労働者の力こそ歴史動かす 11・3日比谷 中国侵略戦争絶対に阻む

週刊『前進』04頁(3370号01面01)(2024/11/11)


労働者の力こそ歴史動かす
 11・3日比谷
 中国侵略戦争絶対に阻む

(写真 反戦の熱気にあふれ全国労働者総決起集会に3000人が結集。団結がんばろうを三唱【11月3日 東京・日比谷野外音楽堂】)

(写真 関西生コン支部、港合同、動労千葉を先頭に銀座デモに出発【千代田区】)

(写真 学生と関東の労働者の隊列。矢嶋尋委員長【左から2番目】ら全学連を先頭に、反戦の声を響かせた【東京駅前】)


 全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部と全国金属機械労組港合同、国鉄千葉動力車労働組合、国鉄闘争全国運動、改憲・戦争阻止!大行進が呼びかけた全国労働者総決起集会/改憲・戦争阻止1万人大行進が11月3日、東京・日比谷野外音楽堂で開かれた。集会自体の参加者としては昨年を上回る3000人が集まり、米日帝国主義による中国侵略戦争を阻止し、階級的労働運動をよみがえらせる闘いの火柱を上げた。
(集会の各発言・決議の要旨は2、3面)

反戦こそ労組の任務だ

 国鉄闘争全国運動呼びかけ人の金元重さんが開会あいさつで、集会のスローガン「戦争を止め、社会を変える力がここにある」は、戦争を阻む最大の力として闘う労働組合をよみがえらせ、自らが反戦運動の先頭に立つ覚悟を示すものだと提起した。また、集会の初参加者に、この運動をともに強めようと呼びかけた。
 連帯あいさつで三里塚芝山連合空港反対同盟の萩原富夫さんは、成田空港の巨大軍事空港化を弾劾し、戦争阻止へ体を張って闘う意思を表した。
 希望の牧場よしざわ代表の吉沢正巳さんは、福島第一原発の汚染水放出などの攻撃に怒りを示し、戦争と原発再稼働阻止へ決意を新たに闘おうと呼びかけた。
 アラブ未来協会の田中博一さんは、イスラエルによるガザ虐殺を弾劾し、パレスチナ人民と連帯して闘うこの集会の参加者とともに進む意思を表した。
 動労千葉の関道利委員長が基調報告を行い、総選挙は戦争と新自由主義に対する労働者人民の深い怒りを示したと指摘した。そして、動揺しつつも野党の裏切りに支えられて戦争に突進する石破政権を打倒し、中国侵略戦争阻止の新たな安保・沖縄闘争をつくり出すことを訴えた。そのためにも戦争翼賛に転落した連合に取って代わり、反戦を労働組合の最も重要な任務とする階級的労働運動をよみがえらせなければならない。関生弾圧と港合同つぶしの攻撃、JRが主導する「労組なき社会」化を粉砕してこそその道は開かれると、関委員長は強調した。
 港合同昌一金属支部の木下浩平委員長が、今日版の国鉄分割・民営化型攻撃の民事再生法を打ち破ったと総括し、第2ラウンドの闘いに勝利すると宣言した。
 関西生コン支部の武谷新吾副委員長は、湯川裕司委員長への懲役10年求刑をはじめとした刑事弾圧を許さず無罪獲得へ闘う決意を示した。また、昌一金属闘争を支え、8・6広島暴処法弾圧の5被告を年内に必ず奪還しようと訴えた。

国際連帯の訴え

 国際連帯の訴えでは、韓国・民主労総ソウル地域本部のキムヘジョン首席副本部長が、民営化・大量解雇・労組破壊と対決し、ユンソンニョル政権退陣へ闘っていると報告した。韓日労働者の連帯は韓米日軍事同盟による戦争を阻む大きな力だ。
 金属労組旭硝子(ガラス)支会のソンドンジュ副支会長は、「国際連帯で全労働者の権利を守る闘いをつくろう」と呼びかけた。
 在日ミャンマー人のテンテンウさんは、独裁軍を支える日本政府を弾劾し、独裁軍と戦うミャンマーの若者たちへの支援を訴えた。

