12・12狭山中央闘争へ 袴田再審の勝利に続こう

発行日:

週刊『前進』04頁(3373号03面04)(2024/12/02)


12・12狭山中央闘争へ
 袴田再審の勝利に続こう


 無実の石川一雄さんの第3次狭山再審請求は、勝利か棄却かという決戦情勢に入りました。全国水平同盟は12月12日、狭山再審を求める決定的な闘いとして東京高裁包囲デモ、高裁前大行動を闘います。併せて高裁要請行動も行います。10月31日の全国統一行動―11・3全国労働者集会の勝利の上に、中央闘争として狭山闘争を闘いましょう。

石川さんの不屈の闘魂に応える

 9月26日、袴田巖さんが58年の不屈の闘いでついに再審無罪を勝ち取りました。無罪は全く当然です。「味噌(みそ)タンクから見つかった5点の衣類」や拷問的取り調べによってつくられた「供述調書」などの証拠捏造(ねつぞう)を認めた無罪判決は、同時に権力のでっち上げ犯罪を認定したのです。国家権力への怒りは渦巻き、袴田さん、石川さんの「絶対にあきらめない、不屈の闘魂」は労働者人民を奮い立たせています。次は狭山だ! 袴田再審勝利に続こう!

再審棄却情勢と対決し闘い抜く

 トランプの登場は、日米の中国侵略戦争策動を一気に加速させています。日本帝国主義・石破政権の中国侵略戦争への突進は、差別をあおり、解放運動と労働運動を絶滅する攻撃です。反戦闘争、階級的労働運動、革命的な部落解放闘争が内在する狭山闘争を圧殺しなければ、日帝は中国侵略戦争へ突進できないギリギリとした情勢にあるのです。狭山闘争解体―再審棄却情勢との激突局面です。労働者階級の戦争と差別への怒りの爆発が、狭山再審勝利、石川さんの無罪を勝ち取る闘いです。労働者には戦争を止め社会を変える力があります。12・12闘争に総決起しよう。

下山鑑定の証拠調べを行え!

 石川一雄さんは「袴田では一刀両断捏造と/狭山も同じ構図を攻めん」と歌に思いを込め、寺尾無期判決から50年目の10・31アピールで「第3次再審請求の次はないとの決意で闘う」と烈々たる宣言を発しています。
 「証拠」捏造・権力犯罪の決定的証拠が、万年筆とインクの鑑定です。被害者が使っていた万年筆と警察によって「発見」された万年筆とでは、インクの色がそもそも違っていました。しかし、本審の2審途中まで検察側の荏原鑑定すら隠され、寺尾判決はこれを無視して石川さんに無期懲役判決を下したのです。最高裁もこの鑑定から逃げ続けました。
 第1次、第2次再審で検察・裁判所は「後からインクを入れ替えた可能性がある」と棄却しましたが、2016年と18年の下山鑑定は「元のインク成分の元素・色素は後から別のインクを入れても残る」ことを科学的に立証し「入れ替え」論を完全に粉砕しました。万年筆のインクは、袴田事件での「味噌タンクから見つかった衣類の血痕」と同じく捏造証拠の核心です。2度の家宅捜索後の万年筆「発見」は、「捏造」以外の何ものでもありません。
 第3次再審請求からすでに18年、東京高裁は密室での三者協議のみで、裁判所による事実調べも行わず再審を引き延ばしてきました。裁判所は鑑定人尋問を行い、自らの手で証拠調べを行え!
 家令裁判長による解放同盟本部派の取り込みを許さず、再審棄却攻撃を粉砕し再審闘争に勝利しよう。密室審議の壁を打ち破り、裁判所を大衆的に包囲して怒りの声をたたきつけよう。全国の職場・地域での闘いを集中し、12・12闘争に総決起しよう!

------------------------------------------------------------
今こそ狭山再審だ!
12・12東京高裁包囲デモ&要請行動
 12月12日(木)午前11時30分 日比谷公園霞門集合→デモ 午後1時 東京高裁前行動
 2時30分 東京高裁要請行動
 主催 全国水平同盟

このエントリーをはてなブックマークに追加