戦争を止め、変える力はここに! 11・3労働者集会発言

週刊『前進』04頁(3370号02面01)(2024/11/11)


戦争を止め、変える力はここに!
 11・3労働者集会発言

(写真 「中国侵略戦争阻止!」を誓う【11月3日 日比谷野音】)

開会あいさつ

戦争阻む最大の勢力は闘う労組
 国鉄闘争全国運動呼びかけ人 金元重さん

 全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部、全国金属機械労組港合同、動労千葉の3労組の呼びかけによるこの集会は、今年で27回目です。この間、改憲・戦争阻止!1万人大行進としても闘われるようになり、今や11月集会として広く認識され、日本の労働運動、反戦運動にしっかりと根を下ろしています。
 今日の集会のメインスローガンは、「戦争を止め社会を変える力がここにある」です。反戦デモとストライキを闘う全国・全世界の労働者・労働組合が先頭に立って、そのことを示そうという集会とデモです。
 第3次世界大戦にも突き進みかねない危機の中で、労働組合こそがそれを阻止する最大の勢力であり、そのためには労働組合が闘う労働組合としてよみがえらなければならない。
 この場には、この1年間のデモやストライキに同調して参加するようになった方々が多くいらっしゃると思います。来年のこの集会には、今日、初めて来た方がもう一人、二人と声をかけて集結して、この集会を一層強力なものにしていただきたいと思います。

三里塚から

三里塚芝山連合空港反対同盟
 萩原富夫さん
 体を張って農地守り戦争とめる

 今日は三里塚現地から反対同盟5人、現地闘争本部の仲間たち、そして空港周辺の住民が参加しています。
 三里塚は成田軍事空港の建設に反対し、58年間皆さんと共に闘い抜いてきました。日本政府が今、アメリカと一緒になって中国への侵略戦争準備を進める中、成田空港は巨大軍事空港へと大改造されようとしています。大切な農地を戦争のために売ることはできません。政府が戦争をしようとするならば、体を張って止めることが必要です。
 これからも市東さんの農地を守り、成田空港の廃港まで闘います。

福島から

戦争と原発の時代終わらせよう
 希望の牧場よしざわ代表 吉沢正巳さん

 僕たちの浪江町は13年前の3月11日、震度7の激震で町を壊され、夜には原発のメルトダウンが始まり、翌12日には全町避難となりました。
 今、福島原発事故の反省もなく、政府は汚染水を福島の海に流し、中間貯蔵施設には汚染土を運び込んでいます。福島県は核のゴミ捨て場とされています。しかしながら能登の大地震で、3・11は決して終わっていないことが証明されました。
 私たちの親の時代は戦争の時代でした。その歴史をかみしめ、戦争の時代、原発再稼働にまっしぐらに突入する中で、闘いの決意を新たにしなければいけないと思います。

パレスチナ連帯

アラブ未来協会 田中博一さん
 尊厳かけ戦うガザの人々と共に

 アッサラーム・アライクム。アラビア語で「あなたたちの上に平和と安らぎがありますように」というあいさつの言葉です。
 皆さんは戦争を止めよう、ガザの民衆と連帯しようと集まられていると思います。イスラエルの大虐殺によって今、ガザの人々のうち20万人が死傷していると言われています。200万人中20万人、10人に1人が傷ついている。ガザの民衆は毎日死傷者を出しながら、自らの尊厳をかけて戦いを続けています。
 パレスチナの民衆の闘いとの連帯のために、皆さん頑張ってください。