国鉄解雇撤回へ

 1047名解雇撤回闘争当該の中村仁・動労千葉副委員長が、「改憲と労組つぶしのための国鉄分割・民営化と対決してきた闘いの意義は小さくない」と述べ、13日の解雇撤回訴訟判決日の行動を呼びかけた。
 動労千葉幕張支部の北嶋琢磨支部長は、検査派出の縮小や業務融合化などのJRの攻撃と対決し、動労千葉の本格的な組織拡大を実現する決意を語った。
 久留里線と地域を守る会の三浦久吉代表が、地方を切り捨て戦争体制をつくるためのローカル線廃止を許さず闘う意思を表した。
 泉陽会労組の新井佳世子委員長が医療労働者とともに登壇してカンパを訴え、「命を守る医療・福祉・介護労働者は命を奪う戦争を阻止する」と発言した。
 奄美大島出身のタナカアツシさんの歌と演奏で、会場の一体感は深まった。

安保・沖縄の闘いに立つ

 改憲・戦争阻止!大行進呼びかけ人の高山俊吉弁護士が、関委員長の基調報告は現代のバーゼル宣言だと強調し、反戦とは戦争を必要とする資本主義を打倒する闘いだと説き明かした。
 ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会の清水早子さんは、住民の死も想定した戦争準備が進む沖縄の現実を暴き、「琉球弧を戦場にさせてはならない」と声を強めた。これを受けて改憲・戦争阻止!大行進沖縄の赤嶺知晃さんが、戦争を起こそうとしているのは米日帝国主義の側であり、中国侵略戦争阻止を真正面から訴え闘おうと強調した。
 8・6ヒロシマ大行動実行委員会の宮原亮事務局長は、8・6広島闘争が示したように戦争を阻止するためには「一歩も引かない」実力の闘いが必要だと力を込め、暴処法弾圧粉砕を訴えた。被告家族で高槻医療福祉労組の冨山玲子委員長は、家族との接見も禁止する国家権力に怒りをたたきつけた。

各産別から決意

 決意表明で日教組奈良市の赤田里恵副委員長が、教育労働者に強いられた矛盾は戦争と一体であることを組合員と粘り強く討論し、中国侵略戦争阻止の闘いを必ず起こすと発言した。
 自治労越谷市職員組合の斎藤知春さんは、地方自治法改悪と闘わない自治労本部を弾劾し、戦争協力を現場で拒否して地域に反戦の拠点をつくると表明した。
 JP労組の星野勝紀さんは、破産した郵政民営化の矛盾を押し付けられて怒りが渦巻く郵政労働者こそ、実力で戦争を阻む闘いの先陣を切ると宣言した。
 船橋二和病院労組の飯田江美委員長は、医師の柳澤裕子書記長の雇い止め解雇阻止へ10月23日にストライキに立ったと報告、社会保障解体などの理不尽と闘う労働組合は、究極の理不尽としてある侵略戦争阻止へ闘うと表明した。当該の柳澤書記長も、解雇を許さない闘志をみなぎらせた。
 自交総連SKさくら交通労組の木村雅彦執行委員は、ライドシェア阻止のタクシー労働者のゼネストが必要だと述べ、陸上自衛隊丘珠駐屯地が目の前にある職場を拠点に反戦闘争を地域につくる決意を語った。
 星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議の星野暁子さんは、星野文昭さん獄死の責任を追及する国賠訴訟に勝利すると表明し、大坂正明さんの親族の佐藤政直さんは、大坂さんがこの集会に参加できる日を必ず実現しようと訴えた。
 全学連の矢嶋尋委員長は、実力で反戦を貫く闘いの先頭に立つと宣言し、中国侵略戦争阻止の新たな安保・沖縄闘争を大きく巻き起こそうと呼びかけた。
 呼びかけ3労組への攻撃と8・6広島暴処法弾圧の粉砕を訴えて3労組が発したアピールを、動労千葉の山田護特別執行委員が読み上げた。来年5月に幕張メッセで行われる武器見本市を阻止しパレスチナと連帯する集会決議を、動労総連合・九州の羽廣憲委員長が提案し、満場の拍手で採択された。国鉄闘争全国運動呼びかけ人の浅川雅己さんが閉会あいさつを行った。
 集会後のデモは警察や右翼の妨害をはねのけて貫徹され、中国侵略戦争阻止の声を都心にとどろかせた。

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