大坂正明さんが訴え 星野さんの闘いを冒涜するEL5は闘争に関与するな 私は「星野さんのように闘おう」貫く

週刊『前進』04頁(3372号03面02)(2024/11/25)


大坂正明さんが訴え
 星野さんの闘いを冒涜するEL5は闘争に関与するな
 私は「星野さんのように闘おう」貫く


 革共同から集団脱党しながら今なお「革共同・東北地方委員会」を名乗って反党・反革命活動を続けるEL5派が、機関誌上で故・星野文昭同志の闘いを貶(おとし)めたことに対し、獄中の大坂正明同志(東京拘置所在監)からこれを弾劾する書簡が寄せられました。全文を掲載します。(編集局)
 8月の集会(星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議の2024年全国総会)で星野暁子さんが、EL5に対して「文昭はそんなグチは言っていない」と反論していました。どういうことかと疑問に思い、EL5の文書を差し入れてもらい読んでみました。
 なるほど、これはひどいものでした。EL5はそこで私のことも「一刻も早く解放したい」と述べているので、私にも関わっていますから、見過ごすわけにはいきません。
 私が読んだのは、いまだに「革共同・東北地方委員会」を名乗るEL5が発行した機関誌「Revo 革命」の一部です。星野文昭さんと暁子さんの獄中往復書簡『あの坂をのぼって』の感想が載っている56~59㌻だけが入ってきて、他を読んでいないので、全体としてどのような主張をしているのかは判(わか)りませんが、この感想の部分だけでも、その主張は認めがたいものです。
 EL5が『あの坂をのぼって』の朗読会を開いた際、一人の会員が「獄中の日常生活」という項を「気持ちのこもった迫力あるパフォーマンス」で朗読したところ、「下獄の日々で味わわされる屈辱や苦痛、理不尽さ、不自由さがあんたたちにわかるかい? わかろうとしてくれよ!」という叫びが伝わったというのです。
 これをさして暁子さんは「グチ」と批判したのですが、これではグチというよりは泣きごとです。よほど辛(つら)く苦しくて耐えられないと思わせる「迫力あるパフォーマンス」だったのでしょう。こんな「わかろうとしてくれよ」では、文昭さんが意気軒昂(けんこう)と、毅然(きぜん)と闘った姿は吹っとんでしまいます。
 文昭さんに泣き言を言わせるような表現は、もはや冒涜(ぼうとく)です。ここにある論理は、文昭さんが出獄を第一に切望しているのに、外の人たちが獄中の「屈辱や苦痛、理不尽さ、不自由さ」をわかっていないから出獄できないのだ、というものです。とんでもない論理です。
 獄中生活の辛さ・苦しさは、一般的な人たちだって、たとえ実態は判らなくても想像はできます。だからこそ、権力による投獄が刑罰として成り立っているはずです。
 文昭さんは「獄中の日常生活」で、ただ単に日常のタイムスケジュールを感想を混じえずに紹介しているだけです。EL5がこれを「叫び」などと言うのは、文昭さんがあたかも出獄を第一としているかのように錯覚しているからです。文昭さんが出獄を望んでいたのは当然ですが、それはあくまで勝利者としての出獄です。
 出獄を第一とする人は、逮捕された時に転向して、刑期をできるだけ短くしようとします。あるいは刑期の途中で転向し、恭順の意を表して仮釈放をかちとるようにします。しかし文昭さんは完全黙秘・非転向をとおして闘いを継続する道を選んだのです。そのために受けた無期攻撃ですから、泣き叫ぶかのように、駄々をこねて出獄を要求するようなことはありえません。EL5はここのところを根本的に無視しているか、見落としているのです。だから文昭さんの獄中生活を情けない姿に描いて同情しているのです。
 文昭さんが出獄を希望していることは当然としても、それを外に向かってしつこく要求するなどということはありませんでした。最も訴えていたことは、誰もが知っているとおり、「人間が人間らしく生きられる社会を」ということです。この言葉を受けとめた大半の人が「星野さんのように闘おう」と応えています。さてEL5はどう応えるのか。
 EL5の「わかろうとしてくれよ!」の言葉をみると、獄中生活の恐怖から、「星野さんのようには逮捕されないようにしよう」となるのではないでしょうか。「叫び」などというのは星野さんのものではなく、EL5の人たちの意識の反映にほかならないのです。たとえ自覚していなくても「わかろうとしてくれよ!」の言葉によって文昭さんの闘いを貶(おとし)め、冒涜し、裏切っていることを自己暴露したのです。
 EL5が「星野・大坂闘争」に関わろうとするのは、あたかも闘っているかのような姿を見せようとするアリバイ作りでしかありません。私のほうからすると、「星野・大坂」の名前を使われると、星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議や私、救援会がEL5に与(くみ)していると誤解されます。それは非常に迷惑です。これ以上関わらないでほしいと思います。
 私はあくまで文昭さんの強靭(きょうじん)な闘いに学び、「星野さんのように闘おう」を貫きます。これが私の『あの坂をのぼって』への答えです。
 11月10日 大坂正明
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