基調報告

労働運動変革し戦争阻止する
 動労千葉委員長 関道利さん

 今回の衆院選では自民党が大敗しました。自公は比例区の票も激減させ、どちらも過去最少の得票です。維新は自民の次に得票を減らし、共産党も公明に次ぐ減少です。議席を最も増やした立憲は、比例区の得票はほぼ増えていません。国民民主が維新を抜き、れいわは共産党を抜きました。投票率は戦後3番目に低く、半数近い人は投票をボイコットしました。これまでの政治構造全体に「NO」の声が上がっているのです。この底に流れているのは、社会に対する積もりに積もった怒りです。
 新自由主義は、社会的な連帯や団結を解体し、労働組合を攻撃し、労働者の権利を奪い、生活を破壊してきました。それは医療や教育をはじめ、社会の底が抜けるような崩壊にまで行き着いています。岸田政権下では、安保3文書改定から大軍拡と敵基地攻撃能力保有、軍需経済へかじを切り、広島の名で核を正当化するG7サミットを強行し、原発の最大限活用を「国の責務」とする法改悪に踏み込みました。南西諸島のミサイル基地化・軍事拠点化が急速に進められ、今年4月の日米首脳会談以降は、実際に中国を敵国として戦争を遂行するために、米軍と自衛隊の一体化を次々に具体化し、核抑止まで打ち出しました。
 戦争への怒り、新自由主義への怒り、たまりにたまっていた怒りが政治の場面でも流動化を生み出しています。石破は首相になって早々、まともに多数派をつくることもできない状況に追い込まれています。支配階級側の政治支配の危機は、私たち労働者階級にとっては闘いを前進させる絶好のチャンスです。
 資本主義の総本山であるアメリカでも、イスラエルに虐殺を行わせ続けるバイデンやハリスに怒りが爆発しています。続々とストライキが闘われ、労働組合の腐敗した指導部を現場労働者の闘いが揺さぶり、労働運動の歴史的な再生の展望が切り開かれています。

日本での反戦闘争が鍵

 「中国が脅威だ」と大宣伝されていますが、対中国の大軍事演習「キーン・ソード25」は、計4万5千人の米軍・自衛隊に、オーストラリアや韓国、NATO諸国などを加え、そのまま中国侵略戦争に突入できるような一大演習でした。米日の側が圧倒的な軍事力で中国に侵略戦争を仕掛けているのが現実です。
 東アジアから始まろうとする世界戦争・核戦争を阻止しなければなりません。そのカギは日本の闘いが握っています。日本の全面的な参戦抜きに中国侵略戦争はできないからです。沖縄の米軍基地を撤去し、辺野古新基地建設や琉球弧のミサイル基地化を許さない、新たな安保・沖縄闘争の爆発をつくり出さなければなりません。
 全国の仲間たちが数十波もの反戦デモを闘ってきました。沖縄・辺野古で土砂搬入を実力で阻止し、広島で平和公園の封鎖を打ち破って原爆ドーム前の集会を断固やり抜き、10・7蜂起1カ年にはイスラエル大使館に実力で抗議する闘いをやり抜き、闘いの展望を切り開いてきました。私たちの手で石破を打倒し、世界戦争・核戦争を絶対に阻止しましょう。

労働組合は反戦の砦だ

 求められているのは労働運動の変革です。戦争に動員されるのが労働者なら、戦争を止めるのも労働者です。労働組合は団結と権利のよりどころであると同時に、反戦の砦(とりで)です。自国政府の戦争政策と闘い、労働者同士が殺し合うのではなく国境を越えて団結し、絶対に戦争を阻止することは、労働組合の「最も重要な任務」です。
 しかし、日本最大の労働組合のナショナルセンターである連合は排外主義に加担し、中国への侵略戦争を推進する勢力になっています。それは日本の労働者の意識に大きな影響を及ぼしています。
 連合会長の芳野は「ストの多いアメリカと違って、日本は労使一体で企業を発展させる」「企業が発展しなければ労働条件は改善しない」などと語っています。政府と財界が一体になって軍需産業を「防衛力そのもの」と言って莫大(ばくだい)な金が投じられる情勢で、「企業を発展させて賃上げを」とだけ言うことは、戦争に加担して労働者を戦争に動員することになります。
 労働者・労働組合はこれでいいのか。労働者と資本家は「水と油」の関係です。そして、社会の主人公は労働者です。連合を乗り越え、階級的労働運動をつくり上げていくことが絶対に必要です。

