利するまで行動を続ける」と三井住友銀行に迫った。
 昌一金属資本による昨年末の民事再生申請から約1年を前に、昌一金属支部の粘り強い闘いは那須電機鉄工を追い詰めている。
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