唯一の選択は11・3日比谷だ 新宿反戦演説会

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週刊『前進』04頁(3368号02面01)(2024/10/28)


唯一の選択は11・3日比谷だ
 新宿反戦演説会

(写真 新宿街頭演説会&反戦デモに200人が結集。中国侵略戦争阻止を訴える大行進呼びかけ人の高山俊吉弁護士【10月21日】)


 改憲・戦争阻止!大行進東京が呼びかける新宿街頭演説会&反戦デモが国際反戦デーの10月21日夕方に行われ、200人が結集した。新宿駅東口で大行進呼びかけ人の高山俊吉弁護士が「選挙によって戦争は止まらない。戦争阻止を呼びかける政党もない。この状況に腹の底からの怒りをぶつけよう」と訴えた。デモには多数が飛び入り参加し、23日からの日米統合軍事演習「キーン・ソード25」を徹底弾劾し、「石破政権打倒! 中国侵略戦争阻止!」の声をとどろかせた。街頭演説会での洞口朋子杉並区議と矢嶋尋全学連委員長の発言を紹介します。(編集局)

戦争仕掛けているのは日米
 洞口朋子 杉並区議

 23日から日米共同軍事演習「キーン・ソード25」が始まります。テレビでは中国が一方的に台湾の付近で軍事演習を行っているかのように報道していますが、その原因は「キーン・ソード25」、そしてこの間一貫して日米政府が中国と台湾の目と鼻の先で台湾に介入し中国を挑発し、戦争をあおってきたことにあります。台湾、中国、アジアを戦場にする戦争を仕掛けているのは日本とアメリカの政府の側です。ここに私は今の戦争・世界情勢の真実があると思います。
 今、マスコミが必死に流している中国脅威論、あたかも戦争を仕掛ける元凶が中国のみにあるかのようなことが言われています。しかし中国の、台湾の、さらに沖縄・南西諸島の人々を地獄の戦場にたたき込むことを想定した戦争を計画し準備し、すでに始めているのは日米政府の側です。
 2027年までに開戦ということが日々、現実味を増しています。この戦争と無縁な人はいません。いろんな職場も、自治体も、学園も、無関係な所は一つもありません。かつて日本はアジアを侵略し植民地化し、民衆2千万人を殺戮(さつりく)した。この歴史を二度と繰り返させてはいけない。私たちにはそれを止める責任があると思います。まさにかつての戦争で日本はあらゆることをでっち上げて戦争を仕掛けて、殺してきた側であるということを、今こそ私たちは想起しなければならないと思います。
 台湾海峡を地獄絵図にすると米軍の司令官が公言しています。戦争を始まる前に止めることが今、私たちにとって最も切実で重要な問題ではないでしょうか。しかし皆さん、今の総選挙の中で、このことについて何か自分の意見や立場を表明している政治家が、候補者が一人でもいるでしょうか。まったくいません。もうすでに国会、議会は挙国一致の戦争体制がどんどん進んでいます。この戦争を止めることができるのは、この戦争の要と位置づけられている日本の私たち、日本の労働者民衆の闘いです。11月3日、ともに6千人、万の規模で、総選挙を含む今の議会の腐りきった政治の姿に対して、私たちの行動で、本当にこの戦争を始まる前に止めようではありませんか。
 今、ガザで毎日毎日、子どもたちが何十人、何百人と殺されている。今この瞬間にもこれを支持し加担している石破政権を打倒し、ウクライナ戦争を止め、ガザの大虐殺を止め、中国への侵略戦争を止める。そのためにはアメリカ、日本などの帝国主義の世界支配を終わらせる以外にありません。私たちの未来を共に闘い取っていきましょう。この後、ともにデモに行きましょう。

実力の闘いで戦争とめよう
 矢嶋尋 全学連委員長

 27日の衆院選投開票を前にして、街頭やテレビは選挙で埋め尽くされています。しかし私たちは、選挙の1票ではなく私たち自身の力で社会を変え、戦争を止めようと訴えたい。11月3日、日比谷で開催する全国労働者総決起集会に参加して、一緒に社会を変えるために闘いましょう。
 皆さん。今の選挙での立候補者たちの訴えを聞いて、何か心が動かされるものが一つでもありましたか? 社会を変えられる、戦争は止められる、そういう希望を持てるようなことを言っている立候補者が一人でもいましたか?
 今、ガザでは20万人以上とも言われる人々が殺されて、日本政府はこの大虐殺を「イスラエルの自衛権」と言って擁護し、支えています。今回の選挙で、このパレスチナの現状に言及して、パレスチナ連帯を訴えている候補者はいるでしょうか。
 石破政権は「日本も核を持つべきだ」と言っています。日本がアメリカと一緒になって中国に対する侵略戦争を本気で構えている今、これに真っ向から反対している政党がどこにもいないのです。沖縄・南西諸島に今、次々とミサイル基地が造られているのに、これにも真っ向から反対しない。半分以上の人々が選挙にも行かないのは、選挙によって実際に何も現実が変わらないからです。
 立憲民主党の野田は、日米安保を基軸に、辺野古新基地建設を進める立場をとっています。沖縄で15歳の少女がレイプされて、日本の警察と政府がこのことを隠蔽(いんぺい)していた。こんな許せないことが起きているのに、沖縄から全基地を撤去しよう、日米安保を粉砕しようと言えないやつらに何を託すことができるのでしょうか。
 先日、自民党本部に火炎瓶が投げ込まれました。私は彼の怒りは全く正当なものだと思います。石破首相は、「民主主義は暴力に屈してはならない」なんて言っていますけれども、日本政府こそがパレスチナやレバノンでの大虐殺を、「イスラエルの自衛権」と擁護している暴力の権化じゃないですか。
 こいつらの言う「民主主義」なんて今すぐにでも破壊しようではありませんか。戦争、虐殺、この資本主義の現実に対して、本当に怒りをもって社会を変える行動を、数千、数万の規模で、労働者の団結した行動として今こそ起こさなければいけないと思います。
 自民党の麻生は「台湾有事に備えて戦う覚悟が必要だ」と言ったけど、麻生のようなブルジョア政治家が実際に戦場に行って戦うなんてことはない。戦争に行かされる私たちがこの戦争を止めよう。そういう実力の闘いとして11月3日、日比谷野外音楽堂での集会と銀座デモがあります。ぜひ集まってください。

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