3労組への攻撃粉砕を

 最後に、本集会の呼びかけ3労組に対する攻撃を、全労働者の未来のかかった闘いとして絶対に粉砕することを訴えます。
 関生支部には、当たり前の労働運動を犯罪にでっち上げて、次々に逮捕・起訴するという戦後最大の労組弾圧がかけられています。港合同には、民事再生を利用した役員の選別解雇・労働組合つぶしの攻撃がかけられています。そして動労千葉の職場であるJRでは、労働法制の歴史的な改悪のモデルとして「労組なき社会」化攻撃がかけられています。
 関生支部が画期的な産別労働運動をつくり出し、港合同が倒産攻撃にうち勝ってきた労働組合だからこその攻撃です。こんな闘いをさせないという、戦時下における労働組合つぶしの国策との対決です。これは「戦争を止め、社会を変える」大きな闘いです。すべての仲間の力を結集し、この闘いに必ず勝利しなければなりません。
 絶対に戦争を阻止するために街頭で実力で闘い、職場からストライキを組織し、階級的労働運動を何としても再生させましょう。

特別報告

労組つぶしを打ち破る

団結守り闘争は第2ラウンドへ
 全国金属機械労組港合同昌一金属支部委員長 木下浩平さん

 昨年のこの集会で、翌日ストライキに立つと宣言し、全組合員でストを貫徹しました。今年は争議の当該として報告することになるとは思ってもいませんでした。昌一金属は年末に民事再生法の適用を申請し、スポンサー候補として名乗りを上げた那須電機鉄工は大幅な賃金の切り下げを提示し、組合執行部の選別解雇を強行してきました。
 以来、昌一金属支部は露骨な組合つぶしと闘い、那須電機鉄工は事業買収から撤退し、争議の現場からも逃げようとしています。この緒戦の勝利をしっかり総括し、闘争は那須電機鉄工を追撃する第2ラウンドに入りました。関生支部や全港湾大阪支部の仲間が連日共に闘ってくれました。
 民事再生という形をとった現代版の国鉄分割・民営化型攻撃を緒戦で打ち破りました。那須電機鉄工は労働委員会での答弁書で国鉄分割・民営化に関する最高裁判例を引用し、別会社への事業譲渡だから自分に法的責任はないと主張してきました。これは、当時の首相・中曽根康弘が「国労をつぶし総評・社会党を壊滅に追い込み、改憲をやる」と言って強行した国家的不当労働行為を、民間の中小零細企業に全面的に適用する攻撃です。資本も弁護士も裁判所も、これを正当だと開き直ってきました。
 破産に団結権を対置して闘い勝利してきた港合同の壊滅を狙う攻撃を、絶対に許せません。昌一金属闘争は民間中小企業を淘汰(とうた)し、労働者を解雇自由、総非正規職化する攻撃との最前線の攻防です。3労組を先頭に、中国侵略戦争を迎え撃つ階級的労組の団結がここにあります。
 旭硝子(ガラス)支会・チャホノ支会長の「闘争は早く終わらせるより、きちんと終わらせることが重要だ」という言葉を胸に刻み、勝利まで闘います。

弾圧をはね返し産別労組広げる
 全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部副委員長 武谷新吾さん

 2018年から始まった、資本と権力が一体となった産業別労働運動つぶしの弾圧をはね返し、関生支部は3件で11人の無罪判決を勝ち取りました。特に和歌山広域協組事件の高裁判決では、関生支部を産別組合と認定させました。判決文の内容を活用して、あらゆる産業に産別労組の組織化を拡大します。湯川委員長への求刑10年、コンプライアンス活動への有罪判決の控訴審など、正当な組合活動を犯罪とした事件の無罪判決を勝ち取るために全力を尽くします。引き続きのご支援をお願いします。
 10月23日の港合同昌一金属闘争決起集会では、港合同の中村委員長と昌一金属支部の木下委員長が厳しい総括を語りました。私はそのことに感動し、多くのことを学びました。総括をしっかりすることで新たな方針を確立し、闘争の勝利を目指す習慣を身につけることが重要だと思います。
 8・6広島暴処法弾圧では、10月末までに5人の仲間を奪還し、この日比谷のステージに登壇させるという目標は実現できませんでした。畳みかける行動を組織し、年内に5人を奪還するために全力を尽くしましょう。そして反戦・反核運動をさらに強化・拡大して5人の無罪を勝ち取り、資本と権力に落とし前をつけさせましょう。 

