労働者の総決起で中国侵略戦争阻止! 11・3日比谷へ 首都ゆるがす怒りのデモを

週刊『前進』04頁(3368号01面01)(2024/10/28)


労働者の総決起で中国侵略戦争阻止!
 11・3日比谷へ
 首都ゆるがす怒りのデモを


 戦争に反対し、今の腐りきった政治と社会の根底的な変革を求める全ての労働者、学生、市民のみなさんに、11月3日、東京・日比谷野外音楽堂で開催される全国労働者総決起集会への結集を心から呼びかける。10・27総選挙―11・5米大統領選を経て米日帝国主義の政治的・体制的危機はますます激化し、「2027年開戦」に向けた中国侵略戦争への突入過程は一気に加速していく。10月23日には、「敵国」として中国を名指しした過去最大規模の日米演習「キーン・ソード25」が始まった。ウクライナ戦争、ガザ・中東での戦争も激化の一途をたどっている。帝国主義を打倒する以外に世界戦争を阻む道はない。崩壊的危機にあえぐ日帝・石破を打倒し、「侵略を内乱へ」の闘いを推し進めよう。11・3を歴史的闘争の始まりにしよう。

「27年開戦」へ日米大演習

 11・3集会とデモは、米日帝国主義による中国侵略戦争―世界戦争を阻止するための日本における最大の反戦闘争だ。中国侵略戦争に向かって改憲と大軍拡、大軍事演習、日米安保大転換を加速させる日本帝国主義に対し、この社会全体に渦巻く怒りと闘いを総結集させ、首都を揺るがす怒りの大デモを巻き起こそう。何より、今まさに米日の中国侵略戦争の「最前線」に位置づけられ、米軍・自衛隊によって日常的に命と生活を踏みにじられている沖縄現地の怒りを共にして、新たな安保・沖縄闘争の巨大な爆発をつくりだそう。
 23日に始まったキーン・ソード25は、米軍・自衛隊合わせて前回(22年11月)の3万6千人を大きく上回る4万5千人を動員、12の空港と20の港湾を軍事利用し、先島諸島では米海兵隊の高機動ロケット砲システム「ハイマース」や陸上自衛隊のV22オスプレイが初めて展開されるなど、中国軍の「台湾包囲演習」など比較にならない空前の大演習として強行されている。これに先立ち、陸自は「台湾有事」の際に兵員・物資を全国から南西諸島へ移動させることを想定して、全15師旅団を動員した過去最大規模の訓練を9月2日から開始しており、その一部をキーン・ソードへ合流させた。航空自衛隊の輸送機で米軍車両などが持ち込まれた新石垣空港(沖縄県石垣市)、民間のチャーター船で輸送された自衛隊車両が陸揚げされた中城湾港ゲート前(うるま市)などでは、地元住民が「沖縄を戦場にするな」「訓練をやめろ」と抗議闘争を闘っている。(関連記事4面)
 米海軍制服組トップのフランケティ作戦部長は、9月に公表した米海軍の戦略指針となる文書「航海計画2024」で、「2027年までに中国と戦争になる可能性に備えて(米軍の)能力強化を図る」と打ち出した。石破による「最短日程」での解散・総選挙の強行も、これと並行して行われている米軍・自衛隊の空前の大規模軍事演習も、すべて中国侵略戦争の「2027年開戦」を本気で構えた動きにほかならない。総選挙や米大統領選の結果がどうなろうと、米日帝国主義には、そこに向かって突き進む以外に選択肢が残されていない。これに追い詰められた中国スターリン主義・習近平政権の軍事的対抗を格好の餌食とし、口実として、米日帝は中国への敵意と排外主義をあおり立て、ますます凶暴に中国侵略戦争に突き進もうとしているのだ。
 だが、この米日帝の中国侵略戦争に真っ向から反対を掲げて闘う勢力は議会内には皆無であり、自民・公明・維新・国民などはもとより立憲民主党、日本共産党、れいわ新選組なども含め全勢力が「国を守れ」の大合唱を繰り広げている。こんな既成政党が繰り広げる選挙の中に労働者の選択肢は初めからない。11・3日比谷に結集し、労働者人民の力で戦争を止め、社会を変える新たな闘いを開始することが唯一の答えだ。

