医療の戦時動員許すな 社会保障解体狙う石破と対決し中国侵略戦争阻む 革共同医療福祉労働者委員会

週刊『前進』04頁(3367号02面05)(2024/10/21)


医療の戦時動員許すな
 社会保障解体狙う石破と対決し中国侵略戦争阻む
 革共同医療福祉労働者委員会


 米日帝国主義の中国侵略戦争突入情勢下で、医療福祉現場は社会保障解体攻撃との激突点だ。命を守る現場に「生産性」の概念を持ち込み、医療福祉労働者を戦時動員する攻撃を絶対に許してはならない。全国の医療・介護・福祉労働者は11・3集会6千人結集に向けた闘いの先頭に立ち、日比谷に白衣の大隊列を登場させることを宣言する。

反戦貫き命守る闘いを

 何よりも、支配階級の利害のために労働者階級人民の命と生活を根本から破壊する米日帝の中国侵略戦争―世界戦争・核戦争を、われわれ医療福祉労働者は絶対に阻止する。
 パレスチナ人民の10・7蜂起から1年、ガザではすでに4万1800人もの人々がイスラエルの攻撃によって殺され、今この瞬間も大虐殺は拡大している。「虐殺された人数が正確にわかるのは、病院のカルテの記録に基づいているからです。個人情報は地域の人々の生きざま、助け合い、闘いの記録であり、亡くなった後も、侵略者・虐殺者を弾劾するデータです。マイナカードはこうした大切なデータを国家が奪い、地域医療を解体し、戦争で人を殺すためのものです。廃止しかありません」——。9月25日に行われた「戦争のために保険証を奪うな!怒りの厚労省大行動」の集会で、八尾北医療センター院長の末光道正医師は大虐殺への怒りを込めて訴えた。
 命がけで治療を続けるガザの医療労働者も、そしてわれわれ日本の医療福祉労働者も、目の前の一人ひとりのかけがえのない命や生活と真正面から向き合い、これらを破壊しようとする者と闘っている。だからこそ、中国侵略戦争のためのマイナ保険証、医療・介護・福祉に「生産性」「効率性」の概念を持ち込み根こそぎ破壊してしまおうとする診療・介護・障害福祉サービス報酬の「トリプル改定」攻撃を許すことはできない。

戦時下で激化する攻撃

 現下の情勢の核心は米帝の大没落であり、中国侵略戦争―世界戦争情勢の急加速にある。第2次大戦後の世界の基軸国であった米帝が国内支配・世界支配の両面において崩壊的危機に陥り、そこからの脱却と「世界帝国」としての延命をかけて、中国を「米国を基軸とする世界支配秩序に挑戦しうる唯一の存在」であるとしてこれをたたきつぶす侵略戦争―世界戦争に踏み出している。この帝国主義こそが侵略戦争の元凶であるということを、何度でもはっきりさせなければならない。
 こうした中で、日帝・石破政権は日米安保を中国侵略戦争同盟として徹底的に強化した岸田路線をさらに推し進め、「核共有」「アジア版NATO(北大西洋条約機構)創設」を声高に主張し、自らが戦争主体となって中国侵略戦争に突き進もうとしている。10月23日からは、中国を敵国として名指しし、日本全土を舞台に自衛隊・米軍計4万5千人を動員する日米共同統合実動演習「キーン・ソード25」が強行されようとしている。
 石破は10月4日の所信表明演説で「次の時代に負担を先送りしない。それが今を生きるわれわれの責任」などと述べ「今の時代にあった社会保障」への転換、「柔軟な社会保障制度の再構築」を打ち出した。これは、日帝が中国侵略戦争に突進する中で、労働者階級が闘いを通じてかちとってきた戦後の社会保障制度を全面的に解体して医療・介護・福祉を戦時体制構築のために百八十度転換し、変質させるという宣言に他ならない。「これまでのあり方はもはや通用しない」「あらゆる負担を甘受せよ」と脅して社会保障を極限まで切り捨て、皆保険制度を解体する攻撃だ。だからこそ、「国力としての防衛力」を掲げ、中国侵略戦争のために医療を含めた国家・社会のすべてを軍事に集中するという支配階級の攻撃に、激しい怒りが噴き出している。

階級の怒り束ね11月へ

 こうした怒りの先頭に立ち、われわれ医療福祉労働者は現場で中国侵略戦争阻止のストライキに立ち上がった。とりわけ今春闘から全国各地の病院や介護施設で新たな仲間を組織しながら打ち抜かれた反戦ストは、戦時下の医療・介護・福祉破壊攻撃と対決し、資本との非和解を貫き、8・6―9・22―10・7の実力闘争の先頭に立ち、「連帯し侵略を内乱へ」を闘う階級的労働運動をつくり出してきた。
 われわれ医療福祉産別の労働組合は、労働者人民が生きていくことそのものに関わる領域に従事する労働者の団結体として、職場―地域全体を組織し、労働者階級総体の怒りや苦しみを一つに束ねてその中心にすわることができる決定的な位置を占めている。
 12月2日に迫った現行保険証の新規発行停止・マイナ保険証の実質義務化強行に対して至るところから噴き出す怒りを前に、これが中国侵略戦争のための攻撃であることを全面的に暴き、中国侵略戦争を労働者の力で止めよう、戦争の元凶=帝国主義を倒そうと真正面から訴えよう。労働現場―社会にあふれる怒りと結びつき、医療福祉産別に強大な党を建設しよう。
 11・3全国労働者総決起集会までの残り2週間は、米大統領選、ガザ大虐殺と中東大戦情勢、ウクライナ戦争、中国侵略戦争突入情勢のさなかでの総選挙という大反動政治過程における、戦争を止められるのかどうかをめぐる激突となる。総選挙という、労働者人民が政治意識を圧倒的に活性化させるタイミングで、われわれが中国侵略戦争阻止の反戦闘争、反戦ストを至るところで闘い、日比谷に6千人の労働者民衆が結集して都心大デモを実現するならば、間違いなく情勢は一変する。
 侵略戦争の切迫を意図的に覆い隠し、国益主義と排外主義で挙国一致の大政翼賛会をつくり上げようとする総選挙に対して、11・3集会とデモこそが労働者の唯一の選択肢であり、最も展望に満ちた闘いだということを熱烈に呼びかけよう。
 8・6広島暴処法弾圧の5同志を直ちに取り戻し、11・3の都心大デモを5同志とともに打ち抜こう。
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