国際連帯の力が結集

(写真 民主労総ソウル地域本部をはじめ海外ゲストと共に「国際連帯で戦争を止めよう!」)

闘う労働組合を時代の最前線に
 民主労総ソウル地域本部首席副本部長 キムヘジョンさん

 闘う労働組合を時代の最前線に登場させよう! 労働弾圧、改憲、戦争阻止に共に連帯し闘う労働者同志の皆さん! お会いできてうれしいです。
 今年のノーベル文化賞を受賞したハンガン(韓江)作家は、歴史において私たちが忘れてはならない事件で命を失った多くの死について、終わりだと思わず、その精神を継承することを望んでいます。
 ところで今ユンソンニョル政府は、歴史を歪曲(わいきょく)し、反労働政策と弾圧で多くの労働者を死に追いやっています。アリセル工場火災で23人の移住労働者が亡くなり、クーパン労働者が明け方配送、ロケット配送で相次いで過労死しても、真相究明をせず、責任を取っていません。労組する権利を保障しようとする労組法2条、3条改正に継続して大統領拒否権を行使し、時代的要求を拒否しています。
 ソウル市オセフン市長も弱者を弾圧し排除する市政を拡大しています。ソウル市社会サービス院を廃止し、公共支援を投げ捨て300人の労働者を集団解雇しました。ソウル市交通公社に対する全面的計画的弾圧と32人の懲戒解雇、大規模人員削減などに奔走しています。
 全世界の新自由主義政権に対する労働者民衆の闘争も、世界各地で熾烈(しれつ)に展開されています。日本の労働者同志たちの絶え間ない闘争に敬意を表します。韓国の労働者たちもユン政権退陣、オセフン市政を懲らしめ審判する闘いを一層力強く展開します。
 労働者は一つだ。万国の労働者団結せよ! 韓日労働者と市民社会はお互いに支持し合い、共に連帯します。共に闘い、共に勝利しましょう。トゥジェン!

日本政府の戦争支援を許さない
 在日ミャンマー人 テンテンウさん

 国境を越えた労働者の団結のために、参加してくださった皆様に感謝でいっぱいです。この世の中には戦争で苦しんでいる人がたくさんいます。戦争を起こしている国に援助したり、武器を送ることまで日本政府はやっています。それは許すことはできません。
 戦争を体験した皆様は高齢者になりましたが、戦争のない社会をつくるために若者にバトンタッチしなければいけません。若者の皆さん、力を貸してよ!
 私たちミャンマーでは、去年10月27日にミッションを起こし、成功しました。ミャンマーの若者たちが軍と戦っているのは、自分たちの未来のため、夢を取り戻すためです。皆様の支援が必要になっております。
 私たち労働者が団結すれば、世界を変えることができます。いつものスローガンを3回叫びましょう!
  The People United Will Never Be Defeated!(団結した民衆は決して敗れることはない!)

国鉄闘争勝利へ闘おう

解雇撤回へデモで裁判所包囲を
 動労千葉争議団 中村仁さん

 1980年代の国鉄分割・民営化は、イギリス・サッチャーの炭鉱労働者への攻撃、アメリカ・レーガンの航空管制官労組への攻撃と並び、日本における労働組合破壊の大攻撃でした。動労千葉はこれに2波のストライキで立ち向かい、1047名解雇撤回闘争を現在も負けずに続けています。三十数年の闘争の意義は小さくないと自負しています。
 労働者の自由と尊厳を奪う資本の手かせ、足かせから労働者を解き放ち、労働者の力を労働組合の団結体にすることが絶対に必要です。労働者であれば誰もが思うこと、おかしいんじゃないか、ふざけるな、という声を当たり前に上げることができるようにしたい。
 皆さん一人ひとりが波を起こしてください。小さな波は大きなうねりに必ずなります。労働者の団結と闘いの大きな波で資本家の権力をひっくり返すことができます。グラグラの石破政権打倒、中国侵略戦争絶対反対、ウクライナ戦争・ガザ虐殺をやめろ!
 11月13日に1047名解雇撤回裁判の判決が東京地裁で出ます。裁判所を取り巻くデモを貫徹します。ぜひ結集してください。