戦争の元凶は帝国主義だ

 パレスチナ自治区ガザで人民大虐殺を続けるイスラエルは10月17日、ハマスの最高指導者シンワル氏をガザ最南端のラファで殺害したと発表し、見せしめとばかりに殺害の瞬間のドローン映像を公開、「ハマス支配が衰退する重要な節目だ」(ネタニヤフ)としてその「戦果」を誇示した。米大統領バイデンは同日、記者会見で「世界にとっていい日だ」などと語り、イスラエル軍によるシンワル氏虐殺を称賛した。
 だが、極限的な民族抑圧に抗して不屈に闘うパレスチナ人民を象徴するかのように、棒切れを手に最後まで「徹底抗戦」の意志を示したシンワル氏の姿は、米帝=イスラエルの思惑とは裏腹に、パレスチナ・中東をはじめ世界中の人々を奮い立たせている。ガザ虐殺に怒り、パレスチナ人民と連帯する各国の実力闘争も一層拡大している。
 こうした中で、米バイデン政権は、共和党・トランプに対抗して「私の政権ほどイスラエルを支援した政権はない」と主張し、ガザやレバノンで使われる2千ポンド爆弾をはじめとした虐殺兵器の対イスラエル供与を今後も続けることを明言。さらに高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD=サード)の供与も決定し、14日にはその運用のための米軍ミサイル部隊100人の現地駐留を開始した。16日には米軍がイエメン空爆でB2ステルス戦略爆撃機を初めて使用した。
 またウクライナ戦争をめぐっては、対ロシアの越境作戦の継続や米欧の供与する長射程兵器の使用制限解除などを内容とする「戦争勝利計画」を打ち出したウクライナに対し、バイデンは16日、新たに4億2500万㌦(約637億円)の追加軍事支援を発表した。
 米帝はウクライナやイスラエルに対し、ミサイルや大型爆弾だけでなく、ドローンや人工知能(AI)などの先端技術を用いた兵器を大量に供与し、その実戦データを蓄積することで、これらの兵器を大量投入する中国侵略戦争の準備を全力で推し進めているのだ。世界に虐殺と戦火の拡大をもたらしている最大の元凶は、中国侵略戦争に突き進む米日をはじめとした帝国主義にほかならない。

労働者の怒り結集しよう

 与野党共に腐り果てた政治、ますます深刻化する人民の困窮、そして戦争への怒りが日本社会全体に渦巻く中で、自民党のみならず日帝政治支配そのものの大崩壊が始まっている。10月19日には、49歳の男性が自民党本部に火炎瓶を投げ、そのまま乗っていた車で首相官邸前の防護柵に突っ込むという事件が起こった。事件を報道するネット記事のコメント欄やSNSには「これくらいのことは起きて当然だ!」といった声があふれている。人民の深く激しい怒りは、今や議会や選挙の枠内に収めることなど到底できないほどに燃え広がっているのだ。
 ところが、日本共産党をはじめ野党勢力は石破と口をそろえて事件を非難し、「いかなる動機であれ暴力は許されない。政党や政治家に対する暴力行為は選挙で最も自由が保障されなければならない言論に対する挑戦だ」(共産党書記局長・小池晃)などと叫んでいる。彼らが守ろうとしているのは、自分たちも含めた「政党や政治家」であり、その地位を維持するための「選挙」であり、帝国主義が支配する現在の体制そのものなのだ。その制動を超えて決起する人民の実力闘争は「いかなる動機であれ」許さないと語気を荒らげて罵倒(ばとう)する日本共産党は、帝国主義の延命を支えるスターリン主義反革命としての正体をいよいよあらわにしている。
 労働者の決起を抑圧する野党勢力や連合幹部などの一切の敵対と制動を打ち破り、関西生コン支部、港合同、動労千葉の3労組の呼びかけに応え、11・3集会の歴史的成功を共にかちとろう。11・3集会こそ、ちまたに渦巻く怒りを結集し、それを戦争阻止の力へ、帝国主義打倒の力へ転化することのできる唯一の方針だ。最後の1週間、全力で組織戦をやり抜こう!

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