大坂控訴審勝利!星野国賠勝利!11・24全国集会 大坂・星野一体の大救援運動を
大坂控訴審勝利!星野国賠勝利!11・24全国集会
大坂・星野一体の大救援運動を
11・24集会(1面に報道)に寄せられた西村正治弁護士のメッセージと、大坂正明さんのメッセージ、集会での星野暁子さんの発言を紹介します。訴えに応えて、全力で大坂控訴審闘争、星野国賠闘争を闘い抜こう。(編集局)
大坂裁判弁護団報告
主任弁護人 西村正治さん(要旨)
一審判決粉砕する控訴趣意書
本格審理行わせ、無罪奪還へ
大坂さんと弁護団は10月18日に控訴趣意書を東京高裁第5刑事部に提出しました。600㌻を超える大部の書類になりました。この控訴趣意書により、一審判決の誤りを完膚なきまで明らかにし、大坂さんの無実・無罪を満天下に明らかにできました。
でっち上げ検察官調書によるでたらめな認定
一審判決の最大の問題点は、公判での証人らの証言を「記憶の減退や変容」の一言で片付け、中身の吟味もせずに無視して検察官調書にのみ依拠する認定を行ったことです。公判証言では、検事側証人のAOもITも、明確な記憶に基づき現場で被告人を見ていないと断言したにもかかわらずです。具体的根拠もなく漠然と50年経過による「記憶の減退、変容」として証言をないものとして、事件翌年の検察官調書を時間的に近いからという理由で事実認定の柱にしたのです。
刑事裁判の歴史の中で、事実認定を誤らないための重要な原則として伝聞法則が確立されました。その目的は「供述心理に伴う虚偽排除」。伝聞証拠は事実認定に誤りを生じる可能性が高いことから、証拠とすることができないのです。
目撃者の「供述調書」は捜査官らが誘導し作成
一審判決は、何ら検証を経ていない検察官の作成した供述調書を事実認定の柱に据えて、とんでもない誤った認定を行いました。
一審判決が認定の柱とした目撃者らの供述調書は、事件の約3カ月から5カ月経過後に、検察官によって作成されたものです。そのような時間の経過があると、通常記憶の想起は極めて貧しいものになります。しかも、目撃者らにとって被告人は完全に未知の人物でした。それにもかかわらず、被告人についてテレビ映像を見るかのような詳細極まる目撃情報が供述調書で語られているのです。
目撃者らのこのような供述調書の内容は、本来の記憶の想起ではなく、長時間の取り調べの圧力のもとで、目撃者らが捜査官から誘導を受けて誤った記憶を植え付けられ、形成された結果である、という疑いが極めて強いものです。
写真に写っていないことこそが無実の「物証」
写真のどこにも被告人が写っていないという決定的な問題があります。神山派出所前の現場で撮影されて証拠とされている写真は25枚。機動隊の阻止線に突撃するデモ隊の先頭部分からデモ隊の最後尾までデモ隊全員が撮影されています。だが、デモ隊正面の写真の拡大したものによっても、被告人は見当たりません。
この現場写真における被告人映像の不存在は、事実認定上極めて重大な問題のはずなのです。それを一審判決は全く無視して、一言も触れていません。
威力のある控訴趣意書をたたきつけることで、本格的な控訴審闘争に突入しました。来春にも予定される公判期日に向け、厳しい闘いが続きます。弁護団は、支援のみなさんと連帯して、控訴審闘争勝利、無実の大坂さん奪還のために全力で闘います。
大坂正明さんのメッセージ(全文)
沖縄を再び戦場にするな!始まる前に戦争止めよう
弾圧に怯まず反戦闘争を
私がこのメッセージを書いているのは、11月14日です。あの日から53年目ということになります。そこで今回は沖縄に思いを馳(は)せて、沖縄に集中して述べたいと思います。
今沖縄は日米帝国主義に蹂躙(じゅうりん)され、ミサイル基地をはじめとする各種基地を網羅した要塞(ようさい)とされてしまいました。キーン・ソードなど大小の軍事演習は連日行われています。
この現実は悔しいし、申し訳なくも思います。
そして今私が願うことはやはり「沖縄を再び戦場にしてはならない」ということに尽きます。皆さんも同様でしょう。小さな島々ですから、開戦したならば全島が廃虚になってしまいます。
相手国に戦争を始める兆候があったならば、直ちに全島避難をするなどと打ち出されていますが、それは矛盾だらけの実現不可能なものでしかありません。そもそも事前に避難ができるという保証などまったくありません。戦争の兆候があった場合、真っ先に行動するのは、日米両軍が戦闘配置につくことです。それから避難を始めれば、それが挑発となり、逆に難を招くことにもなりかねません。
私たちは開戦を前提とした日米帝国主義の策動を許さず、何としても開戦の前に戦争を止めなければなりません。それが本土の労働者階級の絶対的任務です。
そのために今問われているのは、婦民がスローガンのように掲げている「徴兵は命かけても阻むべし 母・祖母・おみな牢に満つるとも」の闘いを実践することです。
こんにち反戦闘争に立ち上がると、たとえ違法行為を犯さなくても、でっち上げ逮捕の危険にさらされます。またデモ、集会には右翼の襲撃もありますし、機動隊の暴力的弾圧も考えられます。
こうした状況に怯(ひる)むことなく、辺野古をはじめ沖縄各地で闘う人々の、けっしてあきらめない執念に学び、闘い抜くことが必要です。
来年1月、トランプが大統領に就任したら、ただちに反動攻撃がエスカレートし、中国侵略が引き寄せられるでしょう。今私たちが突出して反戦闘争を続ければ、戦争の現実感が増すにしたがって闘いに立ち上がる人々も増えてきます。
日本労働者階級の底力を信じて闘い抜きましょう。
2024年11月14日
大坂正明
沖縄闘争と一体で闘い勝利しよう
家族の訴え 星野暁子さん(要旨)
物的証拠や供述調書をねつ造として暴いた袴田巖さんの無罪判決は決定的です。改めて警察・検察の「犯人」に落とすための屈辱的なやり方を怒りをもって弾劾します。
宮城の会は、「皆を励ますのが僕らの仕事だ」と言っていた文昭の生き方と闘いをおとしめています。怒りに堪えません。
暴処法弾圧によって、8・6ヒロシマを闘った5人の仲間が9カ月勾留されています。治安維持法と同じ、戦争をやるための人民弾圧です。年内奪還を必ず勝ち取りましょう。
星野文昭の遺志を引き継ぐ星野・大坂闘争は、自らの裁判を闘うと共に、沖縄闘争を一体に闘ってこそ勝利できます。ガザへの攻撃を止めるために日本の戦争協力をやめさせ、中国侵略戦争を止めましょう。
星野国賠訴訟は、年内に最終準備書面を原告・被告の双方が提出し、来年1月23日に結審を迎えます。5年間国賠を闘ってきて、文昭の死の責任を明らかにすることができました。術後出血に対して、開腹止血措置を実施すべき注意義務が医療センターにはありました。負けられない裁判です。勝利のために東京地裁を取り巻く巨大な闘いが必要です。大坂さんの控訴審闘争を闘い、20年の懲役刑を打ち破ろう。星野国賠勝利を勝ち取りましょう。
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12・12星野国賠・東京地裁申し入れ行動
12月12日(木)午前9時 東京地裁前街宣
午前10時 東京地裁に申し入れ
主催 星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議