安全切り捨てるJRに反撃を!
 動労千葉幕張支部支部長 北嶋琢磨さん

 JRでは10月1日から検査派出の仕事が車両センター本区と融合化されました。この間、検査派出はほとんど外注化され、廃止や縮小が進められてきました。本来なら派出で修繕できる車両が修繕されず、1週間程度そのままの状態で走っています。安全が完全に切り捨てられています。
 輪軸組み立て作業の不正は、JR東では2017年時点の調査で改ざんが発覚していながら、完全に隠ぺいしていました。鉄道業務をないがしろにして職名を廃止し、労働者同士を競争させる施策の結果です。
 会社は社友会を組織し、労働組合を排除しようとしています。JR東が主導して労働法制解体のモデルをつくり、社会全体に拡大しようとしています。労働組合の反撃が必要です。
 動労千葉は業務融合化、IT企業化、全面的な外注化攻撃を許さず、組織拡大の実現へ闘います。

ローカル線廃止の狙いは戦争だ
 久留里線と地域を守る会代表 三浦久吉さん

 JR東日本は本音では久留里線の久留里―上総亀山間を廃線にしたいので、千葉県と君津市に協議を申し入れ、5回の検討会議が開かれましたが、会議はJRが目的とした廃線という言葉は全然使えないまま終了せざるを得ませんでした。しかしJRは諦めることなく、君津市の公共交通会議で、もう一度この問題をやり直すという、厚かましいやり方をしてきています。
 国とJRはローカル線の廃止を地方の切り捨ての総仕上げに使い、戦争体制に国家のすべてをつぎ込もうとしています。絶対にこの攻撃を粉砕するという固い決意で、今後も臨んでいきたいと思います。

闘いの火花を炎にしよう

今こそ根底から社会を変える時
 改憲・戦争阻止!大行進呼びかけ人 高山俊吉さん

 戦争を直ちに止め、この社会を本当に新しい社会に変えたいと思う人々が今、集まっています。ここには力があります。ここから一緒に出発しましょう。
 先ほどの関委員長の基調報告はまさしく、私たちの「バーゼル宣言」です。私たちは今ここに、文字通り最後の戦争阻止宣言を発したのです。
 石破政権とこれを支える勢力は、いよいよ戦争志向で固まっている。一方で衆議院選挙は、多くの人民が自民党を見放しているだけでなく、国政選挙そのものに絶望していることを浮き彫りにした。共産党が歴史的凋落(ちょうらく)を示したのは、戦争放棄ではなく戦争阻止を放棄した結果なんだ。そして米帝は、大統領選挙でどちらが勝とうとも、ウクライナとイスラエルに一層激しく戦争をさせ、中国侵略戦争の牙をいよいよ激しくむく。
 彼らに怒る学生や労働者が立ち上がっている。資本主義という構造に立つ以上、国策の結論は戦争に行き着く。戦争反対とか平和を考える時に、この社会の骨格だけは変えない、そんな縛りはいつ誰がつくったんだ。
 政治への絶望の根底には、生活の苦しさがある。明るい見通しが見えない状況がある。世の中が根底から崩れているという事実がある。根底から世直しに向かう時が来た。さらにさらに、力を強めよう。闘いの火花を炎にする責任と可能性が、私たちには確実にある。共に腕を組み、肩を組んで進もう!

新たな安保・沖縄闘争を

琉球弧の戦場化阻む闘いを共に
 ミサイル基地いらない 宮古島住民連絡会 清水早子さん

 宮古島には5万5千人が暮らしています。米軍と自衛隊は、朝鮮半島から沖縄の与那国島までを要塞(ようさい)列島にしようとしています。
 2015年に防衛省が宮古島市に陸上自衛隊のミサイル基地の建設を告知して以降、私たちの闘いは続いています。ミサイル基地は19年に建設されました。私たちは21年、運ばれてきたミサイル弾薬を港から陸揚げさせない闘争を、機動隊に排除されるまで闘い抜きました。
 今、ミサイル弾薬がそろい、7基の地対艦ミサイル車両が島を走り回って、宮古島から戦争が始められる状況がつくり出されてしまいました。日米の共同訓練も絶えず続いています。
 「キーン・ソード25」では、石垣島と与那国島に米軍が上陸し、初めて陸自のオスプレイが与那国空港に着陸しました。そして今、戦争の準備は具体的に進行しています。宮古島の公的機関には、私たち住民を収容するための遺体収容袋がすでに準備されています。
 私たちは、このように戦争準備と日々向き合っています。戦争は沖縄島より南で始まる、自衛隊はその準備を始めているのです。
 皆さん、私たちはどこに逃げますか。自衛隊は隊員が避難するシェルターをつくっていますが、住民のシェルターはありません。宮古島住民は、いつ戦争が起きるかもしれない恐れを、危機感を抱いて暮らしています。
 天皇の軍隊を復活させてはなりません。琉球の島々を戦場にさせてはなりません。戦争を起こさせてはならないのです。皆さんと共に戦争を起こさせないこと、この社会を変えること、共に闘って、かちとっていきましょう!

沖縄の青年の怒り糾合して闘う
 改憲・戦争阻止!大行進沖縄 赤嶺知晃さん

 私たちは沖縄で、「日米による中国侵略戦争反対」を真正面から訴えてデモをしています。
 昨年の11月集会から、さらに反戦闘争を強力に推し進めてきました。今年5月の沖縄闘争では、沖縄と全国の仲間の座り込みで辺野古新基地建設のための資材搬入を阻止しました。6月「慰霊の日」には岸田に怒りの声をたたきつけ、米兵の少女暴行事件に怒りを燃やし、デモに次ぐデモを闘い抜きました。その力で、沖縄から8・6ヒロシマ闘争に全力で決起しました。沖縄で反戦闘争を最先頭で闘い抜き、青年、女性の根底的な怒りを糾合しながら今日まで闘ってきました。
 10月27日、キーン・ソード25に反対するデモを闘いました。闘いはこれからです。日米政府の中国侵略戦争策動を打ち破る反戦闘争を断固つくり出す決意です。
 沖縄コールセンター労組は、今秋に反戦を据えてストライキを闘います。沖縄労組交流センターは大行進運動の先頭で闘います。沖縄大学学生自治会は、学生の反戦決起を勝ち取るために闘い抜きます。
 「戦争を止め、社会を変える力はここにある」。ここに示された団結をさらに拡大させましょう! 私たちの団結と実力の闘いで、中国侵略戦争と琉球弧の戦場化を断固止めようじゃないですか!

広島弾圧5同志奪還へ

核戦争を許すか否かの激突開始
 8・6ヒロシマ大行動実行委員会事務局長 宮原亮さん

 8・6ヒロシマ暴処法弾圧での5人の逮捕、広島市による集会禁止命令に対し、私たちは原爆ドーム前の反戦反核集会・デモを貫徹しました。逮捕覚悟で結集した1千人で実現した歴史的な勝利です。
 今年の8・6は、日帝がついに核戦争を決断した、これを許すのか阻止するのかをめぐる歴史的な激突の開始でした。暴処法弾圧の5人が、裁判も開かれずに8カ月を超えて勾留され続けるという事態は、反戦闘争を暴力的に圧殺しようとする敵の意思をはっきりと示しています。
 しかし、8月6日の一歩も引かない闘いに対して、警察権力は指一本触れることができませんでした。逮捕を覚悟して闘えば勝てるんだ! このことがはっきりしました。
 10月に2回行われた暴処法弾圧の公判前整理手続きでは、警察権力と激突して闘いました。次々と新たな仲間が結集し、闘いは一歩、二歩と進んでいます。
 中国侵略戦争を阻止できるのか、我々の肩にかかっています。今日を起点に、全国で反戦闘争をさらに爆発させていきましょう。広島はその先頭で闘います。

地裁抗議闘争に全国から結集を
 8・6暴処法弾圧被告家族 冨山玲子さん

 夫が逮捕されて8カ月、「証拠隠滅のおそれがある」「無実を訴えている」ということを理由にして保釈申請は何度も却下され、家族の面会も手紙のやりとりも許されていません。この許しがたい弾圧、転向強要を認めたら戦争になってしまいます。絶対に負けるわけにはいきません。
 2回の公判前整理手続きがありました。5人をあと1年も閉じ込めるような暴挙に対し、私たちは「直ちに公判を開け、5人を直ちに保釈しろ、密室裁判をやめろ」と声を限りに叫びました。5人の完黙・非転向の闘いを軸に、一歩も引かない私たちの闘いが展望を切り開きます。
 11月5日、19日に抗議行動を広島地裁にたたきつけます。必ず年内に仲間を奪還するために、全国からの総結集を訴えます。

職場から反戦スト決起

(写真 全国各地で階級的労働運動をよみがえらせようとストライキで立ち上がっている労組が次々登壇)

全職場を訪問し
 日教組奈良市副委員長 赤田里恵さん

 日教組奈良市は3月、奈良市役所前で「職場で倒れることも戦争で殺し合わされることも拒否します」を掲げ「春の嵐行動」を闘いました。6月の定期総会では初めてストライキを提起。執行部は組合員のいる全職場への訪問を開始し、豊かな議論をつくり出しています。「琉球弧を戦場にするな」の上映会も実施しました。暴処法弾圧の5人を取り戻す署名は5分会から3桁集まっています。
 現場の矛盾と戦争が一体だと全組合員に伝え、対中国戦争を止めることを粘り強く提起していきます。

戦争業務拒否を
 自治労越谷市職員組合 斎藤知春さん

 今年前半、私たち自治体労働者は、自治労本部の裏切りを許さず、中国侵略戦争のための地方自治法改悪絶対反対で闘いました。今や私たちが現場で戦争業務を拒否できるかどうかに一切がかかっています。二度と赤紙を配らない。戦争につながる業務をしない。戦争協力拒否で闘います。
 マイナンバーの強制、保険証廃止、ミサイル避難訓練、こうした戦争動員業務が住民の健康と福祉を破壊しながら、自治体労働者に強制されています。戦争が必要という社会なら、社会を変えるしかありません。御用組合を打倒し、自治体労働者の反戦決起をつくります。共に闘いましょう!

国賠勝利へ進む
 星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議 星野暁子さん

 星野文昭の国賠訴訟は、来年1月23日が結審となります。文昭の死における徳島刑務所と東日本成人矯正医療センターの責任は明らかになっています。東京地裁を取り巻く巨大な闘いが必要です。全国の星野救援会は、大坂闘争と一体に闘い、沖縄闘争・大坂闘争・星野国賠の勝利をかちとっていきます。
 中国侵略戦争を私たちの力で阻止しましょう。11月24日、大坂・星野全国集会にご参集ください。

大坂さん奪還へ
 大坂正明同志親族 佐藤政直さん

 正明さんの無罪奪還に向けたご支援・ご協力に感謝します。皆さんの団結が、正明さんの不屈の闘志を支える大きな原動力です。
 この闘いは、国家権力による不当な弾圧にあらがい、人々が真に平等で尊厳をもって生きられる社会を築くための闘いです。
 今後とも正明さんの無罪奪還、星野さんの国賠勝利のために力をお貸しください。正明さんが無実の罪から解放される日まで、私も正明さんに代わり毎年ここに立ち続ける覚悟です。

民営郵政は破綻
 JP労組 星野勝紀さん

 郵政民営化の破綻に対し、職場の怒りは臨界点を超えようとしています。
 米帝の大没落に端を発するブルジョア政治の支配の崩壊は戦争へと出口を求めています。この動きを何としても止めなければなりません。
 郵政労働者は1947年2・1ゼネストに向かう最先頭で闘いました。今年の5・15沖縄、そして8・6広島反戦闘争の先頭に郵政労働者は立ってきました。始まる前に戦争を止めよう! 労働者が主人公の社会をつくろう!

雇い止め阻止へ
 船橋二和病院労組委員長 飯田江美さん

 船橋二和病院は、労組書記長である柳澤裕子医師の来年1月での雇い止め解雇、さらに就業規則の大幅不利益変更攻撃をしかけてきました。これに反対して職場回りで署名を集め、説明に来た経営者が逃げ帰るような事態が何度も起きました。経営者は10月1日の不利益変更強行を断念する一方、「管理会の許可なくビラ・ニュースの配布・宣伝・署名を禁止する」と圧力をかけてきましたが、10月23日のスト当日には患者さんが4人も駆けつけてくれました。理不尽に押しつぶされて窒息しそうな職場や社会を塗り替えよう! 究極の理不尽・侵略戦争を止めよう!

ゼネストが必要
 自交総連SKさくら交通労組執行委員 木村雅彦さん

 ライドシェア全面解禁は労働法制解体と一体の労組解体・戦争動員の攻撃です。タクシー労働者のゼネストが必要です。その先頭にさくら労組は立ちます。
 現在、労働委員会で組合事務所の不貸与、賞与のランク額の切り上げ、点呼・洗車・納金時間の賃金未払いと闘っています。
 職場の目の前には陸上自衛隊丘珠駐屯地があり、オスプレイも飛来しました。さくら労組が柱となり地域丸ごとの反戦決起をつくらなければなりません。絶対に戦争を阻止しましょう。

内乱的な闘いを
 全学連委員長 矢嶋尋さん

 選挙のさなか、自民党本部に火炎瓶が投げつけられるという事件が起きました。多くの人びとが「起きて当然だ」と言っています。今の腐りはてた政治、生活破壊、そして戦争に対する、煮えたぎる怒りは地に満ちています。この怒りを、一人の行動ではなく、数千、数万の団結した行動として、この11月集会を軸とする階級的労働運動の旗のもとで一つの力にまとめあげましょう。
 私たちは10・7パレスチナ蜂起1カ年闘争、横須賀をはじめとする各地の反基地闘争で、機動隊と激突する内乱的な闘いを波状的に打ち抜いています。
 国家や警察は万能ではありません。社会の99パーセントである私たち民衆が団結すれば、必ず戦争を止めることができます。
 今こそ中国侵略戦争阻止の新たな安保・沖縄闘争を首都東京に巨大につくり出そう! 社会を変える主体として共に闘いましょう!

〈集会決議〉
3労組をめぐる攻防、8・6ヒロシマ弾圧の重大局面にあたって訴える(抜粋)

 私たち3労組(関生支部、港合同、動労千葉)は、いま組織の存亡をかけた激しい攻防の渦中にあります。
 関生支部に対しては、京都地裁で争われている「京都3事件」の論告求刑で、湯川委員長らに「懲役10年」という、前代未聞の重刑が求刑されています。労働基本権と産別労働運動を否定し、労働組合の存在と闘いを犯罪に仕立てあげようとしているのです。
 港合同は、昨年12月以降、昌一金属支部への倒産攻撃との闘いの渦中にあります。それは国鉄改革法をモデルに作られた民事再生法を使って組合役員4人を選別解雇するという悪質極まる不当労働行為、港合同破壊攻撃でした。
 JRの職場では、「労組なき社会化」攻撃が開始され、「新たな集団的労使関係」「労使自治を軸とした労働法制」と称して、労働組合の存在、労働基本権を前提とした戦後労働法制を解体する攻撃となって法制化されようとしています。動労千葉は今その社友会路線と対決して闘っています。
 もう一つ、絶対に看過できない弾圧がかけられています。昨年8月6日、広島原爆ドーム前で開かれた反戦・反核集会に事後弾圧が仕掛けられ、5人の仲間が不当逮捕され、8カ月が経つ今も家族との接見すら拒否された状態の中で、超長期の勾留が強制されているのです。広島や長崎の闘いは、沖縄の闘いと共に戦後日本労働運動の土台を支えてきた闘いです。それを解体しようというのです。
 3労組をめぐる攻防、広島8・6弾圧との闘いは、「台湾有事」を掲げた対中国侵略戦争への突進という情勢の中で起きている絶対に負けることのできない闘いです。私たちは労働運動の変革をめざし、この攻撃を粉砕するために全力で闘いぬく決意です。共に闘いましょう。

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